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なりわい  作者: とら
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デビュー前のとら② 初攻略! 

since1998~


クランキーコンテストの設定判別法を覚え始めて3ヶ月が経つ頃、私の判別技術も少し向上してきました。


まだまだですが……


しかし、ボーナス後の判別はクレジットを落とさないバージョンを覚えてなんとか判断できるようになりました。


その頃、クランキーコンテストを打っていたホールに、ある新台が導入されます。


この導入された台がバルテックの


【バルデビック】


ノーマルAタイプのはずなのですが、当たり方がどうにもおかしい…


ものすごくハマり、当たるとビックボーナスの連チャン、これをひたすら繰り返しています。


あきらかに裏モノの挙動…


私は弟にすぐさまその挙動を話しましたが…


相変わらずの横柄な態度で


〈いまどき貯金方式とかはありえないから。〉


と全否定。


私は貯金方式をよく理解してはいなかったのですが、ハマった台を打てば、貯まったビックが連チャンするのでは?


と、簡単に思いました。


しかし、コンテストでコツコツ貯めたお金が一瞬で無くなりそうでためらったのですが…


ハマりと怒涛の連チャンを繰り返すこの台に魅力を感じないはずはない。


また、設定判別技術は向上したのですが、ビック中の目押しがイマイチで確率以上にビックを引いてもストレスが溜まらない日はありませんでした。


最初に比べればかなり上達したのですが、ドラゴン先生のを見てしまうと無能な自分に嫌気がさす日々が続いていました。


弟にダメ出しされながらも‘私の探求心’は抑えられず、ついに実践へと赴きます。


とりあえず、ビック間-3000枚クラスをゲットし、ビックが当たるまで打つことに…


すると、ビックが当たるやいなや怒涛の連チャン!


連チャン→即ヤメ→ハマり台(-2500~-3000枚ぐらい狙い)に移動


この日より、これをエンドレスループすると仕事をしながらでも1ヶ月約80万の収益を叩き出しました。


当時の私の仕事は3日行って3日休みで夜勤などもあり、合間にはとにかく夢中でこのスロットを打ちにいきました。


ビック中の技術介入なども私にも簡単にこなせて、ストレス全くなし!


コンテストでは約3ヶ月間の収益は約25万円ほど…


私の働いた月収は約22~23万程度。


ハマり台のハイエナしただけで今までにない収益を手にしました。


これを見た弟も


〈いまどき貯金方式なんて…〉


と絶句。


しかし、私の収益はハッキリとその内容を示しています。


これにより、弟もちょこちょことこの台にお世話になるのでした。


それでも、この台に依存するのは抵抗があるらしく他店に向かい勝負する日が多かったのを覚えています。


ドラゴン先生も固執はしませんでしたが、この台に少しお世話になるのでした。


この時のことを思い返すと、ドラゴン先生は明らかに目押し技術の低い私を馬鹿にすることはありませんでしたが



【直視が出来てどのような機種にも対応していかねば】



といつも言われていたのをよく覚えています。


このバルデビックは約3ヶ月半ほど夢中で打ちまくり…


収益は約300万!


夢のような3ヶ月半でした。


実践して負けた日は実に2日間のみと抜群の安定感、何よりも何のストレスもなく毎日過ごせて楽しかったのもよく覚えています。


唯一のストレスは仕事にいくこと…


後に解析が出たのですが、やはり貯金方式でした。


こんな私のことを見ていた弟とドラゴン先生の見解は全く違っていました。


ドラゴン先生はあきらめない私の必死な姿を‘努力’と評価してくれていました。


弟は…


〈この機種がなくなったらどーすんの?〉


逆に言えば…


〈あなたはこれしかできないでしょ!〉


そんな風に聞こえて仕方がありません。


別段、褒められたかったわけではないが、‘あるわけない’と決めつけて発言した謝罪があってもいいのではないか?


そんな風に思えて仕方ありません。


たいした下調べもせず、安易な判断は‘死を招く’私はこの時そう思ったのでした。


私はプロではありませんでしたが、どのようなプロの世界も甘いものではありません。


自らの‘自惚れ’で彼は少しずつ‘自分’を失っていく様が私には手に取るようにわかりました。


そんな‘自惚れ’の強い弟と‘プライド’の高いドラゴン先生の確執は時間の問題でした。





私も学習能力がないわけではない…


次の打つ手は決まっていました。


この先の為に、バルデビックのハイエナ待ちをしていた時、コンテストの設定判別精度をあげるために練習していたのです。


私の次のターゲットは


【シオサイ30】


だったから…



この時期、既に私はスロット業界をみてこんなことを思っていました。


《いつまでもシビアな目押しが必要な機種が世を席巻するはずがない!》


そもそも、目押し技術が卓越された人口はほんの一握りなのだから。


この時、私は誰よりも必死で目押しを練習していましたが、未だ‘直視’することはできず悩んでいる時期でもありました。


なんにもせずとも‘直視’を得ている人をみると羨ましく妬ましい……


私は


《絶対にこのような輩には負けたくない》


そう心で思っていました。


そのためには自惚れて自分を見失うことなく、さらなる‘努力’しかない!


自惚れほど恐ろしいものはないのだから。


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