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なりわい  作者: とら
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とら外伝 玄人(プロフェッショナル)



《ギャンブルの本質とは負けることにある》




この論理は本物であると思われます。




人の心理とは



勝っている時には、心に‘ゆとり’がありますが、負けている時には必ず‘躍起(やっき)’になり、負け分を取り戻そうと働くのだから。



この事実を踏まえた上で、私はギャンブルをする気などありません。



スロットの玄人(プロフェッショナル)の定義とはギャンブルとかけ離れた所にあります。



ギャンブルをしているのなら、それは最終的に絶対に勝てない。



そう…


ギャンブルをしたら、絶対に勝ち続けることは出来ないのです。




一時(いっとき)の結果でしか勝てないことを‘勝てる’とは呼ばないだろう。



ホールから一時(いっとき)、金を借りているに過ぎない。




やはり勝つ為には、勝つ為の論理と徹底した自己管理能力が重要。





私からすれば、ホールは戦場。



その戦場で飛び交うのは砲弾の代わりに金。



この戦場では兵器はいりません。



装備は理論武装。



そして、それを生かすための徹底した自己管理能力。




要するに



何も知らない→戦死→無一文



になるという方程式が成り立つのです。




しかし、ホール側からすれば、利益が上がればそんなことはどうでもいい話です。



イベントを打つ理由も設定を配分する理由も全ては利益の為。



ここを看破しないと我々は利益を上げることは皆無。



スロットで稼ごうというのだが、実はスロットを打つ前の準備が必然なのです。



それは、他の仕事と同じで専門的な知識、それと多様な仕様にも順応できる柔軟な思考。



さらに


その知識と柔軟な思考を生かすことのできる、自分自身が必要なのです。




一般的な仕事との最大の違いは‘報酬’。



報酬は与えられるのではなく、奪い取るもの。



そのための下準備に時間と労力が実は物凄くかかるのです。





多くのスロッターは



《机上の理論》



をよく口にしますが、机上の理論とリアルでは大きく異なることが多々あります。



まず、机上の理論を本当に理解している人はほぼ皆無に等しいでしょう。




なぜなら



《言うは易し、行うは難し》



だからです。



つまり、言っていることとやっていることが全く異なるスロッターが多数いるということ。




‘知っている’と‘理解する’とでは大きく違います。



‘知っている’とは上っ面のみのこと、それに対し‘理解する’とは、その物事に対して深い知識を持つことです。





過ちに気づいて正すのはわかりますが、基本、本質を理解していたら、言うこととやることは変わらないはずなのです。




情報なども飽和状態にあり、それに対しても理解を示す人はナカナカいません。



それは、理解せずとも一時(いっとき)ならば勝てるからです。



その部分を大きく勘違いしてしまうと、次第に趣味程度へと変わってしまうでしょう。



本人は本気で‘稼ぐ’と言っていても、実は趣味程度へと知らず知らずのうちに変わっていってしまうのです。



この違いは大きく、自覚症状がない為に改善されることは難しいと思われます。



玄人(プロフェッショナル)への道は、思いのほか難しく、険しい道のりなのです。




雑誌などによるスロプロ等のイメージでは



《遊んで稼ぐ》



など、事実とは思えない記事を目にすることがありますが、ホンモノのプロではない人のことを言うのでしょう。



どの世界でも、ホンモノを見つけ出すのはかなり難易度が高いと思われます。




なぜなら



プロフェッショナルとはどの世界にも‘ほんの一握り’ほどしかいないのだから…






私はデビュー前から‘一握り’を目指して、今尚走り続ける



まだまだ



満足できるほど、この生業を極めてはいないから。












人は‘行き詰まる’と‘奇跡’を願う



しかし



そんなに都合よく奇跡が起きるはずはない



奇跡を信じるより、まずは自分自身を磨きあげ、信じるべきだろう



諦めない次の一手にこそ、神は宿る。






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