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なりわい  作者: とら
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スピンオフ VS 初代ミリオンゴット 若き日の追憶

since2002



この話は初代ミリオンゴットをB店で打っていた頃の話である。


とある女の人の話。




彼女→G子は当初、主にシオサイ・シオラー・ハナハナ→アラジンA→裏島唄などの流れでパチスロを打っていました。


シオサイを打っていた頃から特徴的な立ち回りで、朝9時頃ホールに来店し、台を選ぶと必ず閉店まで打つのです。


私より少し年上のG子は、勿論スロットを全く理解していません。


しかし、当時優良店だったB店で打つことにより、高設定を掴むことも多々ありました。


それと一時(いっとき)ではありますが


《レディース台》


なる高設定確定の台などがあった時期もあり、それなりに稼げて(パートなどより)いたことでしょう。


その後、Aタイプ→AT機・裏島唄と過激な機種へと進出していきます。


設定判別などは一切行わず、朝から閉店まで必ず打つスタイル。


このような立ち回りでは、到底稼げるはずはなかったのですが…




彼女は低設定でどんなに当たらなくても、涼しい顔で1日打つので、私も驚いたのをよく覚えています。


どうも彼女はいわゆる


波派(なみは)


であり、入れた分は戻ってくると信じていたようでした。


私はシオサイで隣同士になるときが多々あったりしたため、話す機会がありました。



その内に、B店のプロメンバーともG子は仲良くなっていきます。


それもそのはず、ほぼ彼女は毎日ホールにいたのでした。


まだAタイプを打っていた時は、それなりに勝っていたかもしれませんが、アラジンA&裏島唄などはAタイプとは比べものにならないような過激な台でした。


それでもB店の設定配分&一時の引きに助けられて勝ってはいたのでしょう。


*当時は設定告知などもあり、高設定も沢山使っていたため、開店→閉店まで必ず打つ彼女は途中で高設定告知のある台へと移動するようになり、統合すると比較的勝てる環境




  ーそんなある日ー



ミリオンゴットがホールにデビューすると今度はゴットを打ち始めました。



しかし、私は


《G子のその打ち方ではミリオンゴットは無理だろう》


そう思っていました。




G子は私に


《もうこれなくなるかも…》


なることを話、ミリオンゴットのシマへと消えていきます。




多少、仲も良くもなり


《可哀想だな》


などとも思い、ミリオンゴットホールデビュー2日目に気づいた天国モードの挙動を私は教えてしまいました。


本当に愚か者だとのちに後悔します。




すると彼女は


ミリオンゴットを丸1日打ちながら、周りで天国モードの可能性がある台が空くとその台を奪取するようになるのである。



私が台を取ろうとするときでもG子は譲らないときもありました。


《時既に遅し》


あの時、余計なアドバイスをしなければ早い段階で消えたはずなのに…


私は自分の甘さにホトホト嫌気がさしました。


宵越し天国モードは取り合いにはなりませんでしたが(彼女の学習能力が低いため)、日中(にっちゅう)空いた天国モードの台は当たり前のように押さえて打っています。



まだどの雑誌などにも、取り上げられることがなくライバルなどは皆無。


尚且つ、天国モードの台が普通に空く状況。



《俺が教えてあげたのに…》



そう思ってしまう自分は甘いのでしょう。



私は


《自分の首を自分で絞めたのです》


気をつけてはいたのですが、気づいたときには時既に遅し。




この作戦により、G子はB店で恐ろしいほどの稼ぎがあったでしょう。


年間で4桁にのせたとかのせないとか…


スロットは相変わらず全く理解していませんでしたが、丸1日打ち気づいた天国モードは奪取(2台遊戯)し、天国モード終了で元の台に戻る。


これを毎日延々とループ。




私は恩を着せるわけではありませんが当初


《私と取り合いすることはないだろう》


と思っていました。



しかし、彼女はそんなことはお構いなしです。



時に口論をしてでも


《私の台!》


と主張する時もありました。



G子はミリオンゴットも開店から夜9時近くまで毎日のように打っていました。


・そのまま出てもヨシ


・天国モードをハイエナして出てもヨシ



おそらく、ゴットのシマにいれば容易に天国モードの可能性がある台を奪取することは出来たでしょう。


私はこれ以後、彼女とは疎遠にしていきました。




ミリオンゴットの終焉とともに勝てなくなった彼女はパートなどの生活に戻っていったことでしょう。


しかし、生活レベルを落とすことは容易ではなかったはず。



たまにではありますが、4号機終焉の頃に会うと私がまだプロとして稼働しているのを見て、妬みや嫉みのようなものを物凄く感じました。


勿論、その頃のG子は全く勝てるはずはありません。




私は


《素人に余計なことをいうもんじゃないな》


と、つくづく反省するのでした。


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