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なりわい  作者: とら
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VS D店 反乱(クーデター)


D店で順風満帆に1年ほど過ごしていた頃、それを横目に見ていたドラゴン先生は嫉妬の塊のようになっていきました。



彼は当初から、私への対応が自分の気分次第でコロコロと変わりすごく気難しい感じでしたが、このD店での彼の対応は、不誠実かつ理不尽極まりない。



D店と5号機への順応性をみせる私と、全く上手くいかない彼。



それもそのはず


彼は‘5号機は喰えない’と最初から決めつけていました。



私は


《ニュー島唄の時にあのザマでは、とても先のことなどを読み取る鋭い推測はできないだろう》


そう思っていました。



彼は戦う前にこの生業を諦めていたのです。




島娘がホールから無くなる頃、彼は自分で商売を始めてもいました。


それも、5号機は喰えないと思ってのことなのでしょう。


彼の商売は1年もしないうちに廃業。



これには、彼をよく知る知人誰もが口を揃え


《やっぱりそうだろう!》


と言っていたのを記憶しています。



それだけ


《自己経営能力が低く商売など上手くいかないだろう》


と言うのが皆の評価でした。





そんなプライドの高い彼が


《思ったとうりにいかない》


さらに…


時代の流れを読み違え、このD店での構図は彼にとって屈辱的だったことに間違いありません。


なぜなら、当初から彼の中で私の評価は高いものではなかったのだから。



バタバタと自然淘汰されていく中で、今尚生き続ける私の存在はストレスそのものだったのではないか?


そう思えます。



しかし、これまでにも書いたとうり、私は一生懸命にやった結果が今現在である。


私はこれまで、私以上に一生懸命やりきるパチ・スロプロを見たことがありません。


ドラゴン先生・弟を始め、B店グループ・県内を転戦しながら渡り歩いて色々な人々を見てきても、それに同じです。



私のことを外から見る側からすれば、私の方法論は言わば‘異質’に見えたのでしょう。



私の狙い方や技術を真似する人はたくさんいましたが、一生懸命さ自体を理解する人は極僅かです。


要するに、皆上っ面しかみていません。



私はプロデビューする前からこうなる日がくることは考えていました。


その思いは日に日に確信へと変わり、ついに結果という形で今日(こんにち)現れたのです。




既にニュー島唄論議の時には呆れて、彼に今後私の考察などを話す気にはなれませんでした。



それ以後


D店のホール攻略情報と新台考察などを一切(いっさい)教えることはしなくなっていました。



彼は必然的に墜ちていったのです。


これも彼の実力ということなのでしょう。



D店で飛躍する私への嫉妬と通用しない自分という葛藤が彼の中であったのではないかと思います。



私はこの時、完全にそのような彼の屈辱的な心中を無視し続けました。



なぜならこの時、私は彼をこの生業から(ほうむ)ろうとしたのだから。


これがこの時の私の目論見(野望)だったのだ。



ここ数年、彼の自分勝手さには呆れてモノも言えない状況。


それも年々悪くなっていく傾向です。



論議を交わせば、毎日毎回のように言うことが違う。


これは、過去に自分の言ったことに対して擁護しようとしているから。


つまり、自分を正当化しようとしているからである。



私は間違っていれば、誰にでも頭を下げて謝るのは当然だと思っています。


事実、これまでも必ずそうしてきました。



しかし、私の弟もドラゴン先生も必ず正当化しようとして自らの過ちを認めないのです。


これでは話になりません。



私はこのD店で彼に引導を渡すつもりで、攻略とリーダーシップで実力を発揮していたのでした。



これは


反乱(クーデター)


である。



私の野望は付き合いきれない彼への反逆。



私は約1年ほどD店で地盤を固めて結果を出し続けました。




そうすると、私に不満のある常連&一般客も少なくありませんでした。



それもそのはず、結果を出し続けたということは


《いつも出ている》


ということ。



この姿を毎回のように見れば、敵意を持つ人もいるのは当たり前なのである。



万人すべてに理解されることなどは絶対にないのだ。



私は甘かったのだろう。




逆にD店を排除されたのは私の方だった…




ドラゴン先生は私の政権に不満のある常連を抱き込み、それまで興味のなかった常連たちに調子よく話をするようになりました。




たったそれだけのこと…




不満分子の常連を少しそそのかせば、私の築いた‘(とりで)’は簡単に陥落。




不満のなかった常連たちは、中立でどうして良いのかわからなかったのだろう。



私に対する常連たちの態度は(一部を除き)急に変わっていきました。



彼達は急に友好的になったドラゴン先生を私より‘いい人’だという認識だったのだろう。



もはや私は、何が正しいのかわからなかった…



今まで、常連たちを鼻で笑い‘小馬鹿’にしていたドラゴン先生を知らないはずはなかったのに…



くしくも、味方だと思っていた常連連中の裏切りにより、私の反乱(クーデター)は簡単に(くだ)かれたのでした。


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