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なりわい  作者: とら
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デビュー前⑤ 願望

since1999~


コンテストを打ち始めてから1年が経過する頃、シオサイの通常時判別をある程度マスターし、休みの日は毎日のように打ちにいきました。


しかし、未だ直視を得ることができません。


コア、ダイナマイト、ビーナスライン・7、Bマックス、ディノベイダー、バンバン、ルパン三世、スロット名を挙げだしたらキリが無い…


数々の技術介入機が世の中に出回ってきた時代。


しかし、私はこれらの機種をほぼ打つことはありませんでした。


それというのも


プログループ内ではいつも…


《このビック確率でこの差枚数はありえない》


など


目押し技術の自慢話ばかり、私は素人ではあったのですが、とても打つ気にはなれない…


自分の目押し力不足なのも明白。


そんな中でも、CT機はそこそこ打つことがありました。


アステカ・ワードオブライツ・ピンクパンサー3等々…


シオサイ・花火の合間にイベント狙いで、結構打ちにいきました。



しかし、主戦がAタイプ。


しかも自分の目押し力でこなせる台のみ。


こんな窮屈な立ち回りでは本気で楽しめるはずはなかった。


直視も出来るように頑張っていたのですが…


ナカナカ向上しません。


私は判別技術を、ただひたすら磨くしかなかったのです。


紆余曲折を経て、やっと設定判別法をマスターし、益々シオサイを打つ比率が高くなっていきます。


《この台でなら俺でも勝負できる!》


そう、確かな手応えを掴んでいたのも事実。


この頃、A店がグランドオープンします。


シオサイも大量導入するとのこと。


本音を言えば、私の通常時判別を、より実戦的に磨いたのはこのA店です。



正直、B店はドラゴン先生がいたのでO氏とはいきませんでした。


【そんな奴をつれてくんなよ】


シオサイの設定5、6の台数には限りがあり、彼は競争率が高くなるのを嫌うのでした。


そんな事情により


私1人のときしかB店には行きません。



ずっと窮屈に感じていたときのA店のグランドオープン。


私はO氏と好きなようにシオサイを打ってみたかった。


他のプログループのメンバーともギスギスしないでシオサイを思い切り打ちたかったのです。


しかし、A店ではドラゴン先生が幅を利かせていたため、皆あまり近寄りませんでした。


この1年の間でも彼は何度も揉め事をおこしています。


私自身は対立する様相が表面化していませんでしたが、彼のワガママぶりには正直ウンザリするところがありました。


これは後にグループ化する我々一同の気持ちだったのに間違いありません。



後にB店でグループ化していくのですが、ドラゴン先生は仲良くなったり喧嘩したりとかなり気難しかった。


しかし、完璧な人間はいません。



次第に私達グループは喧嘩しながら、だんだんと結束していくのでした。


この頃、私はプロになる気もなく、皆と仲良くやっていました。


きっとこの時には


《本気で稼いでみたい》


という願望が私にあったことは間違いありません。


それは、プログループの彼達を見れば見るほどに、そう思わせるのでした。


《とても本気でやっている様には見えなかったのだから…》


彼達を見て、本気で生活を賭けて闘っているようには見えなかったのです。


《遊びの延長線上》


そんな風にしか見えなかった


誰をみても


《プロフェッショナル》


と、思える経営方針をしていません。


しかし、そんな私の心情とは裏腹に彼らは


《プロフェッショナル》


を語るのである。


偉そうに語る連中が沢山いたにもかかわらず


18年の時が流れ


あの時、たいそうな能書きをたれていた(やから)は、今誰一人いません。


私も‘ろくでなし’なのには、違いはないだろうが


こんなでは


一般的にスロプロが‘ろくでなし’と呼ばれても仕方が無いのだろう…


より一層、そう思えるのでした。




幸か不幸か


私はその時の願望叶い、今もこの生業を続けています。


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