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第一話:思い出
「なぁ、俺達そろそろ別れないか?」
…思えば突然の事だった。
ニ年間付き合っていた彼が突然別れ話を持ち出してきのだ。
「…うん。そうだね。」
その台詞が終わってから彼は逃げる用にその場を立ち去っていった
…だが、薄々自分の中では気付いていたのかも知れない。
だからこそ取り乱さずに返事ができたのだろう…彼が居なく無った部屋は何時もより、とても広く感じた。
「…さて、荷物でも整理するかな?」
何故か彼の荷物を片付ける私。
「…彼の荷物は彼が自分で片付けるかな?」
元々は、私が借りたマンションに彼と同棲してたのだから、彼が出ていくのは当然だ。
…でも、最後に彼の笑顔が見たいからか、手が勝手に彼の荷物を片付けて行く。
…初めて彼に会った時も彼は笑顔だった。私は、その笑顔にひかれたのだ。