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ダンジョンとの出会い
モンスターハンター。名前の通り、モンスターと戦い、倒す職業である。
ダンジョンが出現するようになったのは10年ほど前のこと。そしてこの僕、ロイルはというと…
F級ハンターであった。
高校1年生の僕は、中学3年生妹を養うためにハンターとなった。のはいいものの、弱すぎて役に立てず、人が1人暮らせるかどうかの日銭暮らしだった。
この世界の人間は、10歳になるとギフトと呼ばれる「職業」と「スキル」の一つずつ入った箱のようなものを神から与えられる。
職業とは、魔法使いや剣士など、先頭に長けているものもあれば、農家や商人などの戦闘には向いていないものまでさまざまである。
そしてもう一つ、スキルだ。スキルは基本的には職業に由来し、魔法使いだったら魔法のスキル、逆に農家だったら種まきなどである。
ハンターには基本的にランクが7つある。S級が1番高く、続いて上からA、B、C … Fまである。
つまり僕は1番下っ端なのだ。
そりゃそうだ。だって僕には、職業もスキルもないのだから。