歩こう歩こう
「ティー、ジジイに連絡取ってくれ」
不意打ちでとっておきを出さないと、とてもじゃないけど勝てない相手だった。
おかげで見せちゃいけないものまで曝け出してしまった。
色々詮索される前にさっさと出ていって、行方をくらましてしまいたかった。
「あ、ちょっと待ちなさい!待ちなさいって、待てって!まだやる事あるんだから!」
警備員に止められた。
無視して出て行こうとしたら、めっちゃ怒られた。
「奴隷のまま出ていけないだろが!それ解除するから待てぇ!」
あ、そういう事ね、それは待たないと仕方がない。
なんか、羊皮紙に呪文みたいの書いたものを額に叩きつけられた。
絶対、今のわざとだろ!
簡単に抵抗出来てしまうから、抵抗するなって怒られた。
不満が抵抗という形で認識されたらしい。
優しい心で全て受け入れよう。
「これでジョブは解除された、それと、武器に祝福かけるからちょっと武器出して」
受け入れよう…あれ?これって受け入れなくても良くない?
「祝福も終わったから、出ていっていいぞ」
「色んな意味で世話になった!じゃあな!」
とにかく一刻も早く領主に居館に行かねばならない。
「ティー、改めてジジイ呼んで」
「もう来とるわい」
終わるまで待っててくれたらしい、ジジイでも空気読むことあるんだな。
「とりあえず、アリシアの居場所は居館で良いんだよね」
「その前に冒険者ギルドの闘技場支部によるんじゃ」
「そんな暇ない」
「おぬし、ここが何処か分かっておるのか?」
「え?首都の北側でしょ?」
「はぁぁ、分かっておらんのぉ、そもそも北ではないのじゃぞ」
「あれ?北に向かって馬車走らなかった?」
「北東の端じゃ、ここから南に移動しても全然場所がちがうわい、良いからわしの言う通りにせい」
「うん、分かったけど、ギルドって何処?」
「ほれ、すぐそこじゃ、闘技場用の魔物の受け渡し窓口にもなっておるから、目と鼻の先にあるんじゃ」
「にゃ!連絡受けて迎えに来たにゃ!」
「おー!メイシア久しぶり!」
「さっさとこっち来るにゃ」
挨拶もそこそこにミリシアに引っ張られて狭い個室に連れて行かれる。
「とっととジョブにつくにゃ」
「つくにゃ言われても、ジョブ何あるか知らないし」
「今のスタイルなら、モンクかルーンファイターにゃ」
「どう違うの?」
「魔法も使える物理職がモンクにゃ、前衛も出来る魔法使いがルーンファイターにゃ」
「じゃあ、ルーンファイターで」
「にゃにゃ?物理メインはモンクだにゃ、ルーンファイターは魔法寄りにゃ」
「うんだから、ルーンファイターで、勘違いしてるみたいだけど、俺、魔法の方が得意だからね」
「えええ!マージーデー!」
にゃ、忘れてるよ。
いえーい、やっとジョブにつける!テンション上がるー!
リュース レベル76
ジョブ ランク1 ルーンファイター 習熟度1
種族 人間
強さ 385 物理的攻撃力
器用 385 命中率
素早さ385 回避率、移動速度
知性 385 魔法的攻撃力
耐久力385 HP基準値
賢さ 385 MP基準値
HP 385
MP 385
ジョブ修正 知性+100% 賢さ+100%
スキル 無し
所得属性 礎 地水火風光闇
複合 毒湯炎雷溶嵐撃音砕癒滅隆氷冥時木
「ひゃー相変わらずのトンデモステータスだにゃぁ、習熟度10でジョブチェンジ出来るけど、15でスキル覚えるから15まで上げた方がいいにゃ」
勝手に人のステータスを覗き込んだミリシアがそうアドバイスをしてくれる。
「よし!ジョブも手に入れたし、すぐ移動しよう」
俺がそう言って出口に向かおうとすると
「そっちじゃないにゃ、こっちにゃ」
ミリシアが俺の襟首を捕まえて、そのままズルズルと奥に引きずっていく。
そして、明らかに関係者以外立ち入り禁止な部屋に入り、さらに隠し扉みたいな所を通り、何やら見た事ある赤い水晶のある小部屋に通される。
「あれ?これダンジョンコアじゃない?」
「そうにゃ、ダンジョンって下の階層から直接外に出れるにゃ、それもダンジョンコアに力にゃ、そしてその機能を利用した転移装置にゃ!」
「えええ!これってとんでもない装置じゃない?」
「そうにゃ、ダンジョンコアが転移先にも必要とか色々制限あるけど、冒険者ギルドの1級秘匿機能にゃ」
「そんあの、俺にバラして良いの?」
「ガジュマル様に関係する人間は遅かれ早かれ知ることになるから、良いにゃ」
「あ、そうなんだ」
「さっさとギルドの中央支部行くにゃ」
そう言われた瞬間、俺は不思議な浮遊感に包まれた。
アニメに出てきた歌




