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目先の欲にかられて、スーパーハードで転生した。後悔は(ちょっとしか)してない。  作者: 山親爺大将


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勝てば良かろうなのだァァァァ!

「おい、始めるぞ」

警備員のおっさんが俺を呼びにきた。


途中で食堂を通るので厨房に顔を出して、豆をもらってきた。


「戦闘中に食うのか?」


「まぁ、そんな所」

そうこたえて、アイテムボックスにしまう。


まずはモンスター戦らしい、相手は鎧を着た猪の外見に見えるアーマードボアだ。


急遽決まったせいか、いつも戦っている奴らより格が落ちる。


それでも倒せば魔素を吸収出来るくらいの強さはあるし、3頭同時で相手させる様だ。


開始の合図と共に3頭が俺目掛けて突進してくる。


前と斜め後ろからの3方向からの突進だ。


相手が方向転換出来ないギリギリまでその場から動かずにいた。


充分に引き付けてから、エアーボードで空中に駆け上がる。


そのまま同士撃ち状態になって動かないアーマードボアの首の防御の薄い所をピンポイントで突く。


もちろん砕属性を忘れない。


それを繰り返すだけで、アーマードボアは事切れた。


次は休む間もなく対人戦だ。


最初はランキング11位から40位との30対1での戦いだったんだけど、ギーザが無駄だと言い出した。


散々飯時に乱闘をしてきた俺を今更この程度で囲んでも意味がない、さっさと上位ランクと当てるべきだと、理路整然とした論調で運営側に交渉しだした。


それが通ったらしく、団体戦はなくなった。


その代わり、1人づつ当てるはずだった上位陣を複数人で当てる用に変更された。


最初はブルーム、クレーマを含めた7位から10位までの4人だ。


「本気でいかせてもらうぞ、じゃなきゃこれ終わった後、難癖つけられかねないからな」


「あ、うん、どうでも良いから早くやろ」

俺はブルームの言葉を軽く流した。

時間が惜しい。


「お、あ、あ、うん、始めるか」

ブルームのその言葉で戦闘が始まる。


「坊、すまねぇ!覚悟!おおっと!」

クレーマの前に10位のやつが割り込む。


俺がそうなるように移動しているのもあるけど、急遽集まったメンバーのせいで連携が悪い。


特に9位と10位がなんとしてでも俺を倒そうとするもんだから、周りが見えてない。


相手の連携が上手くいってない隙をついて割と簡単に倒した。


次は3位、4位、5位だったけど、こっちはもっと酷かった。


明らかにブルームとクレーマの方が強かった。


こっちも連携が取れていない。


連携が取れていない、人数が少ない、実力も低い、負ける要素がない。


そして、2位のファルス。


「悪いが、ここで止めさせてもらうぞ」


「ごめん、眼中にない」

あ、ピキッてなった。


まぁ、怒らせて冷静な判断力低下させるのも作戦のうちなんで、ごめんね。


戦闘開始すると、最初から全速力で突進してくる。


俺は動かずカウンターを打ち込みために上段に構えてタイミングを見計らう。


ここ!っていう距離で俺が三節棍を振り下ろした。


その瞬間視界から、消えた。


左右どちらかに高速で動いたのは予想がつく、どちらに視線を動かそうと確率50%の賭けになる。

ティーが居なかったらね。


俺が左、ティーが右と最初から決めてあった。


俺は左側に沈み込むようにして下段を振り抜く。

こっちに居れば、相手の動きを止めれるはずな威力だ。


俺にだけ聞こえるくらいの小さい声で、こっち!というティーの声が聞こえた。


「もらった!」

ファルスの声が聞こえた。


俺はある魔法を呪文破棄で唱えていた。


『クリエイトマッドパイ』


この呪文は泥団子を作る呪文だ。


硬さは結構自由度が高く、足を置いてもすぐに崩れないくらいの硬さにできる。


俺はこれを色々試して、大きさ、形、質感などもかなり自由に出来るようになっていた。


高さ1.5m、太さは俺の腕くらい、質感は粘性を極限まであげてとりもちのようにした。


硬さは直立するくらい。


これを今俺が同時に出せる最大数の5本。


それをティーが教えてくれた側に等間隔で自分を包み込むように展開する。


「なにぃ!」


ファルスの武器は小剣だ。


これを強引に切り裂くだけの威力は出ない。


しかも粘りつくので、スピードも殺せる。


俺が即座にエアーボードを唱えて空中に駆け上がるそのままバク転の要領で反転し、三節棍をファルスに叩きつける。


ファルスも咄嗟に武器を手放し、バックステップで避けようとするが、そこには本来のクリエイトマッドパイで作られた泥団子を置いてある。


「ぬあぁ!」


バランスを崩して動きが止まったファルスの肩に思いっきり俺の三節棍が叩きつけられる。


「ぐふっ、まいった」


これで後はゴーバンだけだ。


最終戦、ゴーバンが目の前にいる。


ここまで1度も勝てたことがない。


「すまんな、手を抜く訳にはいかないんだ」


「分かっています」

俺は履いているサンダルのような靴を脱いだ。


「お前のもてる力全てを使ってかかってこい」


「はい!今までの貴方との試合で得たものをを最大限に活かし、俺の出来る事を全て使うつもりです。

ここまで俺を鍛えてくれて、ありがとうございました!」


俺は深々と頭を下げて礼をする。


そして、魔力を込めた。


足に。


デスファントムから逃げる時、足から魔法が撃てればと思っていた。


まだ、裸足じゃないと魔力を伝えれないけれど、なんとか出来るようになった。


この試合中、気づかれないようにそこら中に蒔いた豆に植物育成をかける。


ゴーバンの後ろから、一切殺気を放たない植物が一斉に襲いかかった。


「なんだ!なんだこれは!」

無数に生えた植物は、ある物は手に絡みつき、またある物は足に絡みつく。


さらにクリエイトマッドパイで土の柱を最大硬度で、ちょうど股間を突き上げる形になるように出現させる。


「ぬぐわぁっ!」


全力で近寄り渾身の突きを喰らわした。


「ガフッ!お前、こんな勝利でうれしいのか?」


「負けたら終わり、俺はなんとしてでも勝たないといけないんだよね。

ごめんね」


全力で頭に棍を叩きつけた。


勝者リュースというアナウンスと観客席中からのブーイングが聞こえてきた。


考えることを辞めた人のセリフ

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