その者、草木衣を纏いて、豚どもの頭に降り立つ。
ブックマークありがとうございます。
嬉しいです。
とにかく密集し過ぎてて、通り抜けるのは無理だから、さっきと同じようにその辺のオークを踏み台にして頭の上を駆け抜ける。
そして近付いたところで頭を強打、多少避けたり庇ったりしてくるけどお構い無しに殴りつけて倒す。
それを4匹分繰り返す。
倒す毎に密集具合が減っていく感じがしていたけど、4匹全部倒したらはっきり分かるくらい密集に隙間が出来た。
やっぱりリーダー的存在倒すの大事だね。
しかし、それでも逃げていかないって事は、何処かに大ボス居るんだろうなこれ。
なんぼ群れるっていったって、こんな大集団、妖魔の森でも見た記憶ないし。
しかし、一体どうやって見つけ…あ、そうだ。
「ティー、こいつらの大ボスってどこに居るか分かるか?」
「分かるよーあっちー」
ティーが森の奥の方を指さす。
俺にはこの子が居たんだった。
ティーマジ最強。
俺は持ってる槍を棒高跳びのように使ってオークの頭上に跳び上がる。
荷物は邪魔なんでここにおいておく。
っていうか、なんで持ったまま来ちゃったんだろ?
あ、この袋どう見ても怪しげな植物だし、持ってきて正解か。
無意識の俺、グッジョブじゃん。
そんな事を考えながら、オークの頭を蹴倒しながら大ボスの方に向かう。
いわゆる、八艘飛びってやつだね。
散々森で戦闘してきた俺に取って、木を利用しながらオークの頭上を移動するのは簡単な作業だった。
若干届かない位置に頭がある時は、槍で思いっきりオークの頭をぶん殴って位置調整して別のオークを蹴飛ばしてって感じでどんどん進んでいく。
クリティカルしているのか、何匹かはそのまま魔素に還っていってるけど、気にしない。
どうせオークじゃもう吸えないし。
ラン、ララ、ランランラン♪
俺の脳内でそんな鼻唄を再生させながら、大ボス付近まで来た。
あ、こいつは…。
見た目は完全にオークなのに、体格がトロルよりでかい。
ふざけたサイズの石斧を持っている上に、周辺にさっきのリーダー格と同じくらいの奴を護衛に6匹も従えている。
見るからに、オークエンペラーとか、オークカイザーとか、そんな名前がピッタリくるような奴だ。
そいつの一帯はその6匹意外近くに居ない、むしろその6匹すら距離を取っているから、かなりスペースに余裕がある。
密集するとむしろ邪魔なんだろうな。
…全力出さないと勝てそうにないなぁ。
「ティー!あっちの人間から俺は見えてるか?」
「んー見えないと思うよー」
若干頼りない返事だけど、ここはティーの判断を信じる!
っていうか、樹木魔法なしで勝てるビジョンが見つからない!
なのでティーを信じて、樹木魔法を解禁する!
使うなって言われた初戦で解禁するのもどうかと思うけど、気にしない!
俺はオークエンペラー(仮名)から少し離れた位置に飛び込んで、そのまま地面に左手を着ける。
品種改良!からの植物育成!
距離がある上に広範囲でかけたので魔力をゴッソリ持って行かれた。
周辺の雑草が俺が想像したように先が尖って硬質化した。
それが一斉に急激な成長をする。
「グギャァァ!」
そこら中から悲鳴が聞こえた。
周辺の護衛やこちらに気づいて近づいてきた奴らが突き刺さり身動き出来なくなる。
流石にこの程度じゃ死なないけど、死なないおかげで魔素に還らないからちょっとしたバリケードになる。
引きちぎったりして抜くだろうけど、この数拘束するほど植物に品種改良と植物育成かけたら、その場で倒れるの確定だから、ここら辺が妥協点だよね。
周りで起こった惨劇に流石にオークエンペラー(仮名)も怯んでいる。
この隙にサクッと穂先を刺して、まだ有効なリリーベルの毒を注入する。
これで一丁上がりっと…
ならなかったぁ!
毒耐性があるのか、毒でも平気なくらい体力があるのか分からないけど、何事もなかったかのように反撃してくる。
迫り来る巨大な石斧を必死でかわしながら、次の作戦を考える。
…思いつかねー。
最近は毒でサクッとっていう楽な戦闘ばかりしてたから、毒が効かないと正直どうして良いか分からない。
しかも、当たったら洒落にならない威力の石斧を避けながら作戦考えるとか割と無理ゲー。
とにかく、俺の有利な点は樹木魔法が使えて、ここが森の中だって部分とにかくこれを使って…。
「あ、さっきの猫の人こっちにきてるー」
ぬあぁぁ!見られたら樹木魔法使えねぇじゃねぁかぁ!
「ニャー、助太刀にゃ!」
「邪魔だからこっち来んな!」
「お、お、お前!無理して助けに来たのににゃんて事言うにゃー!」
「良いからあっちいけ」
「お前、マジでぶっとばすぞ」
あれ、声もちょっと低くなって、語尾のにゃが消えた。
もしかして、あれってキャラ付け?
あのアニメ映画の予言のやつ




