プロローグ5
新たに送られてきた手紙に不安を感じつつもライノの指示で買い物へと向かう事になったメルとリアス。
何故二人だけなのだろうか? メルは疑問に思いつつも逆らえず、ライノの言葉に応じるのだった。
「じゃぁ、メルちゃん……これよろしくね?」
「は、はい……」
先程の話から少し経ち、メルはライノから一枚の紙を受け取る。
「あ、それとリアスちゃん?」
メルがしっかりと髪を受け取った事を確認したライノはリアスを手招きし……。
「ん?」
彼が近づくとその耳に何かを呟いている。
当然耳を傾けようとするメルだったが……。
「お姉ちゃん!」
「ど、どうしたのリリアちゃん?」
自身を姉と慕う少女に声を掛けられ、注意はそちらに向き。
「えっとね、これ……」
「それってリリアちゃんのお財布だよね?」
手渡された布袋を見ながらメルは首を傾げると……。
「お菓子欲しいの……エスイル君といっしょに食べようって……」
そう言うリリアはエスイルへと瞳を向けるがその少年はリリアの視線に気が付くとぷいっと顔を背けてしまい。
「ぅぅ……まだ拗ねてるのかな?」
私に怒ってるみたいだし、リリアちゃんに任せた方が良いかもしれない、よね?
そう勘違いした少女はリリアの方へと改めて視線を向け。
「分かった、何か買って来るね?」
「うん、だから――」
「それはリリアちゃんが持ってて? お菓子を買うお金はあるし、皆の為に取っておいてくれると嬉しいな」
リリアにそう伝えたメル。
丁度ライノ達の話も終わったのだろう……。
「そろそろ行こう」
「うん、じゃぁ行ってきます」
メルとリアスは宿を後にし、街へと繰り出した。




