8話 半獣化
「うぉーーーー!!!」
リュンヌは雄叫びを上げて立ち上がると、しっぽが生えて髪が伸び、髪の先端白く根元は水色のグラデーションでライオンのタテガミの様になった。
キャンディスは横目でリュンヌを見て驚いていた。
「迅雷!」
リュンヌの剣は青い雷を帯び凄まじいスピードで、ルキフェルに切りかかっていく。
「ヘプタシールド!」
ルキフェルと剣の間に七角形の透明な赤黒い色の障壁が現れ剣を弾く。
その衝撃で重力魔法の魔力が吹き飛びキャンディスも立ち上がった。
「リュンヌ君15歳で半獣化出来るなんて!」
キャンディスは驚き声を上げた。
「ちぃっ… 俺様としたことが油断したな。」
と呟くと地面に突き刺した剣を、引き抜き左手で持った。
ルキフェルが剣を構える前に切りかかったが、リュンヌの凄まじい六連撃を全て剣でガードするが体勢を崩した。
「迅雷・七連撃!」
最後の七連撃目がルキフェルに襲う。
体勢を崩したルキフェルが右手を自分の剣に向けた。
「グラビティエンチャント。」
ルキフェルの体目掛けて振るった剣だったが、なぜかルキフェルの剣へと吸い寄せられる。
キーーーン!!大きな音立てて剣と剣がぶつかりくっ付いた。
ルキフェルはリュンヌの腹を蹴り飛ばした。
「ぐわぁっ!」
苦しそうな表情をしたリュンヌは、キャンディスの元まで吹っ飛ばされた。
リュンヌの髪は元の長さに戻りしっぽは消えていた。
ルキフェルはリュンヌの剣を拾うと、リュンヌ目掛けて投げつけた。
「風衝!」
キャンディスは右手を突き出し、剣の勢いを抑えて剣を掴んだ。
「リュンヌ君大丈夫?リュンヌ君!リュンヌ君!!」
リュンヌの体を軽く揺すった。
ふとルキフェルの方を見ると、剣を地面に突き刺し両手を前に出し2本の指をクロスさせてもの凄い量の魔力を貯めていた。
「まさか獣人族の王子だったとわな!
ここで全力で消さなければな!」
「重力崩壊・グラビティエンド!!」