7話 ルキフェル
キーン!!剣と剣がぶつかる金属音がキャンディスの耳に鳴り響き、とっさに瞑っていた目を開いた。
「キャンディス大丈夫か?何があった!?」
いつもクールなリュンヌが声を張り上げて、目の前に立っていた。
キャンディスはリュンヌの後ろ姿を見ると、足の震えが止まり立ち上がった。
「ありがとーリュンヌ君、何があったか説明してる暇はないの! 急いで逃げないと!!」
キャンディスは、慌てて話した。
「いーや、 逃げない。」
リュンヌの言葉に耳を疑った。
「リュンヌ君! 初任務で戦いたい気持ちは分かるけどこいつはやばいの!お願い… 逃げよう!」
「いや、そういう意味じゃない。逃げれないんだ。」
小さな声で呟いた。
キャンディスは言ってる意味が良く分からず、言葉に詰まった。
直ぐにリュンヌが声を張り上げた。
「キャンディスお前だけでも逃げろ!
それぐらいの時間は稼げる。」
「ほう、俺様から逃げれると…」
言い終わる前に姿を消した。
「でも?!」
そしてリュンヌの目の前に現れた。
慌てて剣を大きく振り払うと、元の位置戻っていた。
『役15mの距離を一瞬で!?』
「そろそろ始めようか戦いを、俺様の名はルキフェルだ!」
言い終わると剣を地面に突き刺し、左手を上から下に振り下ろす。
「グラビティ!!」
リュンヌとキャンディスは膝をつき崩れ倒れた。
「く……なんてパワーだ…。」
キャンディスは、喋ることすらできなかった。
「そんなに強くしてないんだけどなー、失われた世界に期待しすぎたかな?」
ルキフェルが不気味に笑った。
「さーてとそろそろとどめ刺して上げないと、傷めつけてるみたいだよね。」
再びルキフェルは不気味に笑った。