64話 浮かび上がる不安
ブリズクイーンは、半獣化して羽根の様に
なった両手と長く伸びた髪を、器用に調節しながら
黄緑色の風を纏って、滑空して追いかけていた。
「ギヒッ!?」
エルフ族の青年は気配を感じ、後ろを振り向いた。
両手を広げていた、ブリズクイーンが
大きく扇いだ。
「フロアブリーズ。」
水色の風が吹き、一瞬でエルフ族の青年が凍り
地面に叩きつけられた。
ドーーン!!と音と共に土煙を起こして
収まっても、まだ凍っていた。
ブリズクイーンが様子を見るために、半獣化を
解いて、地面に降りたその時。
ヒューン!
と、風を切る音と共にブリズクイーンと凍っている
青年の方に、二本の短剣が飛んでくる。
ブリズクイーンは、すぐに下がり避けようとした。
すると、いきなり二本の短剣を掴むチタが現れ
そのままクロスに、凍っている青年を切った。
「音速投切!」
凍りが砕け散り、青年の身体も一部深く凍っていた
部分が砕け散っていた。
チタが明るく話しかけた。
「ブリズクイーンさん、回収隊が来るまで
俺が見張っているんで戻って大丈夫ですよ!」
「貴方がコスモス王国の、音速の隊長さんですね?
ありがとうございます、戻ります。」
お辞儀をして、半獣化して黄緑色の風を纏って
飛んで行った。
チタは飛んでいく姿を、眺めていた。
『美しい人だなー』
その後、女王、国王達が帰った後コスモス王国
騎士団達は後始末に、追われていた。
そして、約束の日の朝コスモス王国北の門には
コスモス王国、アジサイ王国、ダリア王国の
精鋭達が集まっていた。
その精鋭達の先頭に立つ、騎士団長が声を上げた。
「今回の任務の隊長を務めさせていただきます。
コスモス王国騎士団長の、シャペ・ランクスと
申します。」
ランクスの他に第2部隊隊長チタと、
第4部隊隊長のフォリネと副隊長のトルチェ
そしてアジサイ王国のカール、とダリア王国の
精鋭2人のメンバーだった。
チタが、茶髪で外側にクルクルとカールしている
ショートヘアーの鋭い目つきの、女の子に声をかけた。
「カールちゃん久しぶだな。」
「ウチの名前気安く呼ぶなよ!
任務が終わったら、ウチと勝負しろよ!」
カールが拳を向けながら、喋っていた。
「任務が無事に終わったら…勝負してあげるよ…。」
『フォリスの命が懸ってる任務だ。
失敗は出来ない…。』
チタは、不安そうな表情をしていた。
すると、後ろからフォリネがチタの肩を叩き
囁いた。
「チタ、私と戦った時の事を、思い出して。
チタはもう私より強い。」
「フォリスの事を頼むぞチタ。」
チタの表情は、引き締まった真剣な表情に変わった。
それを見ていた猫剣王は、声を上げて先頭に立ち
真っ先に歩いて行った。
「よし!出発しようぜ!」
「ね、猫剣王様、!」
ランクスが慌てて後を追い、精鋭達も後に続いた。
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