50話 百獣の王
「半獣化!!」
アレイユの髪は伸びて、先端にかけて白くタテガミの様になり、獣耳としっぽと牙が生えた。
『このままじゃダメだ…トラを思い浮かべないとダメだ…。』
すると、アレイユの身体に黒の縞模様のラインが入り、オレンジ色の髪には、アルスと同じ様な黒のラインが左斜めに入った。
「まさかこれって!?ライガー!?」
少し笑みを浮かべて剣を握りしめると、縦に大きく振り下ろした。
「エールブリュレ!」
振り下ろすとルキフェルの方に、炎が燃え広がった。
「炎が空気を、食らってるみたいだな。」
ルキフェルは左手を上から下へと振り下ろして、炎を地面に押し付けた。
「炎旋!」
剣は炎を渦のように纏い、アレイユは炎の上を走り出した。炎の上を通ると加速して、凄い速さでルキフェルに切りかかった。
「ヘプタシールド!」
ルキフェルはとっさに、正面に七角形の赤黒い透明な壁を作り、剣を凌いだ。
するとアレイユは剣先を壁に向けて叫んだ。
「フーピリエ!」
剣先から炎が飛び出し壁に勢い良くぶつかった。炎は壁にぶつかると全方向に流れていった。
「その程度の炎でこの壁を壊せるとでも思ったのか?図に乗るなよ、獣人風情が!!」
ルキフェルは自分の右手を浅く切ると、流れ出た血を黒い剣に付けた。
黒い剣は真ん中に、真っ赤な線が入った。
「吸血鬼共の剣、役に立つかな?」
不気味に笑いながら呟き、剣を見つめていた。
アレイユは少しさがり、剣を上から振り下ろした。
「エールブリュレ!」
振り下ろすと、ルキフェルの方に炎が広がっていった。
「悪魔の黒い心に、吸血鬼の血を宿した剣か…初めて血を与えたが、剣が少し興奮しているようだな。」
広がってくる炎に剣を向けながら呟いていた。
剣に炎が触れると炎が黒く燃えて灰になった。
「炎を燃やした!?」
アレイユは剣先をルキフェルに向けた。
「フーピリエ!」
剣先から炎が柱の様に溢れ出した。炎の柱が剣に触れると、またもや炎が黒く燃えて灰になった。
「その程度の炎じゃ俺様に届かないな。」
剣を向けて声を上げた。
「俺の最大火力を見せてやるよ!」
アレイユは剣を地面に突き刺した。
笑いながら喋り出して、剣を構えた。
「面白いなー。全て黒に染めてやる。」
地面に突き刺した剣に力を込めた。
「獅子舞・一ノ舞!」
すると剣の周りの地面から炎が溢れ出て、どんどん炎が地面を覆っていった。
するとその炎が合わさり、炎の獅子の姿を作った。
ルキフェルはその迫力に驚き、翼を羽ばたかせて少し浮いた。
『何!?どこに消えた!?』
ルキフェルが迫力に驚き、少し浮いてる隙に、地面の炎で加速したアレイユは背後に回っていた。
アレイユは剣を地面に刺したまま、背後に回ると両手を伸ばして、手を花の様に広げた。
「獅子舞・二ノ舞!!」
すると両手から、二匹の獅子の形の炎を飛ばした。その炎はルキフェルの翼に噛み付いた。
「くっそーバランスが……。」
ルキフェルはそのまま落ちて、獅子の形作った地面の炎に焼かれた。
すぐに黒剣を振り回して、炎を黒く燃やした。
「獣人が図に…!?」
ルキフェルは正面を見上げると、剣を振ろうとしているアレイユの姿があった。
「獅子舞・三ノ舞!!!」
剣には巨大な炎が燃え上がっており、その炎の姿は百獣の王の姿をしていて、炎がタテガミの様に荒々しく燃えて揺れていた。
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