44話 4人の影
「リュッシュこいつの傷直したれ!」
ヌーは体に牙の跡があり血を流している、ハルジオン騎士団の隊員を左手で放り投げた。
「ヌーさん、死にかけの人を投げないで下さいよー、同盟国の信頼の強化する任務なんですからー。」
リュッシュは傷付いた部分に両手をかざすと、緑の光と共にゆっくりと傷口が塞がった。
そんな3人の前に、武装ゴブリンが10体ほど集まって来た。
「さて暴れるぞ、半獣化!」
ヌーの頭の横から2本の角が上向きに生えて、懐ろから角の付いたグローブを、取り出して着けた。
着けると手の甲から15㎝ぐらい、指先に向かって尖ってる角が付いていた。
「四角の通り名を持つヌーさん、そろそろ丸くなって欲しいですねー。」
笑いながら煽ったが、ヌーは意味を理解していなかった。
「魔族共、拳火常灯!」
ヌーは走り出し10体ほどの武装ゴブリンを、次々に突き倒していった。
「拳に火が常に灯ってるって異常ですよ、ヌーさん。」
すると奥から4本の角を生やした、二足歩行の魔獣が走ってきた。
「伸貫閃・五打真!」
拳を5回振った。
グローブの角が一瞬で10m近く伸びて、魔獣のお腹に五個の穴が空いた。魔獣は血を流しながら倒れて、消滅した。
「よし、リュッシュ次行くぞ!」
「この人持つのウチですかー?」
「当たり前や!」
「ナンデヤネン!
治療したから、キミ自分でもう歩けるでしょ。」
リュッシュは倒れてるハルジオンの人を手で叩いた。
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そして各部隊順調に魔族の数を減らしていき、時間は日が暮れて夜になっていた。
草原の最初に魔獣が集まっていた場所は、何も居なく静かだった。
するとそこに禍々しい模様の門が開いた。
「さーて、ベリフェル様の為の任務を始めましょう。」
「めんどくさいねー。」
「テメェー任務サボんなよ!」
「ケンカしな〜い、ケンカしな〜い!」
4人の影は四方に散らばった。
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「はぁーはぁー、魔族達の群れは手強かったな。」
リュンヌとアレイユが息を切らしながら、木にもたれ掛かっていた。
「アハハ、僕は無敵ですよ。アハハ。」
ドジラフィは傷だらけで眠っていた。
「少し休憩しましょう。」
トルチェも座った。
すると、木々が揺れて人影が現れた。
「よっしゃー!獲物、みーっけた!」
人影は刀を抜きアレイユに切りかかった。
「ヘキサシールド。」
トルチェは六角形の透明な青色の障壁を作り出して、アレイユを護り人影に尋ねた。
「貴女は、何者ですか?」
「テメェーらはササっと捕まっとけば良いんだよ!」
低めのきつい声を上げて、トルチェに切りかかった。
「半獣化させて頂きます。」
背中の戦闘服が破れると、翠色の薄い甲羅を背負った。そして、右手を前につき出した。
「ミラー・ミロワール。」
2mぐらいの翠色の鏡が現れて、人影は鏡から現れた自分と、鍔迫り合いになっていた。
「チッ!うぜぇー魔法だな。」
人影は退がると、鏡の人影も消えて鏡は割れた。
人影の上には木の影が無く、月明かり照らされた。
月明かりに照らされた人影の姿は、綺麗な服にたくさんの装飾が反射して光り輝いており、黒い短い髪のボーイッシュな女性だった。
「さっきテメェー何者かと聞いたな。
今から切り刻まれるテメェーらに同情して教えてやる、ウチらは魔族の中でも優秀な吸血鬼のソワレや!」
牙を出し、月明かりで光らせた。
「月血解放!」
ソワレが声を上げた。
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