4話 初任務
「とりあえず隊長から任された任務の説明をします、今回の任務は王都から少し離れた池周辺にゴブリンが現れたらしい。
そのゴブリンを見つけて撃退するのが今回の任務よ!」
フォリスは全員に書類を見せつけた。
「ゴブリン退治かー!早速腕の見せ所だな。」
アレイユはワクワク、ソワソワしていた。
「1人で突っ込んだら駄目だからね、バカ変態アレイユ!」
「そんなこと分かってるよ、あとバカと変態を付けるなよ、怪力ビンタキャンディス!」
アレイユは、キャンディスを挑発した。
「誰が怪力って!?」
キャンディスが腕を振りかぶった。
「やめなさい、2人とも。」
アレイユとキャンディスの間に、一瞬でフォリスが入りキャンディスの腕を掴んで止めた。
「は、はい。」
「ごめんなさい。」
『速い、さすが副隊長クラス…。』
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アレイユ達は目撃された池から、少し離れた場所にテントを張る事になった。
「さてここら辺で携帯用テントを張りましょう。」
「アレイユよろしくね〜! 新入り!!」
キャンディスが、笑顔で意地悪そうに話した。
「アレイユよろしくな。」
便乗して言い、肩をポンと叩いた。
「おい!リュンヌお前は手伝えよー!」
頬を膨らませたアレイユを見て、笑いながらリュンヌも手伝った。
「さて私達は周辺を調べて来ますので、何かあったら信号弾を上に飛ばしてください。」
フォリスはポケットからリュンヌに2個の信号弾を渡した。
「フォリスさん手分けして調べます?」
「はいそうですね、その方が効率がいいので手分けして調べましょう、私は目撃された池の方に行きます、キャンディスさんは目撃者の家に行って詳しい情報を貰ってきてください。」
「分かりました!」
2人は別々の方向へ走って行った。
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森と大きな畑の間に、木で作られた家が建っていた。
「うわぁ、雰囲気の良いお家だなー。
すみませーん!ゴブリンの目撃情報を聞いて任務に来ました、コスモス騎士団です!」
少し待っても返事が返ってこない。
「すみませーん!!任務で来ましたコスモス騎士団です!すみませーん! 誰かいますかー?」
キャンディスは声を張って言ったが、返事はなかった。
キャンディスは嫌な予感を感じ片手を突き出しながら声を上げた。
「風衝!!」
手から突風が放たれてドアを壊し、キャンディスは家の中へと入って行った。
「すみませーん!コスモス騎士団です!すみませーん、誰かいませんかー?」
家の中で声を上げて奥へ進んでいくと、人影があった。