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セリアンスロピィ・ファンタジー  作者: 癒雨助
副騎士団長選定編
37/131

35話 バランvsアルス

 闘技場は綺麗に整え直され準備が終わっており、闘技場の中心にはバランとアルスと騎士団長の3人が立っていた。



「まさか1回戦目からバラン君と当たるとわねー。」

 アルスが頭を掻きながら喋った。



「ティーグルさん、本気で来てくださいよ?」

 バランが手を出し握手を求めた。



「今回は俺も本気だ。」


 バランとアルスは握手交わして、お互い距離をとった。



「それでは副騎士団長選定トーナメント、第2回戦 開始!!!」



 始まると2人は互いに剣を構え、互いに見つめた。



 風も吹かずシーンとした雰囲気が会場を包み込んだ。



「半獣化!」


 すると、アルスは声を上げて半獣化した。

 オレンジ色の髪の一部が黒髪になって、体に黒の縞模様が入り、獣耳としっぽに牙が生えた。

 トラに似た姿になった。


空間クウカン双移転送ソウイテンソウ!」



 アルスはバランの視界から姿を消してた、しかし直ぐに目の前に現れ切りかかって来た。

 とっさに大剣を振ろうとしたが無くなっており、大剣はアルスが元いた場所に落ちていた。

 アルスはバランの持つ大剣と入れ替わっていた。


「タンペラテュール・ドミナシオン」


 バランは驚きながらも瞬時に反応し魔法を使った。



 バランが魔法を使った瞬間、アルスは再び魔法を使った。


空間クウカン双移転送ソウイテンソウ!」


 アルスの剣とさっき入れ替えるのに使った、バランの大剣を入れ替えて切りかかった。


『重っ…。』



 バランは右手で大剣を受け止めた。

 右手から煙が出ており、大剣はゆっくりと溶けていき、アルスは距離を取った。



「ふー、やっぱり溶かされたか…相変わらず凄い魔法だね。」


 アルスは大剣を見ながら話した。

 大剣は大きな三日月状に欠けていた。


『これはこれで、カッコいいな!』



 バランは右手を握りながら揉んでいた。


「ティーグルさんの魔法の方が凄いと、思いますよっと。」


 先ほど溶かした大剣の鉄を、鋭く尖らせ固めた物を投げつけた。



 アルスは大剣でガードしたが、三日月状に欠けた所を通りすぎて顔に向かってくる。


「おっと! 忘れてた忘れてた。」


 笑いながら首を傾け避けて、大剣を横に置いた。



「半獣化。」


 バランの髪が伸び先端にかけて紺色でライオンのタテガミの様になり、獣耳にしっぽと牙が生えた。


凍剣トウケン十剣ジッケン!」


 周囲の大気中の水分を凍らせて、十本の剣を作り出し自分のを守るように、周りに浮かべた。



「1本貰おうかな?」

 アルスは屈み石ころを拾いながら尋ねた。


「どうぞー。」

 バランは笑顔で剣を一本投げつけた。



「渡し方が危ないよ、バラン君!」


 アルスは避け石ころと剣を双移転送ソウイテンソウさせて、剣を1本奪った。

 避けた剣はそのまま壁に突き刺さった。


「冷たっ!」


 戦闘服の中の布をちぎり剣に巻きつけて、剣を左手で持ち構えた。



 それを見てバランは走り出し、アルスは剣を構えたまま動かず集中した。

 バランは走りながら右手を突き出して、2本の凍剣トウケンを魔法で操り飛ばした。

 アルスは凍剣で切って、飛んで来た凍剣を砕いた。

 距離が近くなると6本の凍剣を傾けて、剣先をアルスの方へと向けた。

 そして器用に手を動かして、6本の凍剣を操った。



 アルスは避けたり、ガードしながら防いでいく、バランは攻め続けた。

 30秒くらい攻め続けると、アルスの動きに無駄が出て擦り傷をいくつか負った。



『あの剣は1回1回攻撃する毎に、バランの元へ戻って行ってるな、そこを狙うか。』


 アルスは1本の剣に注意を起いて、その剣を避けると、剣が戻っている途中に入れ替わった。


「よし、ここだな。」


 アルスは短い動作で素早く切りかかった。

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