2話 第3部隊隊舎にて
「なぁーリュンヌ俺達第1部隊じゃなかったなー。」
寂し気なアレイユが喋った。
「まぁーバラン兄と同じ部隊になれなかったのは残念だけど、バラン兄を越えるチャンスだろ?
第3部隊で活躍してバラン兄を越えようぜ。」
「そうだな!!」
アレイユはリュンヌの方を向き笑顔で返事をした。
「それでは、これより各部隊長の紹介をする。
第1部隊隊長レオ・バラン!」
舞台袖から大きな剣を持った青髪の青年が舞台の中央を歩いて来てお辞儀をした。
「おぉー!バラン兄かっけぇー!」
目を輝かしながらアレイユは手を振った。
「おい、アレイユはしゃぐな。」
注意しつつもバランに視線を送っていた。
2人はバランに夢中になり他の隊長の紹介は、まったく耳に入っていなかった。
「それでは、コスモス王国コスモス騎士団入隊式を終了する。
このあとは、各部隊長と共に各部隊隊舎に行くと良いだろう。」
騎士団長は、舞台袖えと消えていった。
「リュンヌ俺らの隊長って何て人だっけ?」
「アレイユちゃんと聞いてなかったのか?
俺らの隊長は、……え〜と…。」
そこから名前が思い出せず、自分も聞き逃していた事に気づいた。
リュンヌが思い出そうと悩んでいると、後ろから肩をポンポンと叩かれた。
「お前達行くでー!」
アレイユとリュンヌは、振り返ると頬に虎模様のある第3部隊隊長の姿があった。
「は、はい、隊長!!」
と、声を揃えて言った。
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アレイユとリュンヌは隊長について行った先には、虎模様で第3部隊と書かれた、大きな木製の建物があった。
「ここが第3部隊隊舎だ!」
「隊長おかえりなさいませ。」
黒髪ロングヘアーの美しい女性が軽くお辞儀をした。
「ボスおかえりー!」
奥から声の高い、少女の声が聞こえた。
「よし、まずは自己紹介をしようか、名前と好きな異性タイプを言って貰おう。」
ニヤニヤしながら腰を降ろし座った。
「隊長ふざけないで下さいよ?
私は、副隊長のフォリスです、嫌いなタイプは隊長みたいな人ですね。」
黒髪ロングヘアーの女性が途中から、隊長の方を睨みながら話した。
「俺はレオ・アレイユ、バラン兄の様な立派な騎士団員になっていつか、バラン兄を越える!」
「俺はレオ・リュンヌ、アレイユと同じくよろしく。」
3人の自己紹介が終わると隊長が立ち上がった。
「俺はティーグル・アルス、第3部隊の隊長で好きな異性のタイプは可愛い子なら誰でもいいな。」
大きな声で話していると、アルスの背中に少女が蹴りを入れた。
「ボース?また調子のいい事いっちゃって。」
その少女を見てアレイユとリュンヌはかなり驚いていた。