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セリアンスロピィ・ファンタジー  作者: 癒雨助
新世界征服戦争〜4章〜決戦
123/131

113話 本体

大変長らくお待たせしました。(-人-)

 数分前、別のキューブでバラン・キュリノス・ラトュールル・ヌー・リュッシュが驚いた表情をしていた。

 5人の視線の先は、煌びやかな紫色の宝石に手を触れている、ラムム姿だった。

 そして紫色の宝石の中にエルフ王が、閉じ込められていたのだった。



「一瞬で!」


「エルフ王を!」


「封印した!」

 バラン・ヌー・リュッシュが驚いていた。



「妖精姫さすがやなぁ〜。」


「……ラムム。」


 キュリノスとラトュールルも驚いていた。



「ソー・アメジスト。」

 ラムムの手が紫色の宝石から離れると、宝石は砕け散り中にいたエルフ王の分身も姿を消した。

 それと同時にキューブの壁も消えた。



 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「行くぞ、紅魔黒ベニマクロ!」

 ルキフェルが声を上げると、紅魔黒はエルフ王を睨みつけながら一瞬で距離を詰めると、右手から黒い刀の先端が現れ突き刺そうとした。



「硬化魔法を融合済みだ、この程度の刃はわしには届かないな。」

 エルフ王が右手の平を伸ばし、剣先を受け止めようとした。


 剣先が手の平に当たり欠けた。


 左手を伸ばしたルキフェルが声を上げた。

「グラビティ・エンチャントー!!」


 エルフ王の右手が吹き飛んだ。



「ほー。だが、分裂魔法で…!」

 エルフ王の右肩から、右手が生えようとしていた。



「その前に切り刻む!紅魔黒!剣刃モード!」

 紅魔黒の体がルキフェルの左手に吸い込まれると、赤い刃が二本伸びた、黒剣に姿を変えた。

 ルキフェルが剣を大きく振ると、剣から伸びた赤い二本の刃が、カーブを描きエルフ王の左右から襲いかかった。



「アイシロワクル!!」

 エルフ王は地面を強く踏みしめると、左右を守るように地面から氷の柱が現れた。



「アレイユ!」

 エルフ王の背後に回っていたリュンヌが声を上げた。



「おー!!秋刃シュウハ!」

 アレイユは剣先をエルフ王に向けた。



雷炎ライエン!」

 リュンヌも刀先をエルフ王に向けた。



「貫けーー!!!紅魔黒!」

 黒剣から伸びた赤い二本の刃が、エルフ王の左右から貫き身体を貫通した。

 背後から雷撃、正面から炎撃がエルフ王を追い打ちした。



「やったか?」

 リュンヌが呟いた。



 エルフ王の真上を飛ぶ、ルキフェルが声を上げた。


「リュンヌ邪魔だ!天重紅テンジュウベニ!!」


 何度も剣を貫いた。数十本の赤い残像がゆっくり消えた。



『分裂しきれん…。』



 砂埃が収まるとエルフ王が消えており、アレイユ達を囲っていたキューブも消えていた。



「やったぜ!」

 アレイユが声を上げた。

「バラン兄!!」


 外に出ると、バラン・キュリノス・ラトュールル・ラムム・ヌー・リュッシュのキューブのチームが待っていた。



「おー良かった。残りは二つだな。」

 バランが優しい声で話したが、その表情は曇っていた。



「残り一つだぜ!」

 その聞き覚えのある声にバランが振り返ると、チタがキューブが壊れると同時に、勢い良く飛び出してきた。


「アルス隊長とアンレクテル爺さんのお陰で、なんとか倒せたぜ!」



「良かった。チタ・フォリネ・アルス隊長。魔族の3人とも無事で…。」

 バランが話終わる時、表情が固まった。



「バラン君も気付いたか…。」

 曇った表情のアルスが呟いた。



「どうしたんだ!2人とも!」

 アレイユが不思議そうに声を上げた。



「キューブはあと一つ、ここにいるメンバーの3つのキューブは分裂魔法の分身だったって事だ!アレイユ。」

 リュンヌが話した。



「早く加勢に行かないと!」

 キャンディスがキューブに触れようと、右手を伸ばした。



 パシッ!ルキフェルがキャンディスの右手首を掴んだ。

「待て!キューブに触れるのは危険だ!それに中のメンバーを、残りのメンバーを思い出せ!負けるはずが無い!!」



「中のメンバー…。あっ!!」


「サタン様が負ける分けねぇ!」



「で、結局あの中に誰がいるんだ?フォリネ。」

 チタがフォリネに尋ねた。



騎士団長ランクス・猫剣王さん・ウルフード隊長・シュヴァードさん・ブリズクイーン様・サタンさんがあのキューブの中にいるのよ!」

 フォリネが話した。


最後まで読んで頂きありがとうございます!

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