108話 全種族一致団結
オルドリスの吸い込まれた、地面の歪みから眩い黒い光が溢れ出した。その光に包まれるように、8枚の黒い翼を生やした、小さな白髪のお爺さんが浮いてきた。
「…。」
サタンは周囲を、目だけ動かして見た。
「サタン様!」
ルキフェルが声を上げた。
サタンが右手を伸ばすと、杖が現れて地面を突き話し出した。
「獣人族・エルフ族・魔族・ルキフェルよ、感謝する。事情はオルドリス君の記憶を見てわかった。
だがベリフェルをそう憎むで無いぞルキフェルよ、あやつには深い心の傷がある…ただ…それだけだ…。」
ルキフェルが声を荒げた。
「サタン様!大勢の魔族を殺し、魔界をめちゃくちゃにしたベリフェルを、憎むなと言うんですか!?」
「ルキフェルよ、憎しみは自分の心に傷をつける。憎むで無いあやつに償い、償って貰う。」
「分かりました。サタン様。」
ルキフェルがお辞儀をした。
「さてまずはフェーディユ・エルフを殺る。あやつは平和…夢への壁そして、全種族の敵となるほどの力と私欲を持っている。
だが倒すのは簡単ではない。過去に試みた事があったが、天と地ほどの力の差を見せつけられた。
長く生きた分かなりの力を蓄えておる、しかし今ここにいる獣人族・エルフ族・魔族が手を組めば、倒せない相手ではない。」
サタンは話し終わると同時に、杖を強く地面に突いて叫んだ。
「老いぼれに若き力を貸してくれ!!!」
「おう!!」
「もちろんです!!」
「しかたねぇーな。」
「はい!!!」
「当たり前だぜ!」
「はぁ〜い!」
その場の全員が各々声を上げた。
「ありがとう。エルフの特徴や弱点を話す。
あやつの魔法は融合魔法と言って、触れた者と融合し魔法・身体能力・生命力を奪い取る。この魔法のおかげで、あやつは何万年も生きておる。
だがあやつは戦闘中に融合魔法を使う事は無い、融合魔法の弱点は融合中約1分ほど無防備になるからだ。
あやつの強さは奪った能力。
魔法、魔力、剣術、体術、全て最強だが、もちろん魔力には限りがあって、体力にも限りがある事。数で攻め続けば、必ず勝機が見えてくる。
そして最後に、宇宙魔法を直撃で食らうなやぁ。生命力回復魔法でも助けれるかはわからん。」
サタンが話し終えると、その場の全員が座って真剣に聞いており、空気がピリッとしていた。
誰も口を開けずに、重たい空気が流れていた。
するとアレイユが立ち上がり、大声を上げた。
「種族違っても、俺たちはもう仲間だ!!
みんなで頑張ろう!!!!」
リュンヌがクスッと笑いながら立ち上がった。
「張り切り過ぎだぞアレイユ。」
「そんなの、当たり前じゃん!」
キャンディスも立ち上がった。
「全種族が暮らせる世界を作るよ!」
アルスも立ち上がった。
「種族が違っても仲間か…。」
「敵の敵は仲間って言いますもんねぇ〜ルキさまぁ。」
ルキフェルとリリアも立ち上がった。
「必ず平和な世界を作りましょう。」
「ルル様と同じく。」
「ルル姉ーと一緒です。」
ラトュールル、ルミエル、ラムムも立ち上がった。
「スピーディーにやってやろうぜ!」
「勢い余って転けるなよ、チタ。」
チタとフォリネも立ち上がった。
「オレンジ髪の少年は俺の弟なんだ。種族が違っても俺たちはもう仲間!だってよキュリノス。」
「しゃーないなぁ、エルフ王ムカつくしなぁ。」
バランとキュリノスも立ち上がった。
「喧嘩すれば、輪可理愛笑瑠な!」
「ヌーさんなんか、良い感じに変ですね!」
ヌーとリュッシュも立ち上がった。
「力になれるよう頑張ります!」
「コード・ファイト。」
トルチェとウルフードも立ち上がった。
「ヒーローとして頑張るよ!」
「終わったら、ニュイニュイと遊んでよー!遊んでよー!」
ミスチッフとニュイニュイも立ち上がった。
「平和な世界を作りましょう。」
「ノワール姉、頑張りますよ。」
「ブラン姉、頑張りますわ。」
ブリズクイーン、ブラン、ノワールも立ち上がった。
「僕も頑張ります。イタッ!」
ドジラフィーは立ち上がり、尻餅をついた。
「めんどくせぇー戦いになりそうだけど、頑張るか。」
シュヴァードがゆっくり立ち上がった。
「頼りにしてるぜ!シュヴァード、ランクス!」
「猫剣王様、頑張りましょう。」
猫剣王とランクスも立ち上がった。
「ぼうずらの頼もしい姿を、見るのは良いの〜。
ワシも少し手助けをするかの〜。」
アンレクテルも立ち上がった。
「フェーディユ・エルフ王を倒すぞ!!」
「おおーーー!!!!!!」
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