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セリアンスロピィ・ファンタジー  作者: 癒雨助
新世界征服戦争編〜3章〜再会と再戦
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104話 嫌われ恨む悪魔

「夢の、大きな壁となる事件…。」

 アルスが呟いた。



「エルフの誘いで、サタンとシャルヴァーはエルフ族の領土内に行く事があった。その時にエルフの裏切りにあい、サタンとシャルヴァーはエルフ族に捕まってしまった。

 そして数年後サタンは解放された、ある条件のもとに。その条件は変わりの人質として、ある悪魔族の家系をエルフの手下に置くという事だった。

 このエルフ族の裏切りにより、夢への壁は大きくなった。そしてさらに壁を大きくさせたのが、エルフの手下に送られたある悪魔族家系。

 新世界七魔のリーダー、ベリフェルの先祖にあたる家系の悪魔族だっただよ。」



「新世界七魔?何度か遭遇している魔族の集団か。」

 アルスが尋ねた。



「獣人族やエルフ族は知ら無いだろうけど、魔族は今、9人しかいない…いや8人か…。」

 オルドリスは指を曲げて、数えていた。



「どういう事だ…?」

 アルスが尋ねた。



「ベリフェルが残りの魔族を全員消滅させたからだよ。

 ベリフェルはエルフ族や獣人族と同じように、魔族をも恨んでいた。それは昔、ベリフェルやベリフェルの親・先祖が魔族に嫌われていたからね。

 エルフの手下に送られた悪魔族の家系、それはベリフェルの先祖であり、四天王魔法の宇宙魔法を扱える家系だった。

 昔から四天王魔法は、代々受け継がれていたらしい。獣人族にひとつ、エルフ族にひとつ、悪魔族の王家にひとつ、そして悪魔族のベリフェルの家系にひとつ。

 戦争は獣人族とエルフ族が手を組み、魔族連合が戦う構図だったためか、四天王魔法のバランスが取れていた。しかし、ベリフェルの先祖がエルフに、四天王魔法を奪われてしまい、バランスが崩れ魔族が不利になった。

 その事があったため、ベリフェルの家系は他の魔族に嫌われていた。

 そしてベリフェルはサタンからこの事を聞いて、自分に従う強い魔族以外を、全て殺した。サタンもね。」



「オルドリスと魔族の関係は、何となく分かったが、夢への大きな壁がありサタンも殺された今、オルドリスの目的は何なんだ!?」

 アルスが声を上げて聞いた。



「目的は変わらないよ。

 ただやり方を変えるだけだよ。

 夢への壁は全て壊す、そしてサタンを蘇らせる!」

 オルドリスが黒い刀を抜いた。



「なるほどね…。」

 アルスは剣を抜いた。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 アレイユは人影に飛びかかり、剣を振り下ろした。

「てっめぇーー!!!」



 人影はアレイユを吹き飛ばした。

「久しぶりだな、獣人!」



「…ルキフェル!リュンヌを返せ!!」



「リリアもいますよぉ〜!」

 ルキフェルの後ろからリリアがでてきた。



 アレイユは剣先を向けた。

「リュンヌを返せ!!」



「俺様に向かって頼む時に、その口の利き方はないよな?」

 ルキフェルが挑発するような態度を取った。



「ルキさまぁ〜?目的分かってますぅ?」

 リリアがルキフェルに抱きついて、囁いた。



「離れろ!!」

 ルキフェルはリリアを、10メートル先の岩まで突き飛ばした。

 それと同時に炎の光線が、アレイユの剣先から放たれて、ルキフェルの足元にぶつかった。



『フーピリエが曲がった!?重力魔法か!』

「半獣化!」

 アレイユが声を上げると、髪が一気に伸びてオレンジと、先端が白いグラデーションになっていた。

 獣耳としっぽ、牙と爪を尖らせると、前髪の一部が黒に変色した。それと同時に戦闘服が、黒とオレンジ色の縞模様の鎧の様になった。

 剣先をルキフェルに向けると、何発も炎の光線を放った。



 光線は全て、ルキフェルに当たる手前で地面にぶつかっていた。

「まるで怒り狂った獣だな!?」



 ルキフェルの真横に移動していたアレイユが、切りかかった。

炎旋エンセン!」



「グラビティ!」

 アレイユは地面に叩きつけられ、ルキフェルは少し退がった。



「リュンヌ君を返せ!暴風衝ボウフウショウ!」

 アレイユの後ろでキャンディスが右手を突き出し、手のひらから強力な風を放った。

 ルキフェルの頬を擦り、リリアは体勢を大きく崩しながら避けた。



 ルキフェルの頬から血が流れた。

「あーあ、これだから獣人共は…。」

 頬の血は流れ落ちて、黒い剣に垂れた。剣の真ん中が真っ赤に染まった。



 アレイユは黒い剣を狙って、炎の光線を放った。

「おっと!」

 ルキフェルの剣に炎がぶつかると、炎が黒く燃えて灰になった。



『やっぱりあの時と同じか…。だったら俺も同じ様に獅子舞を…いやキャンディスがいるからダメだ…。』

 アレイユは剣を構えて、ルキフェルを見つめていた。



魔鬼剣マキケン紅魔黒ベニマクロ!剣刃モード!」


 ルキフェルが自分の剣に向かって声を上げると、剣の赤く染まった部分が光りを放ち、剣の真ん中辺りから赤い刃が二本伸びた。


「前より弱くなってねぇだろうな?」

最後まで読んで頂きありがとうございます!!


次回もよろしくお願いします!!

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