11話 小悪魔リリアとベリフェル
アレイユとリュンヌの一撃とルキフェルの一撃は、互いに均衡した。
ルキフェルは大きく剣を振りはらい2人を吹っ飛ばした。
「ちぃっ、 もうこれ以上魔力を使うと門を開けられなくなるな…今回はお前らの勝ちにしといてやる獣人共!!」
剣をしまい魔力を空間に解き放つと、魔力が黒いモヤモヤになっていき禍々しい魔界の門が現れた。
「待て逃すと思うか?」
アレイユが剣を強く握り走り出した。
「お前らごときに捕まるかよ。」
と言って門に入り消えていった…そして魔界の門も消えた。
「はぁ〜ぁ…。」
キャンディスは膝から崩れ落ちた。
「あのまま戦っていたらやばかったぞアレイユ。」
リュンヌが呆れ顔で言った。
「あぁ、分かってるよ」
「さて、早く戻って報告しないと…アレイユさんテント片付けて来てくださいね。」
「えぇーーまた俺だけー?テントせっかく立てたのにーー!!」
アレイユの声にみんな笑顔になった。
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「ルキさまぁ〜ぁ!おかえりなさいませぇ〜。」
黒いしっぽに黒い翼を2枚生えていて、黒いビキニのような大胆な格好をしている、黒髪ツインテールの美少女小悪魔がルキフェルに寄り掛かっていく。
「離れろ!リリア。」
「ルキさまぁったら、照れちゃってぇ〜。」
ルキフェルの耳元で囁いて離れていった。
「ルキフェル失われた世界に狩りにいったそうだね?
なぜ獲物がいなくてボロボロの君がいるのかな?」
腰あたりまで伸びた長い白い髪に、灰色の4枚の翼を生やした悪魔が問いかけた。
「うるせぇーぞベリフェル!」
「どうせ油断したんでしょ?
魔力使いきって門を開けられずに、失われた世界でのたれ死んだらよかったのにな。」
ルキフェルはベリフェルに剣を突きつけた。
「冗談だよ冗談、冗談、ここまでやられるとわね相手はどんな奴だったの?」
「獣人三匹と獣人の王の子孫一匹だ。」
「なるほどね… 確かにそれなら仕方ないか、ルキフェルはまだ魔界の王子っていうよりガキだもんね。」
ルキフェルは再びベリフェルに剣を突きつけた。
「ルキフェル様! 魔王サタン様がお呼びです!」
使い魔のデーモンが頭を下げて声を上げた。
「あぁ、分かった。」