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四煌の顕現者  作者: 天御夜 釉
第4章 春から夏へ
101/374

第101話 「小話:適正試験前日」

短い。

「兄さん、明日が怖くないの?」

「なんで?」


 何年か前のある日、刀眞邸の兄弟部屋には2人の男の子がいた。


 両方共、黒真珠のような艶のある黒い髪の毛をした、美少年。

 名前を、刀眞遼と胤龍つぐりゅうと言う。


「だってもし【顕現者けんげんしゃ】としての【しかく】がないと……」

「考えなければいいんだよ、だって俺達は刀眞家の兄弟だぜ」


 先程から弱音を吐いているのは胤龍の方だった。兄と11ヶ月差の弟で、顔からは「優しそう」というイメージを持たれる。

 逆に何の心配もなく、構えている様子のほうは兄である遼。


 こちらは対称的に、若干10歳にしてどこか頼りがいのある風格を漂わせている。


「なくても気にすんな、刀眞家は受け皿はたくさんあるだろうし……少なくとも【顕現者】の身体能力はあるんだ、問題ないさ」


 遼は刀眞の仕組みを半分理解しながらそういった。刀眞には【顕現者オーソライザー】の資格が必要ない部署だって存在する。

 もし【顕現者オーソライザー】として落第しても、それを許容できるだけの場所があると遼は考えていた。


 だからこそ、胤龍を安心させるようにそういったのである。


「俺よりも努力してて、ツグは偉いな」


 特に、遼は胤龍が努力家ということはすでに知っている。才能にも恵まれ、またそれに溺れていないことも知っている。

 自分と違う。遼はそれをわかっていた。


 だが、自分の感覚が、親の感覚に直結するとは限らない。

 遼は、親が【顕現者オーソライザー】至上主義だということを知らない。


「ただ、実演をしたことがないんだ」

「……父様が許さないんだから仕方ない」


 胤龍は不安を隠せない。もし、試験に落ちたらどうなるか。

 名家の刀眞がそこまで甘いわけがない、胤龍は不安を隠すことなく、地面の方を見た。


「明日か……」

「明日だな……」


 【顕現者オーソライザー】適正試験、前日。

 刀眞兄弟はそれが運命の分岐点となると全く知らず、それぞれの気持ちで臨もうとしていた。

次回更新は明日です。小話書くか、第5章書くか悩み中

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