自称天才魔法使いのロリポンコツに召喚されました。俺がこのロリポンコツの使い魔になるの?
「ーーー!ーー!」
んっ、いかんな、動画を見ながら寝落ちしちゃってたか。動画が流れっぱなしだ。
起きて目を開けたが頭はまだ眠ってるみたいだ。目に飛び込んで来た景色は見慣れた部屋ではなかった。
目の前にはまだ10歳を超えたばかりであろう可愛らしい女の子が、魔法使いのような格好をして立っている。
そしてこの空間はロリ魔法使いが作った秘密基地だろうか。石造りの塔内部に作られた魔法研究所のようだ。見慣れないが魔法に必要そうな物がたくさん置いてある。
「ちょっと!あんた!早く誓いなさいよ!」
誓う?何を言ってるんだこの子は?
「召喚に成功したと思ったのにだめだったのかな?失敗?」
この子は俺を召喚したと言ってるがここは俺が見てる夢だろ?召喚なんてそんな訳、、、
まて、なんだこれは?
俺のいる地面にはまだ淡く光っている魔法陣のような紋様が描かれてる。それに、召喚された俺の体、これって、、、
「っ!ゆっくり霊◯になってるー!!!なんだこれ!なんで俺の体がないんだ!??」
「なんだ。成功してるじゃない。じゃあ刻印も刻むから早く誓ってね?」
いまだに何を言われてるのか分からない。寝る前に見てたアニメのせいでこんな夢みてるのか?そんなことを考えてるとロリ魔法使いは俺に近付いてくる。そして俺のデコへ杖を突きつけた。
「ッツ!痛い痛い痛い!何してんだ!やめてくれ!」
「魔力を流して刻印を描いてるのよ、ブレるから動かないで!」
ヘッドロックをされた俺は抗うすべもなく痛みに耐えて刻印を描かれた。鮮明に感じ取れた痛みで俺は理解した。これは夢なんかじゃない。
俺は召喚された時と同じく地面に置き戻された。そして、ロリ魔法使いは俺と向き合うような位置に座り込む。
「さあ、刻印も終わったわ!早く誓いなさい!」
「誓うって何のことだよ。それにここはどこなんだ?」
「使い魔の誓いよ。あんたはこの天才魔法使いの私が召喚した使い魔なんだから!」
…このロリ魔女が天才な訳がない、ポンコツ魔法使いの間違いだ。俺は頭しか召喚されてないんだぞ?しかもそんな俺を使い魔にする?今の俺ならスライムにも勝てないだろうに。
「まずは俺の体を召喚してくれ。動けなきゃ誓いもまともに出来ない」
「私はそのままでいいんだけど?正直召喚魔法って疲れるのよねー」
「いいから!体を!召喚しろ!!!」
「…チッ!うるさいなーすればいいんでしょー」
コイツ舌打ちした?ロリポンコツが?体が召喚されたら一発叩いていいか?
「じゃあ召喚するからそこに居て。勝手にくっ付くと思うから動かないでね」
ロリポンコツはその場で立ち上がり魔法を唱え始めた。魔法陣が光の強さをどんどんと増していく。眩しくて俺は目を閉じた。
「ほら!体を召喚してくっ付いたんだから文句ないわよね?早く誓いなさい」
無事に俺の体が召喚されたみたいだ。先程までと違って手を動かしてる感覚がある。俺はゆっくりと目を開けた。
「っ!くっ付いてる。俺に、体が、体が、ミノタウロスの体が付いてるじゃねかあああーーー!!!!何だよこれ!!俺の身長5mもねーよ!筋骨隆々過ぎて肩幅も2mくらいあるじゃねーか!人の顔付いてたらアンバランス過ぎるだろ!」
「身長低かったの?よかったじゃない、大きくなれて。それに体も付いたし成功ね」
「いいわけあるか!成長期にも程があるわ!やり直しだ!やり直し!」
「…チッ!」
「あっ!また舌打ちしたな!ロリポンコツ魔法使いが!」
「ロリじゃないわよ、私エルフと人のハーフだから見た目が幼いだけで200歳は超えてるわよ。そ、れ、に!私は天才よ!」
「お前の、頭の中は、下着と一緒で真っ白なのか!俺の要望は正当だろうが!!!こんな体じゃ魔物と勘違いされて討伐されるだろうが!」
「あんた!私の下着見たの!?最低!」
「頭しかない俺の前にいれば立ってても座っててもずっと見えるに決まってるだろ!大人として気を遣ってたんだよ!!!早く召喚をやり直せ!」
「…うるさいわねー。ハイハイ、もう一度召喚し直せばいいんでしょ。めんどくさいなーもー。」
よし、今叩こう。このロリババアポンコツ魔法使いを。俺は筋骨隆々ミノタウロス姿でポンコツに近寄ろうとした。が、コイツは召喚魔法以外なら天才だった。俺の行動に気付いて魔法を使ってきやがった。体がまったく動かない。そして体と頭も魔法で切り離された。不思議と痛みはない。最初の状態に戻っただけだ。
俺は小さな手形がつけられた頬に痛み感じている。手形じゃなくて体をつけてくれ!
ポンコツ魔法使いは俺を小脇に抱えた状態で召喚をやり直す。下着を見られてたのが恥ずかしかったのだろう。
魔法陣の後ろにはミノタウロスの体が動いてるのが見える。視界を得られてないのだろう、手を前に出して暗闇の中を歩くようにゆっくりと移動してる。
魔法陣が光だした。小脇に抱えられてる俺は眩しくて目を細める。
魔法陣にはうっすらと人の体のようなものが見え始めた。そして魔法陣が一度強く光った。だんだんと見え始めていた体がそこには召喚されていた。頭のない体が。
「おれn」
「イヤーーーーーー!!!!」
俺が感動していた声を掻き消すようにポンコツが叫んだ。召喚された俺の体はポンコツの魔法によって目に留まらない速度で飛んでいく。
「おい!ポンコツ!何するんだ!!!アレは頭がなかった!俺の体に間違いない!ぶっ飛んでったけど俺の体は大丈夫なのか!?」
「…だって、体が、ふ、服を、着て、、、」
確かに召喚された体は服を着てなかった。風呂にでも入ろうとしてたのだろう。
ん?俺はパソコンで動画を見ながら寝落ちしたはずだ。服は着てたと思う。てことはあの体は誰のだ?
「俺の体じゃない?」
ポンコツが飛んでった体の元に歩き出す。俺は小脇に抱えられてるままだ。
そして俺は体を確認する。ポンコツは目を閉じているようだ。
これは俺の体じゃないな。俺は確信を得た。ポンコツにもう一度召喚を交渉し魔法陣の前へ戻った。
「アレ、本当にあんたの体じゃないの?くっ付けれるけどいいの?」
「ああ、アレは俺の体じゃない。ちゃんと確認した」
「アレのどこをみてそんなに言い切れるのよ?サイズもピッタリじゃない?」
「アレを見たんだよ。サイズも全然違う。足りないんだ」
「アレってだからどこよ?」
「アレだ」
「?」
「アレのアレだ」
「……!!?」
ばちん!!
顔を紅潮させたロリポンコツに新しい手形を貰った。俺は明言を避けていたのに解せん。終始大人な対応をしてると思うのだがな。
「んっんん!!いい?もう魔力も少ないんだから最後の召喚よ?今日はこれ以上無理だからね?」
「ああ、分かった。ミノタウロスから比べたら近付いてるんだ、頼むぞ天才魔法使い?」
「あんたそれ嫌味?」
「嫌味じゃないさ、期待しているよ」
「ふっふーん!任せなさい!」
嫌味だ。俺は嫌味を言ったのだ。周りを見てみろ。視界を奪われヨタヨタと赤ちゃんのように歩くミノタウロスを。そしてさっき召喚されたアレを。壁伝いに歩いて電気をつけようと必死じゃないか。なんて可哀想な。そして俺だ。俺なんて頭だけだぞ?
これはあれか?世界中の怪談話はこのロリポンコツが原因か?首なしライダーとかコイツが作ってるのか?不安だ。
俺があれこれ考えていたら召喚魔法は始まっていた。魔法陣が光っている。
頼む!戻ってきてくれ俺の体!強く祈っていた俺は自然と目を瞑っていた。
聞こえてくるのは明かりを求めて徘徊する被害者たちの音。成功をドヤる魔法使いの声も聞こえない。失敗したのか?
その瞬間部屋に鳴り響く声が聞こえた。
「っ!ゆっくり魔◯沙になってるー!!!なんだこれ!なんで俺の体がないんだ!??」
俺は目を開けて叫んだ。
「ゆっくり霊◯です!!!!!ゆっくりしていってね!!!!!!!」
霊◯
面白かったら、チャンネル登録と高評価をよろしくね!
魔◯沙
励みになるから、チャンネル登録と高評価よろしくな!




