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うっすら嫌われてるなぁ

狼蛾の世界 豆知識

「人間」という名称には「他あらゆる人種に対し足元にも及ばない中途半端な間の存在」という由来がある

 撫でられてから数時間後。

 謎の頭痛に襲われながら身体を洗う。

 ちょっと歳食ったじいちゃん家にありそうな水槽だったけど鎖だけはなんかめちゃくちゃ綺麗で面白い。

 鎖だけめちゃくちゃ洗ってんのかな。面白い。

 俺今後こういう身近にある面白いものだけで生きていくわ。


 そういえばみんな俺がカッコつける度に笑うよな。

 もしかして俺って本気でいじめられてんのかな。

 いやいやそんな訳ないよな。だって俺リーダーだしな。

 だって俺、〝標の一団〟のリーダーなんだぜ?

 いじめられるとかそういうのじゃないじゃん。


 俺いつでも追放できるし。

 マーカスみたいな事が出来ちまうんだし。

 年下だからか? 年下だからか~!

 納得した。まぁ成人間近の奴2人成人2人のパーティにひとりだけ15歳が紛れ込んでたらそら馬鹿にされるわな。

 じゃあ俺もしかしてこの先もこのまま?

 うそーん。


「頑張るか」


 どう頑張るか? 認められるようにだ。

 俺のこの人生バカにされることが多い。アデルモとかね。

 俺のことを認めてくれる奴って今のところナンちゃんだけだ。

 ヘルトはまぁまぁおおっぴらに俺のこと嫌ってるけど。

 ギルドのメリイさんとかもあんまり俺のこと認めてる感じじゃない。

 俺が骨折したときとかもね。「あらあら」みたいな感じで。

 それはいいんだよね。

 俺もあんまり好きじゃないし。だって人間(ヒト)だぜ。

 獣人にも嫌われてました。うーん。まあこれは俺が悪いか。

 アデルモはもうめちゃくちゃ俺のことバカにしてるね。

 そもそもどこで知り合ったかとか覚えてないのに。

 気付いたら時折絡まれてて気狂う~。


 うーん、しかしそっかぁ。

 俺、人間関係とかあんまわかんないからなぁ。

 いきなりタメ口でいっちゃう時とかもあったりするし。

 でもそっかぁ。

 俺、出会った全員からうっすら嫌われてるなぁ。


 でもいいもん! これから頑張っていくから!


 みんな知ってる? 人間って頑張れば頑張るだけうまくいくんだ。結果的に、の話ではあるけど。

 人間だけじゃなくて、獣人も! 竜人だってそうだ。エルフもドワーフも。みんなそうだ。

 どんだけくじけても頑張っていけば、きっと願いは叶う。

 俺はそう信じてるんだ。信じてるだけだけど。


「ふー、さっぱりした。そういえば安宿ってシャワーがないから困るよね! でもここはいいね! 観光地なだけあって設備がしっかり整ってる」

「アヴィスくん、髪ちゃんと拭かないと痛むよ」


 ジャネタさんがタオルを持って俺の頭を拭いてきた。

 身体さえ拭けば良いと思うんすけど。


「男の髪なんぞ痛めてナンボだよ」

「風邪も引くしね」

「生姜でもかじるよ」

「だ~め」


 またこれだ!


「溌剌小僧なんだから」

「俺一応リーダーだよね。なんかみんな俺のこと軽く見てない?」

「そんなことないと思うわよ。むしろ尊敬してると思うけど」


 俺が尊敬されてるって。ははは、冗談キツキツ。


「尊敬されるような事してねェんすよ」

「主観と客観じゃ認識は変わるもの」


 いや普通に。本当に。尊敬されるような事してねェんすよ。

 そういやあんたがイチバン謎だなァ!


「客観じゃ俺どういう見られ方してんだろ」

「聞いてみれば」

「恐すぎて無理ス」


 めちゃくちゃボロカスに言われる気がする。

 なんか尊敬だのなんだのと言われて、調子に乗って痛い目を見る。俺の人生だいたいこれ。

 カッコつけたりしてるのはそんな人生が惨めで仕方がないから。

 ちなみに自分の本質を赤裸々に語ると、何故か知らんが周りの人が離れていくからみんな気をつけてね。

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