よろしくヘルト
ちなみにアヴィス兄弟は銀髪で瞳も銀色です。
「──それにしてもこの嵐のように現れて信じられないくらい弱かったこの怪しい男たちは一体何処から来たんだろう」
身ぐるみを剥ぎながら身元を知れる何かがないかと確かめてみる。そんな俺の後ろでは黒髪黒目が食堂の店主に「やーいやーいウンコ漏らし」とからかいを入れていた。やめたれや。
「ボクが思うにこいつらはおそらくミリニオ派の一族だね」
ナタリーが言った。
「ミリニオ派の一族? それってシヴァ派の一族みたいな、神を信仰している奴らの一族って事か?」
「うん。信仰している神の名は『雨の神ミリニオ』……大地に潤いと豊穣を与えることから再生の神とも言われているけれど、一方では怒りのままに洪水を引き起こす破壊の神ともされてるね」
「はぇー……破壊と再生の神……シヴァの上位互換的な?」
ナタリーは目を細めて「どうだろうね」と言った。なんなんだその反応は。どっちなんだその反応は。
それから、男たちを拘束して村の駐在さんに預けてから、食堂にて時間遅れの飯を食った。フライドチキンやらフライドポテトやら、ハンバーガーやら。
ナンちゃんにサラダを食べさせてあげて、俺もフライドチキンを食べる。その最中に、ふと思いついたので言ってみる。
「黒髪さん」
「なんだ、作成師」
「冒険者になろう」
「ほお。それは何故だ」
「冒険者になって世界中を旅するのさ。冒険は楽しい。いままで自分の知らなかった空を見ることが出来る。世界中に名を轟かせれば、きっと世界があんたを認めてくれる」
「なるほど」
しばらく間があって。
「それはいい考えだ。俺も冒険者になろう。お前が俺を世界に連れていってくれ。お前、名前は?」
「俺の名前はシャム。シャム・アヴィス」
「俺はヘルトだ。姓はない」
「よろしくヘルト」
「頼むぞシャム」
俺達は握手を交わした。
新しい仲間を得たことだし、これはもう本格的に名前を変えるチャンスを失ってしまったのだろうか。
「お前達のパーティの名前はなんだ。俺もこれから所属するのだから知っておきたい」
「〝標の一団〟だよ」
「しるしのいちだん……『しるべ』だったらまだギリギリかっこよかったが、『しるし』はすこしダサいぞ、シャム。お前はダサい」
「うるせェカス!」
「格好つかない感じがしてシャムくんらしいじゃないか」
ナタリーがそんな事をいい、店主が新しく持ってきた皿からフライドチキンを取ると俺の皿に置いた。
「ナンちゃんは果物食べるかい」
「モォ」
「ほほぉ! ナンちゃんは育ち盛りだからなんでも食うんだなあ。バカバカアホクソウンチな主人とは大違い」
「ほお、その牛はお前のペットか」
「シェイプシフターのナンちゃんだよ。とても賢くていつも助けてもらってるんだ。この青髪のゲロキショクソボケドクサレボケナスアホ学者はナタリー・コルケット。こっちのお嬢さんはドナさん」
「ふむ。理解した」
キャラクター紹介003
ナタリー・コルケット
戦闘力:3,500
ライク:〈障壁〉




