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第3話 エドワード王子に求婚される

 

 エドワード王子に黒い戦闘服を着た剣士が迫っていた。


「大地よ。王子を助けて!」


 思わず私は叫んだ。


 大地が隆起した。


 王子は突然、塔のように隆起した土の上にいた。


 襲った剣士の剣は土の中に入った。


「風よ吹け」


 突風が王子を襲う者たちを吹き飛ばす。


「炎よ――」


 最後まで言う間も無く、炎が黒い戦闘服の男たちを襲った。


 さらに私は大規模な地震を起こした。


 王子の襲撃者たちは悲鳴を上げて撤退した。


「エドワード王子、お怪我はありませんか」


「あなたは――」


「はい。ローザでございます」


「ローザが何故、ここに。それに今起きたのはいったい何であったのだ」


「それは……。少し長いお話になります」


 エドワード王子の部下たちが寄ってきた。


「殿下、ご無事でしたか」


「ああ」


「ここは危険ですので、まずは国お戻りいたしましょう」


「分かった。だが……」


 エドワード王子は私のことを見た。


「私もお供をしてもよろしいでしょうか」


「むろんだ。よければ私の馬車に乗りなさい。馬車の中で話を聞こう」


 あの冒険者たちが来た。


「私、王子様と行くことにした」


「分かった。私達の命を助けてくれてありがとう」


「お礼を言わなくてはならないのは私の方よ」


「達者でな」


「お幸せに」

 

 女魔道士がウィンクをした。


「安心しろ。ローザのことは私達は誰にも言わない」


「ありがとう」


 私はエドワード王子と馬車に乗った。



 馬車の中で、私は王子にこれまでのことを話した。


「そうすると、ローザには精霊神の力が宿っているということなのか」


「私にもよく分かりませんが、ゴブリンの一団や、殿下を襲った者を倒したのは私の力のようです」


 王子の国に入り途中休憩で馬車を降りた際に、王子の元に慌ただしく配下の者が駆け寄り何かを報告していた。


 再び、馬車に二人で乗ると、エドワード王子は暗い顔をして言った。


「よくない知らせだ」


「なんでしょう」


「私を襲った者たちは、君の父君の配下の兵士たちだったらしい」


「まあ」


「捕虜にした者を尋問したところ自白したそうだ」


「では、殿下は私をどうするおつもりです」


「どうするとは?」


「お命を狙った者の家の娘だったのですよ。処刑されるのが当たり前かと」


「処刑だと。馬鹿なことを言うな」


「でも……」


「ローザは、さっきソンベルト男爵家から絶縁された上に追放されたと言ったじゃないか。ソンベルト家とは今は無縁だ。それにローザの母はソンベルトに嫁いできた身であり、ローザの父は精霊神でソンベルトではない。だからローザはソンベルトの血族ではないし、今は親族でも無い。だから処分などない」


「よろしいんですか……」


「ローザよ。そなたは、私の命の恩人だ。そして、本当のことを言えば、そなたに求婚したのはソンベルト男爵家の娘だからではない。そなたに一目惚れしたからだ」


 私は王子に一目惚れしたと言われて頬が熱くなった。


「もともと男爵家は貴族の中では最下位であり、しかもあのソンべルトという男は虫が好かなかった。だから私はローザがあの家と縁が切れたと聞いてせいせいしているのだよ。もちろん求婚の申し入れは撤回などしない。今も有効だ」


「エドワード様……」


 私は思わず、殿下ではなく、名前で王子のことを呼んでしまった。


「王宮に着いたら、王と王妃にローザのことを紹介したい。よいな」


「はい」


 私は幸せのあまりどうにかなりそうだった。


 王宮に馬車が着くと、王子は「あとで」と言い残し奥に歩いて行った。


 私は女官たちに別の馬車に乗せられた。


 10分ほどして着いたところは大教会だった。


「ローザ様、こちらです。猊下(げいか)がお待ちです」


 猊下と聞いて私は何だか嫌な予感がした。


 私は大教会の聖堂に連れてゆかれた。



読んでくださりありがとうございます!

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「続きがきになる!」

「期待できそう!」


そう思っていただけましたら、


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