表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

7/25

2-D セン試験でやらかす

 特撮番組に合わせてABCパート三話で一放送にしようとしたんですが、難しいです。

 特にBパートが長い。

 そしてCパートが短い。

 巨大化変身英雄も三分できめるし。

「次の試験やるぞ」

 いつの間にかダンが戻ってきていた。

 角の生えた可愛いウサギと、30センチのプルプルを両脇に抱えている。


「次は半魔物の試験だこいつらも殺せ」

 抱えてた半魔物?を降ろして、ダンが言ってくる。

「ええ、可愛いじゃん」

 旋が怯む。襲ってこない動物は殺しづらい。

「ダンジョンの浅い階にはこいつらがいる。甘い事言っていると殺られるぞ」

 えーでもえー。旋がためらっていると突然ウサギの唇が笑うように捲れ上がる。

 牙を剥き出しにした、ウサギの先の丸い角が旋のみぞおちに入る。

「ゲホッ」 

 ランチがでるじゃん勿体ない。旋は思わぬ不意打ちに倒れてお腹を押さえた。すかさず旋の顔にプルプルが貼り付く。

「モガ、フガ」息ができない。思わず目も閉じてしまった。


 なんだこいつら。普通に襲ってくるじゃん。立ち上がった旋は走り出す。息が続かなくなるが、動かないとウサギが攻撃してくる。それまでにプルプルをなんとかする。

 走りながらプルプルを剥がそうとまさぐる。滑って掴めないが野球ボールぐらいの塊がある。

「噴!」

 旋は塊を両手で挟んで潰す。プルプルが溶けて流れる。手に白いオパールのような石が残った。


 ウサギはどこだ?

 結構壁際まで走っていた旋が探すと、広場の中央で足で体を掻いているウサギがいた。嘗められている。

 逃がさないように忍びよるが、そんな必要はなかった。旋が近づくと牙を剥いて跳ねてくる。


「よくきたじゃん」

 旋は跳んできたウサギをキャッチする。 

 跳んできた勢いを利用してそのままウサギを地面に降ろし、右膝で体を押さえる。

「ごめんね。もうすぐ楽になるじゃん」

 両手でウサギの首を絞める。

「ほら、もう少しの辛抱じゃん」

 旋は、せめて安らかにウサギが逝くように優しく話しかける。

 だんだん動かなくなったウサギが白いオパールと角に変わる。

「あー。こういうのはちょっと後味悪いじゃん」

 石と角を拾って旋が両手を振りながら男二人のところに戻る。

 なぜかカールが震えている。


「最終テストは対人なんだが、少し休むか?」

 ダンが聞いてくる。

「いい。さっさっと始めるじゃん」

「相手はカールだ」

 ダンがカールの肩を叩く。

「ええっ。ダンの兄貴じゃないっすか?」

 カールがあわてる。

「いつもお前だろ。さっさと武器を取ってこい」

 ダンがカールを武器の入った箱の方に押す。

「お前もなんか持った方がいいぞ。カールはああ見えて結構やるから」

 ダンが忠告してくる。

「一回しか試験できないの?」

 旋はダンに聞いてみた。

「いや、一回の試験で三回挑戦できる」

 そうなのか。じゃまずは素手でと考えて旋は首を振る。いやいけない。本当の戦いは一回限り。旋は気合いを入れ直す。


「ねー。まだっすかー。早く決めるっすよー」

 焦れたカールが広場の中央で、剣を立ててしゃがんでいる。もう十分ぐらい旋は武器を選ぶふりをしていた。

 やっと棍棒を持って、旋はカールの待つ中央にゆっくり歩く。

「結局、棍棒すか?最初に振ってたじゃないすか」

 カールはいい感じに仕上がっている。

「無駄口を叩くな集中しろ」

 ダンが余計な事をカールに言う。

 せっかく仕上げたんだから黙っててほしいじゃんと思いながら、旋がカールの全身を見る。


「始め!」

 ダンの掛け声とともに旋は棍棒を落とす。

「え、なにやって・・・」

 いいかけたカールの顔に、拾っておいた土を投げつける。

「わ、ちょほおおおぉぉう」

 カールは倒れた。股間を押さえてピクピクしている。

「とどめ!」

 さらに追撃しようとする旋をダンが止める。

「やめやめ!もう刺さってる。とどめ刺さってる!」

 落ち着きを放り出してダンが慌てて旋を止める。


「カールがやられた。頼む」

 ダンが窓口に声をかけるとお姉さんが出てきた。

「珍しいですね」

 おっとり言ったお姉さんがカールを見る。

「それでどこを怪我したんです?」

「股間だ」

 ダンが落ち着いた声で言う。

「はい?」

 お姉さんが首をかしげる。

「だから股間。コイツが蹴りあげた」

 ダンが旋を見る。

「ほっといても大丈夫ですよ。潰す前に止められましたから」

 旋が恐ろしい事を言い放つ。

「グッジョブ俺。よく止めた」

 ダンが何が呟いている。

「はあ。よくわかりませんが、癒しはいらないのですね?」

 お姉さんが聞いてくる。

「はい。寝かせときゃ治ります」

 旋が言い切る。

「そうなのね」

 お姉さんが窓口に戻っていく。


「ひどいなお前」

 ダンが信じちゃいけない物を見る目で旋を見てくる。

「戦いは冷静に。焦りも油断も禁物じゃん」

「ああ。武器を選ぶのに時間をかけたのも、わざとか」

 ダンがあきれている。


「で、実技試験はどうなったじゃん?早くダンジョン行きたいんだけど」

 旋は一番聞きたい事を聞いてみた。

「合格。文句ない」

 ダンが紙に何か書きながら答える。

「ほれ。この紙を窓口に出せば、ダンジョンに入れる。間違っても階段を降りるな。装備、仲間なしでは間違いなく死ぬぞ。初心者の一人歩きは最初の草原までだ。本当はパーティ組まなきゃ危ない。一人歩きだと最初の草原でも油断するとすぐ死ぬ。あとこれはお前の物だ」

 黒いオパールっぽい石を旋にくれる。


「最初の小鬼の魔石だ。スライムと角ウサギの石と角は持ってるな?魔石やドロップした素材は売ったり、装備を作ったり、スキルや魔法を覚えるのに必要だ。大事に使えよ?」

 ダンが動かないカールを抱える。

 旋は大事に渡された魔石をポケットにしまう。

「まあ、この辺の物はダンジョンに入ると飽きるほど手に入るが」

  最後に余計な事を言って、ダンは去って行った。

 二話も残り一話です。

 なんか変な文章ですね。

 一放送分のなんかいい呼び名無いかな。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ