01 プロローグ
初投稿で、拙い文章です。
なのでどこが悪いかの指摘や感想、待ってます!
「おめでとう!君はすごく運がいいよ!」
俺の名前は鹿山 孝輔。魂だ。
生前は一般家庭に育ってそこそこ勉強してちょっといい大学に入って
そこそこの会社で働いていたんだが出勤時に家の階段で転んでしまい
死んでしまった。そう。俺は魂のままで妹や弟の成長を見つづける
日々を送るという魂活をしていた。
刺激は少なかったがなかなかに充実していたのだ。
いつものように家族(と言っても生前のだが)が出かけて行くのを見送っていた…
はずなのに、今、どういうわけか知る人ぞ知るような喫茶店という雰囲気の場所にいた。
俺はこんなところに生前でも魂活中でも来たことはない。
と思っていた矢先に視界を遮るように美少女が現れた。
銀髪褐色ロリって存在するんだなと思った。
おめでとう……?
どういう意味だ?
「説明ご苦労!君の生前はもう知ってるし
君の知らない君のことも知ってるからもう言わなくていいよ!」
「君をココに呼び寄せたのは理由があるんだ!
まず、君には異世界転生してもらうよ!」
すこしはこっちにも質問をさせてほしいのだが…
まあ、かわいいから許そう。かわいいなら大抵のことは許されるのだ。
それで?異世界転生と言ったらあれか?
異世界に特殊な能力を持って生まれて無双したりするアレのことか?
そういう妄想はよくやっていたが…
「そうそう。そういうヤツ。あ、そうだ!まず名前を言わなきゃね!
私の名前はエテソフィア!フィアちゃんって呼んでね!?」
突然、名前を言われても反応に困るが、
俺も自分を把握するためにいきなり自己紹介を始めたからな。きっと反応に困っただろう。
名乗り出るのは大事だが、そんなことよりも
俺が転生しなくてはいけない理由を知っておきたい。
「そんなことよりとか言われちゃうとなァー。
君のためを思って名乗ったのになァー。」
それもそうだ。さすがに言い過ぎたな、許してくれ。
じゃあ…フィアちゃん? 理由を教えてくれないか?
「んふふー。
OKOKOK!まず異世界って言うのはいくつかあるんだけど
私の担当してるのがコッチの…つまり君の住んでいた世界と
最近新しく作ってもらった世界があるの。」
「で、最近コッチの世界で異世界系の小説とか漫画が流行ってるでしょ?
それを実際にやってみて上手くいったら
コッチにいる魂の転生先をある程度そっちに移す
っていう計画をついに実行することになったの!」
うん?別に転生させるなら、そのままこっちの世界ではダメなのだろうか?
「ダメダメダメダメ!ぜーったいにダメ!このままいっちゃったら
こっちの世界が魂で押しつぶされちゃうよ!」
魂に押しつぶされるとはどういう事だ?
「えっと、わかりやすく言うとね。魂っていうのはかなり大きなデータなの。
転生する度にどんどんデータ量が増えていくし、
新しい魂も生まれ続けてるからね。
し か も、圧縮できるようなものじゃないから、かなり大きいデータなのよ。
そのデータ量でコッチの世界がキャパオーバーしそうなの。
今までは大きな星とか銀河系とかを消して何とか誤魔化してたんだけどこのままじゃ
生物がいる星に関連するもの以外はみーんな消さなきゃいけなくなるの。
せっかく私が作った綺麗な星も最有力消滅候補にあげられてたんだから~!」
…ん?つまり自作の星が消されなくするために異世界案を実行するってこt…
「そ、それでね!その異世界への転生させてみる第一号にあなたが選ばれたの!」
お、おう。なんかフィアちゃんから残念臭が一気に漂ってきたぞ。
ちなみになんだがそのフィアちゃんお手製の星を消すと魂いくつ分なんだ?
「........................ 。」
フィアちゃん……?
「じゅ……」
じゅ?10万個分とか?
「十の四千乗の20乗つ分の魂くらいの数……」
わざわざ分かりづらくしても意味無いからな?
それ消せば異世界に転生させる必要しばらくないよな?ん?
「やだやだやだー!消さないもん!」
聞いてた感じだともっと偉い人がいるようだし
この事話したらどうなるんだ?
「作ったってことを言ったことない……」
大丈夫か?顔が青ざめてるけど?
「お願い!秘密にしてて!特典を多めに付けるから!」
特典?
「向こうの世界はよくあるRPGみたいな感じだから
特典はステータスだったりスキルだったりするの!
本当だったらちょっと強くするだけのものまでらしいけど…」
「転生者第一号なんだし、君には色々と授けちゃうよ!
私からの直々の能力なんて向こうには7人ちょっとしかいないんだよ!?」
居るには居るのか。まあ、特に興味は無い。
それと、できるならその特典を俺の生前の家族に回してくれないか?
俺より今も生きている家族に幸せになって欲しいんだ。
「ふっふっふっー。君が異世界に行ってくれるなら
オマケで家族にも特典付与!とかってもう先に決めてたんだ!
もし君自身が特典を必要としないなら贈与しないけど……?」
いや特典はもらうが、そうか。ありがとう。
ちなみにだが、貰えるものはできるだけ
貰っておくというのが俺のモットーだ。
「んふふー。知ってるー!」
あぁ。俺より俺について知っているんだったか?
ところで、特典の内容を知ることは出来るのか?
「それはアッチにいってからのお楽しみってことで!」
まあそれはそうか。ならいい。
「あるぇー?知りたくないの?説明してもいいんだよ?ちょっと予想外~。」
わざわざ聞かなくてもフィアちゃんならいいモノにしてくれるんだろ?
「んへへー。ちょっとしか話し合ってないのに
信頼してもらえるのは嬉しいなぁ~。」
まぁもちろん使えなさいのばっかりだったら
どうなるかっていうのは、本人が一番分かってるだろうしな。
「………………。」
おっと。俺のことを睨んできたって意味がないぞ。
「……あと何か聞きたいことはある?」
んー特にないな。いや、あるにはあるが別に知りたいわけじゃないからな。
「じゃあ早速行ってみよー!」
フィアちゃんがそう言うと俺を中心として魔法陣のようなものが現れた。
「転生に承諾するのがでるはずだからYesを選択して。」
俺は頭に浮かんできた承諾書のようなものに印鑑を押した。イメージだが。
「えーと、うん。OK!色々大変だとは思うけど頑張ってね!」
もちろん頑張るさ。なんせ頑張れば結果が伴いやすいからな。
…そう言えば生まれる前から意識があるのだろうか。
「すぐにわかるよ!」
……先に確認しておけば良かったと後悔しつつ俺は光に包まれていった。
読んでいただきありがとうございます!