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湖のほとりで〜カタリナ王国物語〜  作者: 望月 まーゆ
15/26

港町の情報


☆15、港街の情報


陽が真上に差し掛かる昼下がり。


カタリナ王国から一番近い港街にやって来たレオン。


何とか情報を手に入れたかったーー


昼間から酒場って訳には行かず、キョロキョロと誰に話しかけて良いか分からずにいた。



「反帝国軍って位だから表では決して情報は流れてない筈だーーそうだ!港街だから船乗りに聞いてみるか。」

自分で納得すると馬を街の外の馬小屋に繋ぎ街の中を港へ向かい走り出した。


潮の香りが漂う街で街の歩道や道は全て白い石畳で出来ている。

街全体が海岸を囲むように出来ていて、魚屋などの海の幸の露店が数多く並んでいる。


そして何より造船所があるので凄い数の船やヨットが海に浮かんでいる。


「ここならきっと少なからず情報が手に入る筈だーー」

レオンは、片っ端から話を聞いて回るつもりでいた。



* * * * * * * * * * * * *


水平線に太陽が沈む、カモメが静かに鳴く。


レオンは、防波堤の上で沈んでいたーー


情報はゼロだった・・・


ほとんどの船乗りに声をかけたが皆、相手にしてくれないか知らないの一点張りだった。


「ーー本当に時間がないのに・・・」

クソ!っと石を思いっきり海に投げた。



そんなレオンの姿を造船所の陰から一人の男が様子を見ていたーー


男はピーッと人間には聴こえないタカ笛を吹く、1匹のタカが飛んで来た。


そのタカの足に紙を縛るとまたタカは空へと飛んで行った。



陽は沈みあたりは暗くなり始めるとレオンは立ち上がり、酒場へと歩き出したーー


頭の中はソフィアとカタリナ王国でいっぱいだったーー

帝国軍は攻めて来てないだろうか?

ソフィアは一人で大丈夫だろうか?


そんなことばかり考えていると目の前に一人の男が立ちはだかった。


「ニイちゃん、探しモノかい?

幾らで買う?」

チンピラ風の男が絡んできた。


「ーーそれは情報か?」

レオンは冷静に答えた。


「ああ、ここらで色んなヤツに声かけてたろ?昼間からそんな危ない情報を流す奴なんてここらには居ないよ。」

チンピラは両肩をあげて無いわっていうリアクションをとった。


レオンも確かにと少し反省した顔をした。


「ーーとりあえず酒でも呑んで少し話をしようぜ!モチ、ニイちゃんのおごりな!」

カッカッカと笑いながら来いよと手招きして酒場に向かうチンピラ風の男。


レオンも付いて行くのだったーー

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