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湖のほとりで〜カタリナ王国物語〜  作者: 望月 まーゆ
11/26

戦術と戦略


☆11、戦術と戦略



会議室は作戦室へと変わっていたーー

ソフィアの考えは武力が無くても、頭を使い戦術と戦略、地形や土地勘を活かして戦うということだ。


「勝つために皆の知恵を借りたい!」


ソフィアは、自分だけで決めるんではなく、人の意見をしっかりと聞き入れそれを皆に説明し納得してもらう。


国のリーダーとして大切なことを自然と持ち合わせていたーー


国の人々と建てた作戦は、確かに的を得ている・・・しかし、本当に大丈夫なのか?

レオンは胸騒ぎがしていたーー




* * * * * * * * * * * * *


作戦会議後、部屋を出ようとすると白髪の老人紳士にレオンは呼び止められたーー


「反帝国軍という組織を知っているか?」

神妙な面持ちで唐突に聞いてきた。


「ーー聞いたことはある。帝国クーデターに関与してた組織だと・・・」

レオンは顎に手をやり思い出しながら答える。


「国を持たぬ者同士が集まり作った組織だ。そのほとんどの者が異端児の流れ者、実力も帝国騎士団に匹敵するとさえ言われている。」

白髪の老人紳士は冷静に静かにレオンに言い話す。


「ーー反帝国軍に援軍願いを要請するってことですね!」

レオンは悟った顔で白髪の老人紳士を見た。


白髪に老人紳士は頷いたがレオンに背を向けいう言った。

「ーー援軍を了承してくれたお礼はカタリナ王国の鉱石採掘資源の8割譲渡。」


レオンは驚き、空いた口も塞がらないとはこの事だったーー


「ーーそれでは帝国と同じ・・」


「帝国と同じ条件で交渉するのだ!!

無償でお願いなど出来ん、交渉する財力もない唯一ある交渉条件はこれしか無い!5割など甘過ぎる。なら帝国から提示された条件と同じ条件で交渉する。帝国に取られる位なら一層の事、反帝国軍に渡した方がマシだ!」


レオンは何も反論出来なかった・・・


「お前からソフィア様に話しておけ・・・

ソフィア様の了承次第すぐに反帝国軍に援軍の交渉に行け!」


そう言い残すと白髪の老人紳士は部屋から出て行った。


「ーーどの道、カタリナ王国はよそ者の支配下にされてしまうのか・・・」

レオンは唇を噛んだーー


それからしばらく会議室で一人途方にくれるのだったーー

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