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隣で「おはよう」と笑う君を見たいから  作者: 山田 太郎丸
第一章 1年遅れの関係
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プロローグ

 


 突然だが俺、戸張優心(とばりゆうしん)は天涯孤独である。



 俺が12歳の頃、家族旅行中に交通事故に遭い俺以外の父、母、妹が亡くなった。

 その後、父方の祖父が俺を引き取り大事に育ててくれたが、その祖父も15歳の時に亡くなってしまった。


 元々両親は親戚との関わりが薄かったらしく、他の親戚からの接触も一度もなかった。両親曰く、駆け落ち的な形で強引に結ばれたらしいから、思うところはお互いにあったんだろう。今となっては知る由もないが。


 で、まあなんでこんな話をしているかというと、俺には夢があるからだ。


 その夢とは………



















「おはよう」って笑顔で言ってもらいたいッッッッッッッ!!!!!



 それもとびきりの美少女にッッッッッッッ!!!!!
















 もちろんこんな夢を持ったのには訳がある。


 俺の住んでいるマンションの隣室には同じ高校に通う絶世の美少女氷川綾乃(ひかわあやの)が住んでいる。黒髪ロングの清楚系美人。所謂大和撫子というやつだ。



 そりゃもう可愛い。めちゃくちゃに可愛いのだ。



 初めて見たときは「どうやったらこんな女神の生き写しみたいな人が生まれんの?」とも思った。

 そのぐらい可愛い。








 だが、問題はこの人の性格だ。



 この人俺が挨拶しても1ミリたりとも返事を返さない。それだけにとどまらず、たまに舌打ちもされる。

 どれだけ大きな声で挨拶してもどこ吹く風。ガン無視を決め込まれるのだ。


 毎日手を替え品を替え、どうにかして挨拶をしてもらおうとするも成果は壊滅的。完全敗北である。


 唯一、彼女の家族の話で攻めた時は反応があったが、期待むなしくもちろんマイナスの反応である。


 しかも涙目で鬼でも宿してんのかってぐらいの物凄い形相で睨まれた。



 その瞬間に理解したね。



「ああ、これ絶対踏んだらいけない地雷ランキング1位踏み抜いたやつだ」って。



 さすがにその時は全力で謝り倒した。マンションの管理人さんにめっちゃくちゃ白い目で見られたけど。

 彼女に嫌われるよりは遥かにマシである。




 そんな訳で俺はこの人に「おはよう」と言ってもらうためだけに日々を過ごしている。

 いつになるかは全く想像がつかないけどね。


 だがこの時の俺は思いもしなかった。






 まさかこの冷えきった関係があんなことになるなんて——————————————————




初めまして!お読みいただきありがとうございます!拙い文章もありますでしょうが温かい目で見ていただけると幸いです!

感想、誤字報告もどんどんください!

高評価もして下さるとものすごく作者の励みになります………!!!

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