コメディを演じられるイケメンは稀
……だと思うんです、私は。「イケメンがコメディを演じる」よりも「イケメンがコメディを演じても、ちゃんと崩れずにイケメンが残ってる」ということが稀なんじゃなかろうかと私は感じるのです。にしても、もっといいタイトル浮かばなかったかなぁ、私。
前回「おっさんずラブ」のレビューを書かせていただいた時に、過去の見返したいドラマを録画してあると書きました……たぶん。
その中で「のだめカンタービレ」を見つけ、これは見るっきゃねぇ!と思いました。
1話を再生する前に『あ。待てよ。今のクール(冬ドラマです)、8本のドラマを見てんだよな……。ここにさらに新しいドラマを加えて良いものか?ここで、我慢するべきなのかーー?』と悩んだのも束の間。
「本能」と「悩み」が殴り合い、「のだめを見たいという本能」が華麗な右ストレートを決め、見事KO勝ちとなりました。まぁ、要するに「そんなの関係ねぇ」状態になったということです。
あらすじ、いきましょうか。
「カンタービレ」とは、音楽用語で「歌うように」「なめらかに」などを示す言葉で、歌うような調子のメロディーの美しい楽曲だそうです!私は初めて知りました(笑)
タイトルからも分かるように、舞台は音大です。
ピアノ科所属にも関わらず、指揮の勉強を独自に進める千秋。幼少期に知り合ったヴィエラという偉大な指揮者の下で教わりたいと思っているのですが、飛行機と海で溺れたトラウマのせいでヨーロッパに行けずじまい。「日本から自分は出ていけないのか」という葛藤を抱え、自暴自棄になってしまいます。
ある日、マンションの自宅前で酔っ払って寝てしまった千秋。夢を見ながら、美しいピアノの音に包まれて千秋は幸せな気持ちになります。
ですが、目を開けるとそこはゴミ屋敷でした。千秋の隣の部屋に住む「のだめ」(本名、野田恵)は、ピアノの素晴らしい才能を持っていますが、それ以外はからっきしダメ。
同じ大学のピアノ科に所属しているのだめは、イケメンで家事もできる千秋にべったり。面倒見の良い千秋も、なんだかんだ言いながらのだめの世話をします。
そんな真逆の二人が出会ったことで、千秋はのだめに振り回される人生が始まりました。やったことがないオーケストラ(以下、オケと書かせてください)の指揮も、あれよあれよという間に任されてしまいます。
ですが、その中で音楽の楽しさを見つけ、新しい環境や友人に恵まれるのです。この二人だけではない、成長物語となっております。
一言で言うと、変人で天才なのだめ。ゴミ屋敷に住み、家事も出来ない姿は、自分の将来を見ているようで少し怖いです……。
才能を持ったイケメン、千秋ほど「俺様」という一人称が似合う人を見たことがありません。イケメンにしか許されないであろう、ワイシャツ2個ボタン開けも出来ちゃうんですから。
「のだめカンタービレ」で私がいちばーん大好きな峰。ど金髪で、自分が好きなロックを貫き(峰はバイオリン科です)、友情に熱い……。私の作品を何回か見てくださった方は、もしかしたらお気づきかもしれませんね。そうです、また「愛すべきバカ」の登場です♡
すこーしネタバレになってしまうかもしれませんが、千秋の導き出した答えも、伝えなきゃいけない気持ちを伝えられていないことも、全て峰は分かっていて背中をいつも押していました。そういう漢気?優しさ?だーいすきです(笑)
先ほど述べたように、峰はロックスタイルしかやって来ませんでした。そのせいで、バイオリン科の試験は落ちまくり、留年しているのです。ですが、のだめや千秋と出会い、クラシックの道を進むことを決意しました。そこからメキメキと成長し、大事なオケの一員となっていきます。
その裏には、どれほどの努力があったんでしょうか。想像するだけで、目頭が熱くなります。千秋とぶつかることはありましたが、毎回千秋の思いを尊重する姿を見て『これが、男の友情なのかもしれない』と考えていました。……はっ!峰のターンが長くなってしまいました(笑)
心はいつも乙女な真澄ちゃん。ずっと心を寄せていた千秋に話しかけられなかった真澄ちゃんが、のだめと恋のライバルになったことで勇気を出し、アタックする。……なーんて可愛いんでしょ。
「音楽」を題材にしたドラマって、少ないと思うんですよ。実際、私はあまり見たことがなくて。こんなに「音楽」にスポットライトが当たったドラマは初めてでした。
毎回、オケやピアノの演奏が描かれています。その音が、とても綺麗なんです。プロによる演奏なので当たり前なんですけど、その時の心の動きや背景を知った上で演奏を聞くと、より胸を打ちます。(ちなみに、千秋のピアノ吹き替えを担当したのは、あの清塚信也さんです!)
特にオケの音の重なり、のだめと千秋のピアノの連弾は泣きました。最終回なんか、ドラマ内の誰よりも早く私がスタンディングオベーションしてしまいました(笑) 一回、あの場所で、生で、あのオケの演奏を聴きたかったと思ってしまいます。
そして、音楽を嗜んでいない私が絶対に入れる訳がないのですが、オケの中に入りたかったなとも思いました。オケの最初の頃は、先生に集められただけでギクシャクしたり方向性が合わないことがありました。ですが、音楽の楽しさに気づいたことで、オケがまとまり始めたのです。
しょーじき、私にはそこまで熱中できるものがありません。数十人が一つの目標に向かって、一丸となって頑張る。それがとても眩しくて、青春ドラマの1つだなと感じました。熱中できるものねー……。見つけられるもんなら、早く見つけた方がいいですよねー……(笑)
私の話はどうでもいいんですよ!「のだめカンタービレ」は、クラシック好きの方、コメディが好きな方にオススメです♡
スペシャル版があったそうなんですが、そちらは録画していなくてですね……。おそらく、ハッピーアワー(フジテレビの午後のドラマ再放送枠です)でもやっていなかったんじゃないかと。くっそぅ!!!!!!
ご覧いただき、ありがとうございました( ; ; )
今から15年以上前のドラマなので、メイクや服装に「平成さ」を感じて私的にはなんだか嬉しかったです(笑)青アイシャドウを久々に見ました。