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第三四五話、再編された機動艦隊1944


 第三次ハワイ沖海戦後、連合艦隊は、損傷艦や補充艦などを鑑みて、艦隊の再編成が行われた。


 同海戦では、米艦隊と行動を共にし、敵の注意を引いた第二機動艦隊が大きなダメージを受けた。


 特に艦隊決戦において、中心戦力となった第一艦隊の戦艦部隊は、沈没艦こそ1隻だったものの、残る9隻が中破・大破した。


 一方で、制空権確保のための遊撃戦闘・支援に徹した第一機動艦隊は、損害は軽微であり、ハワイ作戦以後の日本海軍の主力戦力として稼働が可能な状態にあった。

 大きく変わったのは、第一、第二の二つの機動艦隊の編成だ。



○第一機動艦隊:司令長官、小沢治三郎中将


 第五戦隊(戦艦):「肥前」「周防」「相模」「越後」

 第六戦隊(戦艦):「伊勢」「日向」

 第七戦隊(戦艦):「金剛」「比叡」「榛名」「霧島」


 第一航空戦隊(空母):「大鶴」「紅鶴」「赤城」「祥鳳」

 第二航空戦隊(空母):「大鳳」「黒龍」「鎧龍」「嵐龍」

 第三航空戦隊(空母):「翠鷹」「蒼鷹」「白鷹」

 第五航空戦隊(空母):「翔鶴」「瑞鶴」「飛隼」「瑞鳳」


 第十戦隊(大型巡洋艦):「雲仙」「剱」「乗鞍」「白根」

 第十一戦隊(重巡洋艦):「伊吹」「鞍馬」

 第十五戦隊(重巡洋艦):「妙高」「那智」

 第十六戦隊(重巡洋艦):「利根」「筑摩」「鈴谷」「熊野」

 第二十戦隊(軽巡洋艦):「黒部」「遠賀」「成羽」

 第二十一戦隊(防空巡洋艦):「鶴見」「馬淵」「石狩」「十勝」

 第二十二戦隊(防空巡洋艦):「木戸」「岩見」「真野」「宇治」

 第二十四戦隊(防空巡洋艦):「狩野」「秋野」「伊佐津」



第二水雷戦隊:(軽巡洋艦)「青葉」

 第十駆逐隊  :「秋雲」「夕雲」「風雲」「長波」

 第十六駆逐隊 :「雪風」「初風」「親潮」「天津風」

 第十七駆逐隊 :「磯風」「谷風」「浜風」「浦風」

 第三十一駆逐隊:「巻波」「高波」「大波」「涼波」


第三水雷戦隊:(軽巡洋艦)「揖斐」

 第十一駆逐隊 :「朝霜」「早霜」「清霜」

 第十二駆逐隊 :「高潮」「秋潮」「春潮」「若潮」

 第十五駆逐隊 :「朝靄」「夕靄」「雨靄」「薄靄」

 第十九駆逐隊 :「霜風」「沖津風」「初秋」「早春」


第一防空戦隊:(軽巡洋艦)「大淀」

 第六十一駆逐隊:「秋月」「照月」「涼月」「初月」

 第六十二駆逐隊:「新月」「若月」「霜月」「冬月」

 第六十三駆逐隊:「春月」「宵月」「夏月」「満月」

 第六十六駆逐隊:「青雲」「天雲」「冬雲」「雪雲」



 まずは、第一機動艦隊である。これまでは、潜水可能な水上艦艇も含まれた混成部隊だったが、今回から、全艦が水上型に統一された。


 セイロン島攻略の時から、潜水型と水上型を分離して作戦を行うことがあったが、ハワイ作戦においても同様に分離。しかし作戦毎に、艦隊分離をするのであれば、最初から別の艦隊として行動したようがよいのでは、と指摘が入ったことで、編成が見直されたのだ。


 それでなくてもハワイでの第一機動艦隊は、水上部隊前衛、潜水前衛部隊、空母部隊と三分割が行われ、統一指揮と連携が難しくあった。


 さらにハワイ作戦では、山口多聞中将の潜水遊撃艦隊もあったから、潜水可能水上艦艇は、そちらでまとめて運用したほうがよいのでは、となったのだ。


 さて、具体的な編成だが、主役である空母部隊は、アメリカ海軍を参考に空母1個戦隊を3隻定数から、最大4隻までに改めた。


 これまでの3隻定数は、攻撃2、直掩1という編成で、いざ攻撃となると空母2隻分の攻撃隊となり、これは些か攻撃力不足が見られた。


 米海軍は3、4隻で、搭載数で日本海軍より多く、敵である異世界帝国は1個航空戦隊が最大5隻の例も見られ、数で劣勢という不安視もわからなくもない。


 比較的大型の空母の隻数も増えたことで、一個航空戦隊を増強。第一機動艦隊には四個航空戦隊15隻が配備された。


 損傷から復帰した『赤城』を一航戦に加え、二航艦から『大鳳』以下装甲空母戦隊も、こちらに移った。


 そして護衛戦力だが、潜水可能な第二戦隊が編成を外れたことで、前衛部隊の打撃力不足が懸念された。


 旗艦は伊勢型戦艦であり、金剛型戦艦が所属するも、改装したとはいえ、いずれも35.6センチ砲の旧式戦艦。もし砲撃戦に巻き込まれた場合、その攻防力に不安があったのだ。


 その不足を補うため、マーシャル諸島攻略戦での損傷から復帰した『相模』『越後』を加えた第五戦隊を配備。これらは元米戦艦改装の標準型戦艦であり、41センチ連装砲を四基八門の主砲としている。大和型に比べればパンチ力に欠けるが、異世界帝国の主力戦艦級と撃ち合える性能を持つ。


 前衛戦闘部隊である第二艦隊の大型巡洋艦4隻に、重巡洋艦8隻は変わらず、防空巡洋艦は11隻を数える。

 駆逐艦を中心とする水雷戦隊は、前衛の第二水雷戦隊の他、改夕雲型である朝霜型を四個駆逐隊揃えた第三水雷戦隊が加わり、対水上戦、対空戦双方で活躍が期待できた。

 また秋月型、冬月型、青雲型で編成された強力な防空戦隊も健在だ。


 戦艦10、空母15、大型巡洋艦4、重巡洋艦8、防空巡洋艦11、軽巡洋艦6、駆逐艦47隻。

 これが、連合艦隊の主力となる第一機動艦隊だ。司令長官は引き続き、小沢治三郎中将が務める。


 さて、これに対して、第二機動艦隊であるが、ハワイ沖海戦での損害から、その編成は大きく変更が加えられた。

 それは全艦が、潜水可能な水上艦艇でまとめられていることだ。


 前衛部隊として、先制攻撃を仕掛けるのだが、囮の部分はなりを潜め、奇襲部隊としての性質を高めている。

 その戦力は、ハワイ作戦で迅速な襲撃を繰り返した潜水遊撃部隊を中心の編成されたのだった。

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