表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
85/126

第5話 ⑫[ドキ! メイドだらけの強制連行! ポロリはないよ!]

「他の2人はどうしたんです?」


「ふふ、初めまして咲原華美様。お嬢様の友人、もとい踏み台1号として貴女は優秀です。この私が貴女を監視する!」


(突然現れて何言ってるんだこのメイドさんは、ってかメイド多すぎだなこの空間)


「踏み台、成る程バカにしてるんですね?そして全然私の質問に答えてません」


「あの2人は様子見と言ってここにはいません、私はそんな気はないので侍女としてここに居る」


(侍女? まるで時代錯誤な、でもあのメイド服の着こなし、そして賢治ちゃんの可愛さを考えるのなら異世界から現代に2人で転移して来たと言っても信じてしまう、嗚呼なんかそっちの方がしっくりくるわ)


「ななちゃん!!?さっきから何を言ってるの?!」


「お嬢様! 私との約束をお忘れですか? 貴女はアイドルになるのです! そして今都合よくデカいパイプを持つ少女が現れた! 利用なさい!」


 デカイパイプとは華美の人との繋がりのことである。

 七緒は侍女として、そしてプロデュースする立場として前々からアイドル業界の事を予習して居る。

 そしてとある仕事の方面でも華美の事は裏で結構有名なのだ。


(咲原華美、本人は武田藍那に拾われたお世話係。一定数のマニアがファン層になっていて一見すると然程大した人物に見えない。だがこの私の目は誤魔化せない)


「そこの女のファンは少数精鋭、情報漏洩の観点から見ると最適解なファン層です。彼らの協力を得られれば効率的かつ低リスクでお嬢様のことを世に知らしめられます」


 華美のファンはそう言った影の支配者もいる。

 そしてその影に関わって来た七緒の就職先では彼らを御しきれる者など居ない。


 影は影を好む、華美の中に隠された才能を見つけた彼らはその才能に魅了された、そしてその華美が今、自分の主人に魅了されている。


(本来なら私がもっと段階を得て接触させようとした人物だ、あの性悪どもに勘づかれないように最大限に利用しようとしたその鍵がこの子、咲原華美だった。だが私の奸計などお嬢様の運命力の前には無意味だった、世界がお嬢様をアイドルにする為に導いている。これもまた魔法に愛されし魔王の才覚がなせる事)


「私の下僕どもの話をしてるの貴女? どこでそれを? 何者なの?」


 メイドだらけの冒険者ギルドのようなメイドカフェで、賢治の心からの奴隷、侍女、ライバル、そしてななちゃんは片膝を華美について懇願した。


「私は七緒和葉、以前会ったことがありますよ? 白服の一員です」


「白服、ああ例のレモンドリル嬢の部下か。世界屈指の財閥の当主の秘書、エリート中のエリート、別名『白服』確かにお姉様の依頼で会ったことあるけど…………なんでそんな人が日曜の朝っぱらからメイド服に身を包んで私の前に跪いてるの?」


 その質問に答える前に賢治が侍女のリアル就職先に驚き嫌な顔をした。


「え? ななちゃん、あの()()女の部下なの??!」


 賢治は以前七緒の就職先、浪川財閥の当主浪川楼座に既に会っている。

 財務管理系の仕事依頼を受け会った瞬間、お尻を揉まれて超苦手になったのだがその話は今はしない。


「はい、今まで黙っていて申し訳ありませんお嬢様。そして咲原様、今私がメイドなの賢治お嬢様に大恩あって一生の従属を心に誓って居るからであって、楼座嬢の事は一切関係がありません、それだけは信じてもらうしかありませんが」


 金の付き合いと心の付き合い、その分別が呼び方に出ている。

 セクハラの件を言えばきっと浪川財閥のエリート職を辞めていただろう、それはそれで賢治も困る。


「っていうか俺をお嬢様って言うのやめて、慣れないから」


「お断りします! これは私の矜持ですので」


 金だけの付き合いだったらきっとここで命令通りに辞めていただろう。



「やっぱりそうよね? 賢治ちゃんみたいな超絶可愛い女の子にボディガードが居ないなんてあり得ないもの、ってかさっき貴女襲ってた一味の中に入ってなかった?」


「襲う? まさか、私はただお嬢様が『無理やりななちゃんに服を脱がされたい!』という顔に従って巫女服、スク水 (女子用)、クマさんパンツ、猫さんパジャマなどに着替えさせようとしただけで忠節に恥じる事は一切していません!」


 鼻血を流しながら漢の顔になっている、どうやら本当に恥じるところはないらしい。


(これは嘘じゃない顔だ、誰でもわかる。ならば信用するしかない)


「メイドさん、いえ和葉さん。貴女の言葉を信用します、嘘()言ってないようですので。後ろで私のする事を黙って見てるのなら問題ないです、頼まれなくてもこんな可愛い子絶対このままにしてはおかないので」


「はい、よろしくお願いします」


 そう言って立つと鼻血を親指で拭い笑う、そして2人で賢治の両腕を腋から締めてズルズルと退店する。


「え? ちょっと! 2人とも! 何すんの? ちょっと!? 聞いて、俺の意見を聞いて!! アイスティー! もったいないおばけ!!」


 問答無用で幼女を2人で誘拐して行った。


「いってらっしゃいませーお嬢様〜、またのお越しをお待ちしております〜♪」



 ◆



 同時刻。


 とあるビルのワンフロア。


 横浜のとある安物件の事務所


 潰れた電気屋のフロアを借り切って広さだけは充分にある、株式会社「マサー社」社員人数不明、株主不明、実務内容不明の真っ黒な会社だ。


 実際は食料やら()()やらで人の使っているスペースはとても少ない。


 ここは谷戸賢治の母親、奏美の運営する会社だ。


 元異世界人、異世界で魔王になった女がこの世界に転生し行った事、それは転生前と同じ道を歩む事だ。


 前世で勇者に首を斬られ殺されようとも、理不尽な大虐殺を起こそうとも、本当の魔王はラノベの物語の魔王のように反省などしない。


 何故なら彼女にはそうするだけの明確な理由と精神が存在するからだ。


 何も知らぬ子供も、権力者に洗脳された哀れな民も、立ち向かって来た人間共も同じひとつの命として億に届く数を踏み潰して来た。


 そんな女が今、社長の椅子に座っている。

 座ったまま背中を伸ばしハンモックの様に意識は残し仮眠して居る。


 全部で7階のオンボロビルディングの最上階、そこが彼女の社宅だ。


 高いところから俯瞰するのが好きなのは母娘(おやこ)の性なのだろうか?



 黙っていれば眉目麗しい赤茶色のロングヘアの若い女だ。

 黙ってさえいればその目は意志の強さを持ちながらも聖女のような清廉さを感じさせる輝くを放つ。

 黙ってさえいられるのなら、娘と同じチョロイン系の美女なのだ、が。


 しかし黙っていないオーラが雰囲気として彼女が娘と異質な者であるという事を知らしめる。


 白のブラウスにデニムのジーパン、凄く適当な格好で皺などはないものの男を引っ掛ける気のない格好は娘と違い男に媚びる気などは一切ない事を示している。


 だが彼女の場合肉体全てが美しい、足が長く筋肉の流れがわかってしまうほど健康的かつ魅惑的。

 太腿が持ち上げているような安産型の臀部は安物パンツを履いているとは思わせないラインを描き、くびれた腰に張りのある持ち上がった胸部、少し胸元を開けた首元全てが淫魔と呼ぶにふさわしいフェロモンを噴出している。


 娘とはベクトルは違えど服に魅力が左右されないムチムチボディだ。


 そしてさっきから言ってる娘とはもちろん賢治の事である。




散々娘にディスられまくった毒親ここに登場!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お読みいただきありがとうございます。


面白い、続きが気になると思えましたらいいねポチ! ブクマ登録!! 評価加点などしていただけると励みになります!!!
『ここが良かった』『こうした方がいい』などありましたら感想の良い点、気になる点、一言などで指摘していただけると幸いです。
誤字脱字などの指摘も遠慮なくお願います。





ざまぁ転生 〜ざまぁサレ役のイケメンに転生した作者の俺、追放されず復讐も諦めたのでヒロイン達のゆりゆり展開を物言わぬ壁になったつもりで見守りたい、のに最強ヒロイン達の勘違いが止まりません!〜

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ