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第一章 奈



 盗賊のリーダー「あーあ、あんたが最後になっちゃったねぇ~。 足とか怪我してるけど大丈夫ぅ~?」



 笑いながら頭を左右に動かしこちらを覗いてくる大柄な男。 周りには死んではいないが重症を負ってニール以外全員が倒れていた。 そしてニールもギリギリ立ってはいるがもう限界に近い。



 ニール「ああ、まだ戦える。 俺たち親衛隊はミリア様のためなら命だって捧げる! お前たちが俺たちを相手にしているうちに王様にこのことが伝わって、お前たちを明日にでも討伐しに来るかもしれんぞ?」



 ニールも負けじと痛みをこらえて余裕の表情を作り出す。 が。。。



 盗賊のリーダー「へぇ~、でも俺たちそれちゃ~んとみてたから追って出してるんだよねぇ~。 まだ追いかけてるかもしれないしもう捕まえちゃってるかもしれないし~、、、 もし捕まってたら女2人ともお楽しみされちゃうかもねぇ~ へへへ」



 盗賊のリーダーはニヤニヤしながらニールにしゃべりかける。 



 ニール「貴様ぁぁぁぁぁらあぁぁぁぁあぁ」



 ニールは大声で怒りを露にする。 しかし相手はニールが一人でしかも手負いとなると全く怖くないのでずっとへらへらしている。



 盗賊のリーダー「まぁあんたもう死んじゃうからどうでもいいけどね。 確かにあんたら強いけど人数差はどうしようもないね」



 盗賊のリーダー「さよなら~   殺れ!」



 そういうとニールに向かってまた火球が飛んでくる、もう足も動きそうもないのできっと食らうだろう。


 ニール「アーニャ、ミリア様の事頼んだぞ・・・」



 ニールはそうつぶやいて、火球がニールに飛んで行った。





ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー





 ドォーンと大きな音を立てて火球は消え煙が舞っている。 盗賊のリーダーはそれを見てくるっと後ろを振り向くと仲間たちに向かって



 盗賊のリーダー「次は王女様狩りだぁー」

 盗賊たち「ウォーーーー」


 全員が移動を始めようとした瞬間



 




 「おいおい、まだ終わってないだろ? ククク」



 


  盗賊たちの動きがピタッと止まり全員が声の方を見る。  そこにはまだ15歳ほどの少年が先ほど火球を当てたはずのニールの前に立っていた。 


  

  盗賊のリーダー「お前、誰だ?」



 盗賊のリーダーはびっくりした顔からキリッと鋭い目になり少年に話しかける。



  琉偉「俺は琉偉、初めまして。 そちらのお名前は?」


  

 琉偉は相手を馬鹿にした顔で名を聞き返す。



  ギル「俺はギルだ、こいつらのまぁリーダーだな」



 ギルも丁寧に答えた後手下たちに向けてクイッと顎を動かす。 それを見た手下たちは少しづつ動き出した。



  琉偉「丁寧にどうも。 んであんたらさ人数倍以上でこのおっさんたちイジメてたみたいだけど楽しかった? まぁいじめっていうか死んじゃった人もいるみたいだけど」


 

 琉偉は最初の火球を浴びて黒焦げになった死体を見る。



 ギル「別にイジメたわけじゃねーよ、それにちゃんと持っているものを置いていけば殺さないって言ったぜ?。」

 


 ギルはふざけた態度で答えを返す。 それを聞いた琉偉もほっとした表情で



 琉偉「へぇ~、そうなんだ。 じゃあ君たちも今あるもの全部置いてどっかに消えてよ。 そしたら俺も君たちの命まで取らないからさ。」


 

 琉偉は笑顔でこう返す。 ギルはそれを聞いて笑いだす。



 ギル「お前みたいなガキにやられるわけないでしょ、それにお前は俺の手下どもが囲んでるの! 状況わかってる?」


 ギルがそういうと先ほどまでいた手下たちがいつの間にか琉偉を中心に円形になっており囲んでいて客観的に見ても大ピンチだ。



 琉偉「そんなことはどうでもいいよ、早く物置いてってもらおうか」


 琉偉はそんな状況もお構いなしにニコニコしながらギルに話しかける。



 ギル「お前らこいつを殺して」



 ギルは話が通じないと見たのかめんどくさくなり手下に指示を出した。 それと同時に囲んでいた手下たち全員はナイフを取り出した。



 盗賊たち「死ねぇガキィィ!」



 盗賊たちが琉偉に襲い掛かった瞬間琉偉の周りに黒い霧が現れる。



 琉偉「リザイガ」



 すると襲い掛かってきた盗賊たちが霧に触れた瞬間バタバタと倒れていった。 琉偉の周りを囲んでいた15人ほどの盗賊たちはいなくなった。



 ギル「なんだ!? 何が起きた!? 何の魔法だあれはッ!!!」

 手下「わ、わかりませんッ!!!」 

 

 ギルは一緒に残っている魔法を使える4人に聞いたが彼等もわからないという、自分等が経験したことのない光景を目の前で見せられてパニックになっている。

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