第一章 参
琉偉「いってぇ」
いきなりとドスッという音と共に地面に落ちた琉偉。
琉偉「お尻痛いしここどこだよ・・・」
周りは草木に覆われ空は晴れ、さっきの謎の場所から来たせいか周りの雰囲気も天気も俺には鮮やかに見えた。 どうやら太陽を見る限りお昼に差し掛かるか掛からないか当たりだと思う。
琉偉「そういえば、ガリアは魔力を授けるって言ってたな。 身を守る方法は早く身につけておかないといけないし少しイメージでだけど練習してみるか・・・」
目の前にある木を目標に琉偉は両手を前に出すと氷柱をイメージして頭の中に浮かんだ魔法の名前を口に出す。
琉偉「アイシクルスピア!」
すると琉偉の後方に大量の黒い氷柱が出てきて宙に浮いている。
琉偉「いけ!」
その合図とともに大量の黒い氷柱は前に飛んでいき、その木に刺さるどころか後ろの木も突き破っていきちょっとした道が出来てその先に氷柱が刺さっていた。
琉偉「あはっ」
琉偉の顔がどんどん笑顔になっていく。
琉偉「あはっはははっははははあははははっはっは」
琉偉がいきなり大きな声で笑いだした。
琉偉「なんかイメージしてた色と違って黒いけどまぁいいや あはははは」
琉偉「もう今までの俺とは違う、もう怖気づいて臆することもないんだ! ガリアには本当に感謝しかないなぁ~」
琉偉は自分自身に今まで自信をもって生きてきたことがないためこの感覚に浸れるのがとても気持ちが良いのだ。
琉偉「せっかくだしもうちょっと色んなの試してみるか・・・」
琉偉「まぁ大体こんなもんでいいか、使い方やイメージの仕方も多少わかったし」
なんだかんだで色々な魔法や魔力の使い方を試していた結果、一時間以上が経っていた。
琉偉「さてと、自分を守る方法は軽く身に着けたし次は泊まるとことかご飯を食べるとことか探さなきゃなー」
魔法や魔力をその場で試していたためにずっと森の中にいた琉偉。 周りを見渡して特に目印も何かがあるわけでもないので勘で進んでいく。 途中美味しそうな果物が上の方に実っていて、魔法で取ろうかとも思ったが毒が入っていても困るしまだ死ぬほどお腹が空いているわけでもないので見なかったことにした。