だだっ広い図書館で・・・
孤独と向き合う日常の中で、人の動きはどのような移ろいを見せてくれますか?
本は、人の喜怒哀楽や感情を、押し込めて作られたものだといいます。
その宝物のようなものを沢山押し込めた場所が、図書館なのでしょうか。
思想。
この世の知識とは別意のもの。
本を読まぬとは、その人が孤独でないという証拠である。
アンデルセンの「あひるの子」。
表面(暗闇)。沈黙。大器晩成。傑作。
死の直前に、如是我聞がある。
知識ではまともなものがかけない。
又、才能とは。その人の知り得るところではない。字だって、それを読む人の目に、会得しやすくなければ、良い評価など貰えはせぬのだ。
きっと、他人の作品を読んでいては、その他人の人真似をしているに過ぎないと、思えてしまう。今、こうしてものをかいている時でさえ、他人の目を気にしている。
結局、誰かに認めて貰わないと、この世では、価値のないものになってしまうと、自分でわかっているのだ。誰にでもわかることをかいていても…..。
君は、その白紙に羅列してある文章を、一字一句(少しくらいなら間違えても良いが)ノートに写してゆけ。
結局、そういうことをしているのだから。
学生諸君。他人の悪口をかきはしない。
誰の所為にもしたりしない。自分のすべきことはきちんとする。何かにすがりついて、しがみついて、おんおん嗚咽するその姿を、一体、誰が慰めてくれるのか。自分か。恩を感じた他人か。
同情とは、間の抜けた言い方である。同情ほど、この世で始末の悪い体裁はない。
同情をする者、被る者、どちらにとっても、風邪の治る正確な時期を、言い当てるようなものだ。難解の精進。他人に媚びてはいけない。
他人を頼っても、頼り過ぎてはいけない。
自分が選んだ努力の労苦を、何かの所為にしてはならぬ。生きている以上、自身を確立してゆくのだ。その体裁は、きっと、友達も解ってくれる。逃げてはいけない。走ってはいけない。無駄に止まってもいけない。
この世で生まれる、知識人の知恵は、空しいということを、主は知っておられる。人も、そのことを知らなければならない。他人事ではないのだ。自分のこと。どれだけかいても、独学でいなければならない。独学ほど、その人に、自信を与え、闊歩する術を与え、孤独を与えてくれるものはないからである。独学とは、不意にしてしまった整形手術の態に似ている。自分では、それなりの懸念を抱え、おもしろいとは想っていても、他人はそうとは限らない。
果して、それが、認めて貰え得るものであるかどうかは、当人には、一つもわからぬのである。仕事先。学校のような街中。
人は他人を気遣わねばならぬ時がある。余計な気遣いは不要、と言ってはみても、やはり、自分の内部から湧き出てくる熱い焦燥にかられてしまっては、爆弾を植え付けられたように動きが止まってしまう。敏感。鈍感などではない。敏感なのである。何をするにせよ、他人を気遣ってしまうのだから。気遣う、と思いやりとは、別のもの。
それがわかってはいても、僕には扱えない代物である。例えば、流行り。その空気が、その思いやりを消し去ってしまうのだ。情緒的雰囲気。
何をかけばいい?君が喜ぶものをかいてあげるよ。
こんな僕の無聊で、誰か他人に見られでもしたら、直様、溶けてなくなってしまうような、脆弱な文章で良ければ、君の気の済むことをかいてあげるよ。
漫画でもないし、風刺画でもないし、素描でもないし、ましてや、小説でも成り得ない。
唯、積極的な、無聊な、態を浮かばせる虚言さ。
それで良ければ。
何をかけばいい?(君に訊く。)かいて良い題材を教えてよ。
ただし、出来るだけ、僕の専門分野でのことにして欲しいんだ。
それ以外は、少し、責任ももてないし、大胆にもなれないしね。
こんな、妙な縁なのだから。
それだけに注目して、僕とのことだけを考えて欲しい。
なにも、誰にも、恥ずかしがることはないんだよ。
素直が一番なんだから。
出来るだけ、君が読みやすい文章にして差し上げるから(弱虫に限って、虚構を練り上げる)。
僕はこんなことをかきながら、何を想っているのか。
*
しんと静まりかえった図書館で、背後にある人の気配を感じながら、ずっと、文章をかき続けている。
これといって懊悩もしてないし、創作意欲もない。「無意識の殴打」、一言、呟いた。「悪」の意味らしい。
意識的の殴打は悪ではない、という。何の事かもわからない。
わからない、というより、知り得ない。知っていれば、も少し、興味も踊る。
あれだけ激しく燃えた興味も、今日には、けろりと表情を変えるものである。思いついたことを何でも言えばいい。
「どうせ、死ぬのだ。」この言葉は、どうせ皆死ぬのだ、という意図にも聞こえ、興味(好奇心)を煽られる。
しかし、それだけである。「早死に」など、したくはない。
君、「なにもわかってない。」と嘲笑したらいい。
事実、そのことには違いないのだから。
君の言っていることがわからない。
何か、難しい言葉を並べているね。一つの物事を貫き通すというのは、こんなにも難しいことだとはね。僕だって、いくらでも語る。
図書館での発想は、色々な生活用具になってくれるものですね。
人の動きや本の動きに魅了されて、あやふやなことばかり書いていました。
空気の流動に、人の感性は養われて行きます。
どこか孤独な人が好きというあなたは、もう既に「自分の砦」を築いているのでしょう。