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まおー様は自重してっ!!  作者: 聖 龍也
第二章(まおー様は旅に出る。)
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第12話 連絡は小まめに取りましょう

お読みいただきありがとうございます。

1日のアクセス数が伸びてきてほんと励みになります。

 さて、フォレスタ郊外の森の入り口へやってまいりました。

薬草を取るためにはもう少し森の奥のほうへ入らないといけないようだ。

そういう訳で森の奥へ続く道を俺は歩いていった。




 「う~ん…。見つからない…。」

森の奥で薬草を探すが、正直普通の草との見分けがつかないな…。森に来る前に一応本で薬草の図を見たのだが…。

普通の草とどう違うのかがさっぱり判らなかった…。

このままでは今日中に10本探すのは難しいだろう…。さてどうしたものか…。

「って、よく考えれば鑑定を使えばいいのか。」

俺は足元に生えている草を1本ちぎり、鑑定を使った。

【雑草/通常品質】

鑑定よ…。仕事する気ないだろ…。

今度は視界に入っているもの全てに鑑定を使ってみた。


【雑草/通常品質】

【樫の木/通常品質】

【楠/通常品質】

【毒草/高品質】

【ケシの実/高品質】

【食虫植物/通常品質】

【魔草/低品質】

【野苺/通常品質】

【小蜘蛛/LV1】

【薬草/通常品質】

【石/通常品質】

etc…


うん…。視界いっぱいに文字が広がってるな…。

地面に生えている草はほぼ雑草で、所々に毒草やケシやら魔草が…。何でこんな所に危ないものが自生しているんだよ…。

俺は薬草の前でしゃがみこみ、薬草を地面から引っこ抜いた。

「これが薬草か…。ゲームの時は面倒で買ってたっけ…。」

錬金術を習得した直後は薬草を買ってポーションを生成してたっけな。できるかどうか一応試してみるか。

「練成っと…。おぉできた。」

薬草を手のひらに載せ、練成スキルを発動させると薬草に魔力が集まり光り輝いた。

光が消えると手のひらには緑色の液体が入った試験管だけが残されていた。

「ダンジョン内のアイテム以外でもちゃんと練成は使えると…。そうなるとダンジョンと他の都市…とまではいかなくとも誰かと交易はしたほうがいいな。」

元々ダンジョンで取れたものを外で売る等の交易自体はするつもりであったが、外のアイテムも練成できるとなると話は違ってくる。

外のアイテムを購入して練成し、それを売ればいいしな。問題は俺が過労死しかねないことか…。

「魔王が過労死なんて洒落にならんし…。まぁ保留でいっか。」

横道にそれてしまったが薬草探しを再開するとしよう。

「そうだ。探知を使えばいいんじゃないか…?」

探知の対象を敵以外に設定は…、できたな。

探知を意識的に敵の表示からアイテム、薬草の表示へ変更する。

「おぉ…。以外にあるもんだな…。」

マップに薬草の位置が白い点滅マーカーで表示されたのだが、俺を中心に前後左右あちこちに薬草が生えているみたいだ。

「折角だから他の物も取っていくか。」

薬草を20株ほど取り、ついでに毒草やけしの実、食虫植物、魔草も少量ずつ確保してインベントリに放り込んだ。






 「さて…。薬草の数は十分だからいいとして…。試験ついでにダンジョンの皆に連絡を入れておくか。」

アリスとシュリにはなるべく小まめに連絡を入れるとは言っていたが、クルムの事と娼館の事で3日ほど音沙汰なしになっていたか。怒ってるかな…。怒ってないよね…?

とりあえずケイに連絡を入れてみるか…。

インベントリから通信の腕輪、これはアリスや他の皆と連絡を取るために作ったのだが使うのは初めてだな。

何せダンジョンに居たときは念話使ってたしな…。

「あ~…。テステス。ケイ聞こえますか?」

通信の腕輪を手首にはめ、俺は腕輪に向かって話しかける。

「聞こえますよ。感度は良好ですお嬢様。」

無事声は届いたようだ。

「結構ダンジョンから離れていると思うけどノイズは入っていないな。よしよし…。」

「よしよし…。ではありません。3日も連絡がないので大変でしたよ。主にアリスが…。」

「ご主人様から連絡があったのですかっ!?」

おぅ…。ケイの言葉の後ろからアリスの声が聞こえてきたぞ…。

「ご主人様!小まめに連絡するって言ってたじゃないですかぁ!」

「ごめんごめん…。ちょっと色々立て込んでてね…?」

アリスは怒っているわけではないようだが、なんか凄まじい迫力を放っているぞ…。

「ぐすっ…。心配したのですかからちゃんと連絡はしてください…。」

「これからはちゃんと連絡するから、許してくれる…?」

「うぅ…。本当にちゃんと連絡してくださいね。」

どうやらアリスは落ち着きを取り戻したようだ。よかった…。

「とまぁ。こんな感じでアリスやシュリは大変でしたよ。」

「先に行ってほしかったわケイ…。」

「ご自身で蒔いた種ですので、ご自身でフォローしてくださいね?」

ほんとこいつはいい性格してるわ…。

「はぁ…。それはいいとしてケイとアリスは一緒にいたの?」

「一緒にというか、今私がいるのはモニタールームなのですがアリスは一日に何度もここに来ていますからね。」

モニタールームは通信の腕輪を通して装着者の見ている映像や、装着者映し出すモニターを置いてある部屋なのだが、簡単に言うとテレビ電話室だな。

もちろん通信機能のある信頼の腕輪や従魔の腕輪にも同じ機能をつけてある。

「だってご主人様のお姿見たくて…。」

「まぁ映像のテストもしたかったしついでに今しましょうか。」

そういうと腕輪の向こうからアリスの喜びの声が聞こえてきた。なんかアリスのテンション高いなぁ…。

「さて…。通信ウィンドウ起動っと…。」

俺は右腕を顔の前に掲げ、通信の腕輪を左手の指で軽く叩くと半透明のウィンドウが出現した。

「映像通信開始。」

掛け声をするとウィンドウにモニタールームの映像が浮かび、ケイとアリスの姿が映し出された。

「わぁっ!ご主人様です!」

アリスは満面の笑みでこちらに向かって手を振っている。映像はちゃんと届いているようだな。

「映像にノイズもありませんし、推論ですが魔力の量に応じて声や映像を飛ばせる距離が伸びるのではないでしょうか。」

ケイはモニタールームにある機器を点検しながら言うが、ケイの推論通りなら俺の通信距離はとんでもない事になりそうだな。

モニタールームから映像を送る分もダンジョンの魔力を使用しているので相当な距離でもいけるだろう。

ただ信頼の腕輪を装着している面々は魔力が足りないという事が起こる可能性はある。この辺りは要検証だな。

「そうですね。クイーンとレーヌに魔力と通信距離についてテストするように要請しておきます。」

俺はケイに懸念を伝えると、クイーン達に通信距離を調べるように手配するようだ。

調べておかないといざという時に通信できないと危ない事になるかもしれないしな。

「それと、街の様子はどうですか?」

「ええ、色々な事があったけどまた今度まとめて報告するわ。」

アニマ商会と繋がりができた事や冒険者になった事を知らせるのは問題ないのだが、グリード団の事と娼館の事はまだ言わないほうがいいだろう。

グリード団の事を言えば全員で潰しに掛かりそうだし、娼館のことを言えばクイーン達が乗り込んできそうだからな…。

「判りました、いいご報告お待ちしております。」

「ええ、では今回はこの辺で…。そうだアリス?」

「ふぁぃっ!?」

アリスは俺とケイが真面目な話をするときはいつも後で大人しくしているのだが、いきなり声を掛けられて驚いたようだ。

「ふふ…。こっちが落ち着いたら一緒に観光でもしましょうね?」

「…。はいっ♪」

アリスは頬に両手を当てていやんいやんと顔を振っている。相変わらず可愛いなぁおい。

「それではまた今度ね。」

そういうと俺は通信ウィンドウを閉じて腕輪への魔力供給を絶った。

「さて…薬草採取も終えたし、連絡もしたから街に帰りますか。」

そう呟くと俺はフォレスタの方向へ歩き出した。

久々にケイとアリスが登場。

あれシュリは…?

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