第24話 村の再建と下僕が増えました?
ドラゴンさん涙目でしたね(笑
「う~ん…。これどうしようかしら…。」
土下座をしている元ドラゴンの女を見ながら頬に手を当てて呟く。殺しても問題ないのだが、勿体無いよなぁ。
(魔王様。でしたらドラゴンを従魔にしてしまえばいかがでしょうか?)
ケイがそんなことを言うので、そんなスキルあったかなとステータスを観覧したらあったよ…。
【調教LV1】魔物を従魔にすることができる。魔物の残りHPによって成功率が変わる。またLVによって成功率が高くなる。
思い出した…。これ魔王になってから取ったスキルなんだが、残りHPを少なくすれば従魔になる可能性が高くなるということで魔王となった俺は手加減なんてできなかった。
というよりもステータスが一気に上昇して手加減したつもりでも1撃で倒してしまって諦めたんだよな…。
(【調教】か。成功したためしがないんだけど大丈夫なのかな。)
(あれだけ心が折れているなら大丈夫ではないでしょうか。)
ドラゴンを見るとまだ土下座をして振るえているし、試してみるか。
「調教発動っ。」
スキルを発動させると俺の体から出ているオーラがドラゴンに纏わり着く。でもなんか弾かれている様に見えるぞ?
(もう少し脅せばいけるのではないでしょうか?)
さらっとケイが酷いことを言う。俺も人の事言えないんだけどな。
でも脅すか…。言葉よりも態度のほうが効果ありそうだな。
そう思い、彼女が逃げる前に肩に手を置いて掴み、できるだけ優しく微笑んでみた。
「ぴゃぁぁぁぁっ…。」
お互い近距離で見詰め合っている形だが、彼女のほうは目に涙を浮かべ、口を忙しなく開け閉めして震えている。
判ってるよね?と目で言うと、纏わり着いていたオーラが彼女の中に吸い込まれ、首輪のような模様が彼女の首に浮かび上がった。
さて。従魔化もうまくいったようだし、配下にしたということはこのダンジョンは俺のものになったかな。
(魔王様がこの世界樹のダンジョンマスターになられたことを確認しました。おめでとうございます。)
ケイが賛辞を送ってくるが、まぁ元々俺のダンジョンだったんだよな…。
(早速蜂人族の村を再建してくれるかな。どうせ覗き見してどんな家かは知ってるんでしょ?)
(人聞きの悪い事言わないでください。それも私の仕事ですから。)
やっぱり覗き見してたのかよ…。まぁ今回は真面目に仕事してくれるってことだからいいんだが…。
(今回『も』です。)
まぁ細かいことは気にするな。
「何がどうなったの…?」
シュリが不思議そうにこちらを見つめてくる。ってか拘束されたままだったな。
「とりあえず私がここのダンジョンマスターに代わったよ。」
そう伝えながら全員の拘束を解く。
「とりあえずって言うほど簡単に済ませていいものじゃないわよ…。」
ごもっともです。はい。
「あと…。貧乳で悪かったわねっ!!!」
忘れていなかったようである…。
「とにかく、ここに皆の村を再建するように指示を出したから。その後は設備の微調整をして暮らしてもらうことになるかな。」
頬に赤いもみじをつけながら今後の予定を伝える。
概観は元の村を参考にして作らせるが、水道や魔力路はがっつり付けておこう。異論は認めん。
そう皆に伝えると歓声が上がった。元に近い家で、尚且つ元よりもいい暮らしができるのならやっぱり喜ぶよな。
「それで私達はここに暮らすとして、世界樹の蜂蜜を作るということでよろしいのでしょうか?」
「そのつもり。倉庫も作らせるからそこに貯めてある程度私の家に送ってもらう形になるかな。」
レーヌが今後のことについて聞いてきたので大まかに話した。
世界樹の花自体もマジックアイテムとして優秀だし、濃縮した世界樹の蜂蜜も用途は多いだろう。
俺の家に送る方法を聞かれたので転移門の設置について話すとまたシュリが呆れていた。
「転移門ってあんた…。御伽噺とか太古のダンジョンでしかでてこない代物よ…。」
どうやら転移門はかなり貴重なものらしい。あんまり他に広めないほうがいいな。自分用にはがっつり使うけどな!
「それで…。それはどうするの?」
シュリが顔を向けた先には土下座している元ドラゴンがいた。忘れていたよ…。
「そうだった…。とりあえず面を上げなさい。」
「うぅ…。空の王者たるわらわが…。」
「あ゛ぁ゛ん゛っ?」
「ぴゃぁぁっ!?」
何か言っていたので凄んでみたら飛び上がって直立不動で立った。調教はちゃんと効果があるようだな。
(調教というよりは脅しですよね?)
うん。間違ってないから言い返せんな…。
「それで。お前の名前はなんてうの?」
一応行為のドラゴンだし名前がないっていうことはないとは思うんだが…。
「ら…。ラー・ケルセスといいます…。」
語尾に行くに従って声が小さくなる。
「言い難いからラースと呼ぶからね。」
そう言い放ち、ラースの体を見渡す。
髪は青く腰まで伸びていて、目も深いブルーで大きく切れ長だ。スタイルもよくボンキュッボンって感じだ。
青いことから水の女王と言われてもそん色ない美人さんだが…。何だか残念臭がするな…。
「ラース…。あぅ…。」
俺に愛称を付けられたせいか、はたまた体を見ているせいか判らないが、ラースは自身を抱きしめてクネクネしていた。
「とりあえずコレはここの護衛にでもしますか。」
「そんなっ!?わらわはこの様な羽虫如きのお守りじゃなくて主様と…。」
「あ゛?舐めた口聞くと解体して素材に変えるぞ?」
「ぴゃあぁぁぁぁっ!?」
護衛は決定事項だし異論は認めん。
「蜂人族の皆は自ら私の配下になったが、お前は私に負けて配下にさせられたんだ。身の程を弁えろ。」
「ぴゃあぁぁぁ…。」
ラースまた土下座して震えちゃったよ。でもこれだけ言えば蜂人族の皆に迷惑を掛けることはないだろう。
「ご主人様…。私たちのことをそこまで…。」
「別に私はあんたの配下になったつもりはないんだからねっ!」
レーヌは感激して身を震わせているし。シュリは腕を組んでそっぽを向いているが、顔は赤いし触角は思いっきり振っちゃっているぞ。
「ラースにはこう言ったけど、貴女達も驕らずに仲良くやるんだよ?」
彼女達の性格からラースを足蹴にすることはないだろうが、念押しだけはしておいた。
(魔王様。村の再建完了しました。)
そんなやり取りをしている間にケイは村の再建を終えたらしい。
「ほ…。本当にできちゃったのね…。」
シュリは半場信じていなかったようだが、実際に出来上がった村を見て驚いて固まっていた。
「後は細かな所を修正すればいいかな。あと他の仲間も紹介しないとなぁ。」
細かなリフォームはケイに頼まないといけないからケイも紹介しないといけないし、蟻人族の皆も…。
「他にも仲間がいるのですか?ぜひお会いしたいですね。」
レーヌは他の仲間に興味を示しているようだ。クイーンに合わせたら意気投合しそうだな。
「まずは…。ケイこれるかしら?」
そういうと俺の隣に人魂が現れた。
「ぴゃあぁぁっ!?」
「あらあら…。」
「ちょっ!?なにそれ!?」
三者三様の反応を示すが、ラースよ…。お前は俺を除けばここで一番強いのにそれはないだろう…。
「えっと。この人魂が私の従者でケイというの。仲良くしてあげてね。」
「ご紹介に預かりましたケイと申します。よろしくお願いします。」
やっぱり初対面だと丁寧に接するのな。後でどう変わるんだか…。
「ご丁寧にありがとうございます。このたびご主人様の配下となりましたレーヌといいます。よろしくお願いしますね。」
「シュリといいます。よろしくお願いします。」
「ぴゃぁ…。ら…。ラースです…。」
お互いの自己紹介は済んだ様だな。ラースはビビり過ぎだが…。
「とりあえず私の家に行くために転移門を設置しちゃうわね。」
とりあえずレーヌの家の隣に転移門を設置し、皆に転移門の鍵となる腕輪を配布した。
「レーヌとシュリとラースは私の家に来て残りの仲間と会わせるわ。他の皆はケイと共に村の整備をお願いね。」
そう伝え、俺達は地下の屋敷へと転移した。
ドラゴンさんは残念美人になりました(笑
自分の屋敷に女の子を連れこむ…。あれ・・・?誰か忘れているような…?




