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まおー様は自重してっ!!  作者: 聖 龍也
第一章(異世界にきちゃいました。ダンジョンを開発しましょう。)
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第18話 世界樹のダンジョンに…いけません

もっと早く投稿できるはずが遅れました。

本当に申し訳ありませんm(。_。;))m

 3日ぶりにダンジョンの入り口へと戻ってきた。

「さて…。世界樹のダンジョンは初めてだな…。」

一応ケイからマップを送ってもらったが、ゲームの時もいかなかったからな。

ボスも配置していないしさっさとクリアしちゃうか。




 世界樹のダンジョンの入り口に歩み寄ると、背後からなにやら気配がした。魔物か…?

奇襲された所でダメージは負わないだろうが、念のため紫電を抜き、背後へ振り返る。

 「うぅ…。」

俺の視線の先には木に手を付き、ずるずると倒れこむ女性の姿だった。

 「っ!大丈夫っ!?」

木の根元に倒れこんだ女性に駆け寄り、上半身を抱かかえて起こす。

「あっ…。うぅ…。」

女性は腹部に酷い怪我を負っていて、下半身血塗れだった。

「まだ間に合う!エクスヒール!」

すぐに治癒魔法を唱えて傷を治す。しかし治癒魔法では失った血液までは戻らないのでインベントリーより増血剤を取り出し、腹部に直接打ち込む。

「間に合ったか…。よかった…。」

女性の顔色はよくなり、弱々しかった呼吸も落ち着いてきた。とりあえずは大丈夫だ。

 「それにしても…。」

俺は女性を見回して…。いやらしい意味ではないぞ…?

彼女は人族ではないな。頭に蟻人族に似た触角があるし、肘から手首まで黄色と黒のストライプ模様の甲殻で覆われている。

蜂かな…?虫人の1種で蜂人族っていうのあった気がするしな。




 「うぅ…。ここは…?」

女性を膝枕をして介抱していると意識を取り戻した。

「ここは私のお家の近くよ。怪我はもう大丈夫…?」

「怪我…?っ!?村がっ!?」

彼女は何かを思い出したように叫んで飛び起きようとするのを、そっと頭を押さえ、撫でて落ち着かせる。

「落ち着いて。怪我は治したけどまだ無理しないほうがいいわ。村で何かあったのね?」

「村が…。村が盗賊に襲われて…。私…。私・・・!」

よほど怖かったのか体を震わせて怯えている。それにしてもまた盗賊か…。ここ本当に多いな…。

「お願い!みんなを…。みんなを…!」

彼女は俺を見て、泣きながら懇願してくる。ここまできて見捨てるって選択はできないな…。

「わかった。村までの道案内をお願いね。」

そう言い俺は彼女をお姫様抱っこして森の中を駆け出す。




 「ぎゃはははっ。逆らう奴は殺せ!そして全て奪え!」

普段は平穏な蜂人族の村は、盗賊に襲撃され火の海と化していた。

働き蜂が応戦するが、この村の住人は蜂人族の中でも極めて温厚で大人しい一族で盗賊を追い返すほどの力は持っていなかった。

働き蜂が一人、また一人と殺されていく。戦う力のない女王やその子供達は広場に集めさせられ、拘束されていた。

 「楽な仕事だな。蜂蜜も蜂人族も高く売れるぞ。」

女王たちを見張っている盗賊が嬉々とした表情で盗賊の仲間に話しかける。

「そうだな。それにしてもドワーフの里を襲った奴らが全滅したと聞いたときは驚いたが、運が悪かったんだろうな。」

「そうだな。俺たちはこんなに楽に稼げたしな。」

そういい戦利品の蜂蜜や各種素材を見せびらかす様に持ち上げる。

「これでしばらくは金に困らんな。それに女達で楽しめそうだ!」

盗賊達は醜悪な笑みを浮かべ、蜂人族の女を品定めするように見る。

「使い物にならなくなれば売ればいいからな。これだけ人数居るなら一人二人壊れた所で問題ないだろうよ!」

そう言った男が一人の少女の手を掴み、強引に引っ張る。

「いやっ!やめてっ!」

「うるせぇよ!お前は俺たちの相手をさせて貰えるんだから嬉しく思えよ!」

「あぐっ!」

男が少女の頬を殴りつけ、少女は地面に倒れこむ。

「お願い!私はどうなってもいいからその子には手を出さないで!」

囚われの集団の中でも、特に高貴そうな女性が悲痛な叫びを上げる。

「ああん?女王様は一番高く売れるから手を出せるわけないだろ。だまってろ!」

そう言い捨てると少女の服を強引に剥ぎ取る。

「いや…。いやあぁぁぁぁ!」

「へへっ。すぐに気持ちよくしてやるよ!」

男が少女に覆いかぶさろうとした瞬間、男に何かがぶつかり吹き飛ばされた。




 「こっちでいいのね?もっと速度上げるよ!」

抱えている女性に確認しながら森の中を駆ける。

「はい。大丈夫です!」

彼女の返事を聞いてから俺はブーストを発動させ、駆ける速度を上げていく。

「っ!あれかっ!」

進行方向の先から空に向かって煙が立ち上っている。火でも放ったのか!?

 「くそっ!」

怒りの気持ちを抑えながら俺は村の防護柵らしき物と数件の家を飛び越え、村に侵入した。

着地した先で俺が見たものは数人の盗賊と囚われた人々、そして地面に倒された女性に襲いかかろうとしている盗賊の姿だった。

俺は彼女を抱えたまま倒れた女性に襲いかかろうとしている盗賊に飛び掛り、蹴りを放って吹き飛ばした。

吹き飛ばされた盗賊は轟音を轟かせながら家を幾つも貫通して視界から消えた。まぁ生きてはいないだろう。

「もう大丈夫よ。貴女あとは任せるわよ。」

抱いている彼女を降ろし、インベントリからマントを取り出して地面に倒れている女性に被せる。

「王女様。もう大丈夫です。大丈夫ですからっ。」

どうやら襲われかけていたのはここの王女様らしい。間に合ってよかったな…。

「なんなんだてめぇはっ!」

見張り役の盗賊と、轟音を聞きつけて他の盗賊も集まってきた。探す手間が省けたな。

「あん?盗賊なんかに名乗る必要はねぇよ。」

そう言い放ち、俺は覇気を身に纏った。

「ひいいぃぃっ!?」

「あぶぶぶっ…。」

盗賊の何人かは発狂し気絶したものもいた。蜂人族も何人か被害が及んでいるようだが後で謝っておくか。

「お前ら覚悟はできているだろうな?」

こちらの世界は弱肉強食だというのは想像できた。そうだとしても村を焼き、女を犯そうとしたこいつらの行動は正直むかついた。

俺は紫電を抜き放ち、目に留まらぬ速さで盗賊達を屠っていく。断末魔すら叫ばせる暇は与えない。

俺の存在に気づき逃げ出したものもいたが、逃げ出した者の末路のほうが酷かった。

何せ一瞬で殺されたなかったのだからな…。




 盗賊を全滅させ村の広場に戻ってきた。まだ幾つ者家が燃えている。

「まずは火を消さないとね…。ザ・レイン!」

これは気候を変える魔法の一つで雨を降らせるものだ。これで火を消せるだろう。

「治癒するから怪我人を全員集めて。重傷者はできるだけ早く!」

「「「はっ…。はいっ!」」」

村人は誰一人傷を負っていないものはいなかったが、比較的軽傷のものが村の見回りと、重傷者を広場の一角に集める。

「これで全員ね。エクスヒール!」

治癒魔法を使い、怪我人全員の傷を回復させる。

「これで大丈夫かな。間に合わなかった人たちもいるけど…。ごめんなさいね…。」

広場の一角には治癒が間に合わず、なくなった人が並べられていた。彼女らに対して頭を下げ謝る。

「いえ…。貴女がいなければ私達は今頃全てを失っていたでしょう…。」

振り向くと一人の蜂人族の女性が立っていた。

「貴女は…?」

「私はこのコロニーの女王です。私達の命を救っていただき本当にありがとうございました。」

そう言うと女王と、その後ろに並んでいた村人に深々と頭を下げる。

「いえ…。助けられなかった人もいましたから…。」

全部は助けるのは難しいのは理解はできる。でももう少し早ければ…と、どうしても考えてしまう。

「お優しいのですね…。でも貴女を恨むものは誰一人としていませんよ…。」

女王はそう言うと後ろを振り向いた。村人達は涙を流しながら感謝の言葉をかけてくる。

全てを救えなかったが…。彼女らの感謝の言葉に救われたな…。

盗賊さん跋扈してますね…。

でも無秩序な世界だったら某世紀末漫画のように多くなるのかな?


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