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まおー様は自重してっ!!  作者: 聖 龍也
第一章(異世界にきちゃいました。ダンジョンを開発しましょう。)
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第14話 歓迎会

 「まったく…。本当に死ぬかと思ったわい…。」

ドッキリを成功させたはいいが、その後エドガーにめっちゃ怒られた。ちょっとやりすぎたかな。

「面白そうだったからついね。ごめんごめん。」

取り合えず平謝りするが、エドガー以外は怒ってはいないようだ。

 「ここのダンジョンマスターならあの強さも納得いきますね。」

クイーンはそう言って頷いてるし、アリスは目を輝かせて凄いって連呼してるし。

慕われるのは嬉しいんだけど、アリスの信頼度が数値化できるのであれば上限振り切りそうだな。



 『お帰りなさいませお嬢様。』

俺の隣に突然人魂が現れる。まぁケイなんだけどな。

「ただいま。準備は出来ているかしら?」

「はい、万事抜かりなく。」

ここ数日は蟻人族の従者さん達に食事を用意してもらっていたからな。今日はこちらがもてなす番だ。

「嬢ちゃんそういつは誰だ…?あと準備ってなんだ?」

そういや自己紹介させてないな。ついでにさせちゃうか。

「皆様はじめまして。お嬢様の忠実な僕でケイと申します。以後よろしくお願いします。」

ケイに自己紹介をするように目で合図をすると、ケイは皆に自己紹介を始めた。

こうやって真面目に話している時は有能な執事に見えるんだが…。どの辺が忠実なのか問い質したい所だな。

(いえ、この者達が魔王様の僕になる以上、私が従者頭として統括しないといけませんからね。初めが肝心ですよ。)

そうケイが思念を飛ばしてくる。出来れば最後までその初心を貫いて欲しかったな…。

「そして準備というのは皆様を歓迎するための食事会の事ですね。」

そういやケイは料理って出来たのか…?

(いえ、魔王様が戻ってくるまで食事の必要がありませんでしたから、テーブルや椅子、食器類、食材の準備だけですよ。)

つまりこれは…。俺に作れって事か…?

(そもそも魔王様は料理がご趣味で、毎回自分で御作りになられていましたよね?)

そうだった…。ゲームでもリアルでも料理は趣味みたいなもんだったしな…。



 「まぁそういうわけで、今から料理を作るからちょっと待っていてね。」

皆を55階の住居に案内する。まぁ住居という名の屋敷なんだけどな…。

ちなみに50階から55階への移動は50階以降に設置した転移門で一気に移動した。

こんなのあったっけ?と思ったが、俺が居ない間にケイが独断で作ったらしい。こういうところは有能だな…。

「何がそういうわけでなのか全然わからんが…。嬢ちゃん一人で作るのには無理がないか?」

「ご主人様、こちらから何人か手伝わせましょうか?」

「アリスも手伝うっ!」

エドガーは一人で作るのには難しくないかと心配してくるし、クイーンは従者に手伝わせる気らしい。

アリスは右手を上げて手伝う気満々だ。

「スキルを使ってぱぱっと作るから大丈夫だよ。あ、でも出来上がった料理を運んでくれると助かるかな?」

料理を作るのは簡単だが、運ぶのは手間がかかるからなぁ。

インベントリーに入れちゃえば楽だが、料理というよりもアイテムみたいでなんだか嫌だ…。

「うん、お料理運ぶっ!」

「「「お任せください。」」」

アリスと従者達が出来上がった料理を運んでくれるようだし、さっさと作るか。

「ケイ、材料は厨房に揃っているかしら?」

「はい、すぐにでも調理可能です。基本的な下拵えも済ませてあります。」

準備万全なようだ。本当ならばスキルを使わずに手作業で作りたいんだがな。今は時間が足りない。

 アリスと従者を引き連れて厨房に入り、スキル【料理】を発動させて材料から調理の過程をすっ飛ばして料理を完成させていく。

「どんどん作るから、貴方達もどんどん運んで頂戴。」

作るのに時間はかからないが、作り続けるとすぐ調理台のスペースがなくなってしまうからな。




 「見たことない料理ばかりだな…。うまそうな匂いはするが…。」

エドガーはじっくりと料理を観察している。鍛冶師だし見たことないものは観察する癖でもあるのかな?

「私達は普段余り凝った料理はしないので楽しみですね。」

クイーンが言うには蟻人族は普段料理そのものをしない場合が多いそうだ。

そしてアリスとエドガーの息子2人は…。

「「「おいしそう…♪」」」

目の前に並べられた料理に瞳を輝かせ、今にも涎が口から零れ落ちそうだ。

人数分の料理を用意するのには手間がかかりそうだったので、皆に皿とフォークを渡してバイキング方式にした。

バイキングの説明をするとエドガーは作法がいらないことに喜び、クイーンは合理的だと感心する。

そしてお子様3人は嫌いなものを食べずにすむと喜んでいた。

いや好き嫌いは許さんぞ…?



 「嬢ちゃんは凄いな!驚くほど強くて美人なのにこんなに料理もうまいとなると貴族様辺りから求婚がひっきりなしに来るかもな!」

エドガーが片手に骨付きフライドチキンを持ち、空いた手にビールの入ったジョッキを持って俺に絡んでくる。完全に酔っているな…。

「お世辞でもそう言ってくれると嬉しいよ。でも貴族からの求婚は勘弁かしら…。」

「普通なら喜びそうなんだが、やっぱ嬢ちゃんは変わってるな。」

笑いながら言い、ビールと料理をどんどん口に入れていく。そのうち酔いつぶれそうだな…。

「ふふふ…。このお酒は美味しいですね…♪」

クイーンが椅子に腰掛け、ワイングラス片手に話しかけてくる。

「そんなに高いものじゃないとは思うけど、美味しいのはそろえてあるからね。」

お酒は値段じゃないのだよ。味なのだ。

「それにお料理も美味しくて…。従者達に学ばせたいですわ…♪」

クイーン酔ってるのに、したたかに従者達を鍛える算段をつけているらしい。

「もしよろしければ後でご主人様のお部屋で色々お話を伺いたいですわ…♪」

クイーンは脚を組み替え、上半身を前のめりにして俺を誘ってくる。

いやその格好だと谷間が…。谷間以外も見えちゃうから!

「にゃぁー!ごしゅじんさまをゆうわくしちゃらめなの~!」

アリスが叫びながら俺の腰に抱きついてくる。ってかアリス酔ってないか?誰が飲ませた!?

「あらあら…♪じゃあ今夜は2人でご主人様のお部屋にいきましょうか…?2人でご主人様を…♪」

アリスに酒を飲ませたのは絶対こいつだ。間違いない!ってか2人がかりでナニをする気だ!?

「娘に酒を飲ませてけしかけさせてどうするのよ…。」

呆れながらクイーンに言うと、お酒程度じゃあ蟻人族は死にませんとか言うし。

ほんとクイーンはケイと違う意味で要注意だな。

(私は容姿やお酒で嵌める事はありませんので。頭脳による計略のみですよ。)

うん、そういう問題じゃないんだよケイ…。


 こうして歓迎会という名の宴会は夜更けまで続いた。

アリスにお酒飲ませてもいいのか?とも思いましたが、酔った女の子って可愛いですよね。

酔ったお姉さまはちょっと怖いですが…。

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