表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/14

抜けてる彼女

やっと本編です。

まだ、よく理解してないので、どんくらいの長さでやっていけばいいかわかりません。

文章が長すぎたり、短すぎたりしたらすみません。


あと、主人公の名前ですけど、

一番ヶ瀬と書いてイチバカセと読みます。

 部屋に目覚まし時計のアラーム音が鳴り響く。

 カーテンの隙間からは、日の光が差し込んでいる。

 温かい布団の誘惑を振り切り、カーテンを開けた。

 まぶしい光が部屋に注ぎ込む。

 眠気を耐えながら、冷蔵庫から牛乳とチョコパンを取り出す。そして、その牛乳を飲みながら、テレビをつける。


「今日一番運勢が悪い人は双子座のあなた。特に今、牛乳を飲みながら見ている人は要注意!今日は何かと面倒事に巻き込まれがちな一日。でも、そこで新しい出会いがあるかも。そんなあなたのラッキーアイテムは、白いハンカチです。これがあれば面倒事を回避できます。それでは、今日も元気にいってらっしゃい。」


 別に星座占いなんて信じてないが、そう言われると朝からテンション下がるな。

 あれ?今「いってらっしゃい」ってアナウンサー言ったよな。

 恐る恐る時計を見ると、七時半を指している。この家から学校までは一時間近くかかる。こんな時間だと遅刻するかもな。

 ・・・やばい。かなりやばい。

 今日は入学式。そんな日に遅刻してみろ。間違いなく目をつけられるぞ。

 俺は大急ぎで新品の制服に着替える。制服はシンプルな紺色のブレザーと薄くチェックの入っているズボンだ。

チョコパンを咥え家を飛び出し、駅へ走る。

 そのとき、忘れずに白いハンカチをポケットに詰めたのは、彼だけの秘密である。

 


 電車で移動中、スマホで俺が入学する高校のウェブページを見る。


ーーー国立東蒼眼こくりつひがしあおめ大学付属高校

 Armor Of Metallic Extraterrestrial、通称AOME。日本では蒼眼あおめとされている。

 これは、ドゥームに対抗するためにドゥームの体の金属で作られた鎧と武器のことだ。

 蒼眼は、装備した者によって姿形が違う。ある者は全身に分厚い装甲の鎧、またある者は、体の重要な所だけに装甲を展開する。武器もそれぞれ違い、剣を展開する者もいれば、ドゥームと同じようにビームを撃つ銃を展開する者もいる。

 その蒼眼をより効率的に使うために創られた施設が、国立蒼眼大学とこの高校だ。この高校には、戦闘科、開発科、研究科、サポート科がある。

 戦闘科は蒼眼を装備し、戦闘技術の習得。

 開発科は蒼眼に装備できる武器の開発。

 研究科は蒼眼とドゥームの研究。

 サポート科は戦場の蒼眼に的確な情報を届けるための訓練。

 校内の敷地には機密情報流出阻止のため一般人が入ることは普段は許されない。そして、生徒からの流出を避けるために全寮制となっている。

 この高校に入学したほとんどの生徒は、将来、軍に入るか民間軍事企業に入っている。


 俺はここの戦闘科だ。なぜ入学したかは、俺もよくわからない。

 父の姿に憧れているからかもしれないし、父の仇を打ちたいからかもしれない。

 まあ、入学した意味をこれから見つければいいか。



 学校近くの駅からは徒歩だ。

 遅刻の危機で走る姿は、まるで少女漫画の主人公のようだ。

 少女漫画なら、ちょうどこの先にある路地で美少女にぶつかるという出会いのシーンが起こりそうだな。

 そんなメルヘンなことを考えたせいなのだろうか。

 その路地からは、少女の乗った自転車が突っ込んで来た。

 自転車が。仮に、出会いのシーンなら可愛らしい転入生とかがぶつかってくるところじゃないのか。

 ゴスッ。


「ご、ごめんなさーい。」


 そう言いながら少女は、道路脇まで飛ばされ倒れている俺を放置し、大急ぎで自転車を走らせて行ってしまった。

 俺と同じ制服だったな。顔はよく見なかったけど、走り去る姿から白いシュシュで束ねた短いポニーテールだということは分かった。

(こんなことしてたら遅刻しちまう。)

 急いで立ち上がり、俺も走り出した。



 なんとか間に合ったな。

 登校時間は過ぎていたが、教室にはまだ教師がいなかった。だから、セーフだ。

 教室はまだ顔を合わせたばかりの人ばかりだというのに、うるさいほど盛り上がっている。

 とりあえず、息を整え自分の席に着く。

 それと同時に女の教師が教室に入ってきた。

 立ち歩いていた生徒達も急いで席に着く。

 その女教師は、全ての席が埋まっていることを確認すると口を開いた。

「今日からお前らの担任の桂木かつらぎ桜子さくらこだ。一般授業では体育、専門授業では戦闘科を担当する。よろしく。」

 桂木先生は自己紹介を終えると、ゴソゴソとポケットから何か取り出した。

「それじゃ、先生は一服してるからその間に出席番号順に名前と学科言って。できるだけ覚えるから。」

 タバコに火をつけ、教卓の椅子に座る。

 おいおい、こんな教師で大丈夫かよ。皆引いてるよ。


 そんな担任の指示通りに、前の席の女の子が立ち上がり、丁寧に自己紹介を始める。

「1201番の赤坂あさか皐月さつきです。学科は戦闘科です。趣味はお菓子作りと読書です。これから一年間よろしくお願いします。」

 ニコッと可愛らしく笑って座る。

 少し背が低く、美女というより美少女だな。髪型も、白いシュシュで束ねた短めなポニーテールで幼さがプラスされている気がする。しかし、この髪型とシュシュどこかで・・・。


 ああ、朝俺を轢いた奴のだ。


 見つけたら文句の一つでも言ってやろうかと思っていたが、やめておこう。初日からこんな子に悪態をついていたら絶対クラスから浮いてしまう。たとえ、相手が悪いとしても、クラスは彼女の味方をするだろう。なぜなら、可愛いは正義とされているからだ。これは、テストに出るぜ。

 俺からの第一印象はひき逃げした人だが、クラスからの第一印象は真面目な美少女になったようだ。


 さて、出席番号順ならこの次は俺だ。

「1202番、一番ヶいちばかせ千秋ちあき。学科は戦闘科。よろしく。」

 手短に終わらせすぐに座る。

 俺は自分の名前が嫌いだ。名字にはバカが入ってるからいじられるし、名前は女みたいだと馬鹿にされる。そんな過去もあって、俺はあまり人と関わることを避けている。他にも理由はあるけどな。

 俺のクラスからの第一印象は地味な陰キャラだろうな。


 昔の出来事を思い出してしまい軽く鬱状態になっていると次の奴が自己紹介を始めた。

「1203番、江嶋えしま秀明ひであきだ。学科は戦闘科だ。よろしく頼む。」

 彼も手短に終わらせ座る。

 さっきの少女とは違い、背が高く、メガネを掛けているせいか大人っぽく見える。髪型は短髪で、真面目さが追加されている。顔もそこらのアイドルより整っている。

  彼のクラスから第一印象は、真面目なイケメンだな。


 前後の見た目がこんなに豪華だと俺の地味度が増して見える。

 クラスの人達の自己紹介はまだ続いていたがぼーっとしてたら終わっていた。

「このあと、体育館で入学式やるから時間になったら整列していること。もし、サボった奴がいたら放課後、私の特別授業に招待してあげる。」

 桂木先生はそう言い残し教室から出て行ってしまった。

 放課後の特別授業って言葉でいけないこと考える奴もいるだろう。だが、瞳孔開きながらそんな言葉を言われたら恐怖しか感じない。なぜ知っているかって。桂木先生が実演してくれたからだ。



 瞳孔開いてる奴の特別授業なんて受けたくないから、全員が入学式に出席した。まぁ、今時サボる人はいないと思うけどな。

「これから、第六回入学式を始めます。」

 放送とともに、弱々しい初老の校長が壇上に上がる。

「えー、皆さん、入学おめでとうございます。皆さんのこれからの活躍に期待しています。」

 ・・・終わったのか。校長と言えば、話が長いの代名詞みたいなものだと思っていたのに。

「これで、入学式を終わります。」

 校長はそのまま、よろよろと壇上から降りて行った。

 生徒達は少しざわついているが、教師達は慣れているようだ。

「この後、一度教室に戻り先生から今後の予定などの話があります。速やかに、各教室に戻ってください。」

 男子教師が丁寧な口調で今後の説明をする。


 教室に戻ろうとすると、桂木先生に止められた。

「おい、一ノ瀬。」

「・・・もしかして、俺のことですか。」

「他に誰がいる。」

「俺は、一ノ瀬じゃなくて一番ヶ瀬です。」

「だいたいあってるじゃないか。そんなことより、赤坂を教室に運んどいてくれ。」

 運ぶってどういうことだと彼女の方を見ると、立ち寝している少女がいた。朝の真面目な美少女はどこに。

「俺がですか。」

「そうだ、頼んだぞ。」

 そう言い残し、桂木先生は行ってしまった。

(面倒事に巻き込まれがちな一日。)

 頭の中で朝の星座占いが再生された。大きくため息をつく。とりあえず、起こさなくては。

「赤坂さんだったよな。大丈夫か?教室に戻るから起きてくれ。」

「えっ、お、起きてるよ。あれ、皆は?」

「教室に戻ったよ。」

 起きてたなら気付くよな。バレバレだぞ。

「はぁ〜、面倒事ね。白いハンカチの効果ねーぞ。」

 ため息とともに朝の占いのグチを呟いた。

「ハンカチ?」

「こっちの話だ。気にするな。それより、さっさと教室に戻りたいんだが、大丈夫か。」

「うん。べ、別に寝てたとかじゃなくてさ、ほら、校長先生の話が長すぎてついついぼーっとしちゃった。」

「校長の話なら一分もかからずに終わったぞ。」

「えっ、校長の話が一分?校長と言えば、話が長いの代名詞みたいなものだと思っていたのに。」

 奇遇だな、俺もそう思ってた。


 とりあえず、教室に歩き出す。途中で彼女はあることを聞いてきた。

「千秋ちゃん、前にどっかで会った事あるっけ?」

 前に会ったのは朝俺を轢いたときじゃないかな。面倒だから言わないけど。

「ないと思うぞ。あと、ちゃん付けだけはやめてくれ。」

「うーん、どっかで会った気がするんだけどさ。まぁいいや、私は赤坂皐月、皐月でいいよ。席も前後で近いし、これからよろしくね〜。千秋ちゃん。」

「下の名前で呼ぶのはいいけど、ちゃんはやめてくれって。そんなことより教室着いたぞ。どこまで行くつもりだ。」

 廊下をそのまま歩いて行こうとした皐月を止める。

「あれ?本当だ。」

 皐月はアハハと笑いながら教室に入る。

 なんか抜けてるなと思いながら俺も教室に入るのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ