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電話と彼

大変遅くなりました。

読者の皆様にはなんとお詫びをしてよいのやら。

遅れた理由は後書きに書かせていただきます。


 気がつくと、千秋は更衣室にいた。

 ロッカーの間と間にうつ伏せのままの置かれている。

 うっすらと目を開ける。まだぼやけてよく見えない。

「おっ、皐月はん。千秋はんが目覚ましたみたいやで。」

「ちょっと待って。今タオル持ってくから〜。」

 うつ伏せから仰向けに体を転がし、上半身を起こす。

「ちょっ!千秋はん、前はあかんて!」

 顔を真っ赤にして、顔を背けられた。あかんてってなにが。

 ・・・あ、俺フル○ンだ。

 そうか。サウナで意識が遠のいて、そこを皐月に見つかって・・・、あの時の皐月、裸だったな。やっぱり皐月の胸、大きかったな。肌も白くて綺麗で。それに腰も綺麗にくびれて、美しい曲線を描きながら丸いお尻に流れて・・・って、そうじゃなくて。

「千秋ちゃん、タオル〜。」

 皐月がタオルを手に小走りで駆け寄って来た。バスタオル姿で。まずいな。さっきの姿が蘇ってくる。

 それにしても皐月が走っている所、濡れてるけど平気かな。滑らなきゃいいけど。

「さ、皐月はん。そこ滑るで。」

 美咲が注意したが、遅かった。

「うん、きゃっ!」

 これは、俺の姿を見て出した声じゃない。皐月が足を滑らしたのだ。しかし、慣性の法則で足を滑らしても体は千秋へ進む。反射的に目を閉じてしまった。


 ドン!


 目を開けると、目の前に皐月の顔があった。

 下には両手をダラリと広げ倒れてる裸の千秋、上には千秋にまたがり、右手は千秋の顔の横に着き、左手は千秋の胸を鷲掴みにしているパンティ姿の皐月。倒れた衝撃で巻いていたタオルが取れてしまっていたようだ。


「うわ〜、千秋ちゃんのおっぱいは筋肉でカチカチだね〜。」


 何を言うかと思えば。こういう時ってもっと慌てた発言しないか。

 美咲は口をパクパクさせて、固まっている。

「まだ気分悪いなら、このまま体拭いてあげよるよ?」

 顔がくっつきそうな距離で囁かくように言う。俺が女で皐月が男なら喜んで体差し出してるね。

「このままはまずいだろ。皐月のあの、あ、む、胸も見えそうだし。」

「あ、本と、う・・・だっ?!」

 千秋に握ったままだったタオルで体を隠しながら跳ね起き、千秋から距離を取る。勢い余って壁に背中を思い切りぶつけてる。

「千秋ちゃんエッチーッ!」

 顔を真っ赤にし、叫ぶ。

「ちょっ!千秋はん、何してんねん!」

「俺は何もしてないだろ。とりあえず、何か着るものをくれよ。せめて、隠す物を。」

 皐月はキョトンとこっちを見てくる。かろうじて俺の太刀は隠してるけど、女子から見たらこの格好はまずいな。助けを呼ばれたら、現行犯逮捕だよ。

「あっ、そっか。このタオル、千秋ちゃんに持ってきた奴だった。ちょっとあっち向いてて〜。バスタオル巻き直すからあ。」

 あれ?至って普通な対応だけど。そういえば、昨日もこんな事が。

「覗いたら〜、今日の夜ご飯抜きにするからね。」

 体を百八十度反対に回し、自分の体をチェックする。

 ちゃんと付いてるし見られたと思う。反応してほしい訳じゃないけど、されないと不安になるな。男として。

「うん、もういいよ〜。あっ、でもこっちはあんまり見ないでね。」

 でかい胸の谷間に視線が吸い込まれそうになったが、あまり見ないでおこう。これ以上血流促進するような事は避けたい。

「千秋はんのその、あれが見えてるのに、よう平気でいられんな?」

 美咲が千秋が視界に入らないように手で壁を作りながら、皐月へ聞く。

「ああ、私見慣れてるから〜。」

 あっ、見慣れてるから見ても平気なのか。なるほどねー、って、ちょっと待て。

「えっ。ほんまに!?」

 えっ、見慣れてるの?まさか、そんな関係の男のとか。

「誰のをや!?まさか、彼氏?」

 美咲が聞いてくれた。

「違うよう。お姉ちゃんの子供のお世話してた事あるから、その時に。」

 あっ、子供の・・・子供って何歳だろう?

「なんや、彼氏とちゃうんかい。うち、てっきり大人の階段登ってたんと思うたよ。って、その子何歳?」

 気になった事は全て美咲が聞いてくれる。便利だな。一家に一台欲しいものだ。でも、なんでこんなに気になるんだろう。

「お世話してた時は五歳だよ。可愛かったな〜。」

「五歳って、あれは別物やろ。」

 こっちを見ないで指を指してくる。確かに、五歳ので見慣れてたって事の安心感とそれと同じだと認識されてるこのなんとも言えない感じ。こんな感情久しぶりだ。

「確かに大きいし、もじゃもじゃしてるし、なんかグロテスクだね。特に、」「説明せんでええから!はよタオル渡し。」

 それ以上は言わせないように美咲がさえぎった。

 ん?でも、なんで安心したんだ?この学校に来てから多いな。よく分からない考えが浮かぶ事が





 とりあえず、千秋たちは服を着ることにした。

 ロッカーを間に挟み、それぞれ着替え始める。千秋はタオルを腰に巻き、体をバスタオルで拭いている。

「一番ヶ瀬はんもあんまり驚いたり鼻の下伸ばしたりせえへんな。姉妹でもおるんか?」

 ロッカー越しに話しかけられる。

「いるといえば、いるが。それとは関係無いな。」

「どない意味や?」

「気にするな。」

 体を拭き終えたら、あの専用スーツを着てワイシャツをその上に羽織った。

「千秋ちゃん明日の午後、暇?」

「特に予定は無いけど、何かあるのか?」

「明日はお休みだから、私たち買い物に行くんだけど。よかったら行かない?」

「俺はいいけど、えーと、美咲さん?はいいのか?」

「うちは別に構わへんで。あと、さん付けはいやや。普通に美咲でええで。あっ、それにうちの美しい体見た罰として荷物持ちでもさせよかな。」

(見て得するような物は無いけどな。)

 ボタンを留めながら、本音を胸の中で呟く。

「今、なんや失礼なこと考えへんかったか。」

「いや、全く。」

 あたりに殺気が漂う。そんなに気にすることなのか。

「ミサキチもまだ成長期だし望みはあるよ。」

「そうだ。諦めたらそこで試合終了だぞ。」

「なんで、うちが慰められなあかんねん。余計悲しくなるわ。」




 千秋はふと思い出し、二人に聞いた。

「そういえば、二人はなんで男湯にいるんだ。」

「何ゆうてるん。それはこっちのセリフや。ここは女湯やで。」

「そんなバカな。」

 出入り口を確認しに行く。

 のれんが青ならセーフ。赤ならアウト。



 ・・・アウトだ、と?

 そんなバカな。絶対入った時は男湯って書かれた青いのれんだった。

 あれ?反対側には点検中と書かれた黄色いのれんが。

 その時、壁に貼られた一枚のプリントに気がつく。


『本日は点検のため、男湯を一部の時間帯で女湯にさせて頂きます。誠に勝手ながら、その時間帯は男子生徒は寮もしくは自室の風呂の使用をお願いします。』


 なるほど。よく分かりました。その時間帯が今なんですね。

「あらま。こんな紙気づかへんかった。」

「千秋ちゃん、ど〜んまいっ。」

 笑顔で言ってくるが時間がもう少し遅かったら、逆の立場になってるからな。

 そのまま彼らはシャワールームを後にした。




 時刻は五時前。シャワールームを後にしてから二時間ほど経っていた。

 あのあとは普通に自室に帰り、千秋はソファでドラマを見ていた。皐月は途中まで隣で見ていたが、気づいたら寝ていた。今は千秋の肩に寄りかかって寝ている。頭が顔の近くにあり、皐月のいい匂いが漂う。

 千秋は少しトイレに行きたいと思っているが、起こすのも悪く思いそのままだ。

 千秋は皐月にソファに置かれていた膝掛けを掛けた。

(それにしても、無防備だな。)

 部屋に戻ってきたら、千秋は制服のままだが、皐月は私服に着替えていた。ジーンズに長袖シャツだ。シャツの隙間から下着が・・・。

 なんだろ。この感じ。小さい頃に映画とかドラマとかでキスシーンをみたような感じがする。

 ずっと見ていると危ない気がし、目線をテレビに戻した。

 その時、スマホの電話の着信音が響いた。初期設定のままの音だから多分俺のだ。

 慌ててそっとポケットから取り出し、電話に出た。出ると同時にテレビの音にミュートをかける。

「もしもし、一番ヶ瀬です。」

 表示を見ないで出てしまったため、丁寧に出た。

「ちーちゃん!?元気してる!?」

 電話越しでも大音量のこの声は。

「もしもし!?ナツミさんだよー!!ナツミさん、ちーちゃんの声聞けて嬉しいよ!!」

 やっぱり夏巳なつみさんだ。夏巳さんとは前も言ったが死んだ父の妹で、勤めている会社の社長の貴志たかしさんと結婚した研究員だ。

「すみません。静かに話してもらえると、助かります。」

 皐月が起こさないように、千秋も小声で話す。

「あっ、めんごめんご。」

「で、用はなんですか?」

「実はね、」

「仕事ならしませんよ。」

「違うよ。ちーちゃんの体の検査したいから、明日会社の研究室に来てってだけだよ。」

 嘘だな。声の勢いが変わってる。分かりやすいな。

「・・・分かりました。けど、午前中で済ましていただけると助かります。」

「全然超余裕でサクッと終わるよ!」

 「それでは、九時ごろに行きます。失礼しま」「ちょっと待って!!」

 電話を切ろうとするが、止められた。

「学校は楽しい!?」

 テレビの画面ではドラマが終わり、バラエティ番組が始まっていた。芸人が熱湯に突き落とされ、それを見る出演者達は笑っている。

「俺には分かりません。」

 笑えない俺が見ても意味がないから、テレビを消した。

「そう。」

 テレビの動く光が無くなり、部屋の時間が止まった。そう感じてしまうくらい静まり返った。しかし、その静寂をぶち壊す者がいた。


「えへへ〜。、千秋ちゃんだめだよ〜。」


 !?

「え!?ちーちゃん何してんの!?」

 俺はなんもしてない。皐月がニヤニヤしながら寝言を言っているんだ。

「楽しい事してるね!?ナツミさんも混ぜておくれよ!」

 何言ってるんだ、この人は。

「違いますよ。今のは同室の人の寝言で、」

「女の子が隣に寝てるんだ。てことは事後じご!?こんな時間からいいね〜、若さって言う物は。それじゃ邪魔しちゃ悪いし切るね。また明日!!」

 切られた。

「だめだよ〜。それは私のロースだよ〜。」

 いや、それは俺の肩ロースだ。

 千秋の肩に噛みつきながら、寝言を続けている。

 テレビを再びつけ、チャンネルを回す。教育テレビの動物特集をぼーっと見る。

(やばい、段々眠くなってきた。)

 テレビの画面ではチーターがインパラを捕らえ、引きずり運んでいた。




 しばらくすると、皐月は目を覚ました。

「う〜ん、あれ?夢?」

 千秋の肩から口を離す。色っぽくよだれが糸を引く。ゆっくりと口を拭う。

「今何時〜?」

 目をこすりながら、時計を見る。

「六時半か〜。」

 ソファに視線を向けると、千秋が座ったままの姿勢で寝ている。

「夜ご飯作ろうっと。」

 さりげなく、千秋のワイシャツの肩にあるよだれはティッシュで拭き、掛けられていた膝掛けを千秋に掛け、キッチンへ向かう。

 冷蔵庫の中を確認し、必要な物を取り出していく。

「今日は、肉じゃがとシャケとお味噌汁だね〜。あと、昨日と同じサラダができるな〜。」

 いつの間にかエプロン姿になっていた皐月は料理をはじめるのだった。

本当はもっと前に書き終えていて金曜日に投稿する予定でした。

しかし、少し鬱状態になってしまい遅れました。

なぜかって?


北上さん改二レベル70を轟沈させてしまったからですよ。


その日、生バナナはマジ泣きしました。

なんてことを俺はやってしまったんだ。



次回は休日を描きます。

生バナナの精神が正常だったら。


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