第10話 強キャラ系年齢サバ読み幼女
作品タイトル変えました、旧「TS猫耳ロリと幽霊聖女ロリの異世界冒険譚」→新「TS猫耳乗っ取りロリと、乗っ取られロリの亡霊による異世界暮らし」
変えた一番の理由については、今後の展開とか設定とかをふわっと考えていたら「あれ…?これもしかして…冒険譚じゃない…?」という致命的なミスに気がついてしまったからです。
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「だれって…それはむしろ、あたしのセリフよ……
ちまみれのおじょーちゃんと………
なんかういてるじょーちゃん…………
…あんたらみたいな子どもが……こんな夜の森のなかで
ランタンももたずに……
一体…どんなじじょーがあったらそんなことになるわけ?」
…どうしてこんなところにこんな小さな子供がいるのだろうか…
ここは獣道すらない夜の森の中。
あたりを見渡しても目立った目印らしき物は見えない…
もしかして……この子も僕と同じで、迷子なのだろうか?
「あー……もしかして、君も迷子?」
『……迷子の子猫3号ちゃん?』
「…………はぁ、子どもじゃないんだから…
まい子なんてなるわけないでしょ……
これでもあたし、今年で20才なんだから…」
…………え?
なんか今聞き捨てならないことが聞こえた気が…?
『にじゅっさい…?』
この見た目で20歳…?
そんな訳がない……明らかに6歳とかそのぐらいだろう……
このレベルの合法ロリ…というか合法幼女とか、さすがに非現実的である………
14歳分のサバ読みとは……ずいぶんと大きく出たものである。
「はぁ…あんたたち……なに?そのはんのーは
……なんか文くでもあるわけ?」
逆に幼女にこれ言われて文句一つない人を教えて欲しい………
……そんな調子で話していると…
奥にある背の高い草むらの方から何やら、物音が近づいてくる。
「こ、今度は誰…?」『ま…まさか……今度こそホントにおばけ…?』
草むらの中からあの幼女とは違う、別の人影が、息を切らしながら走って来た。
「ハァ……ハァ…!…ちょっと…リスティアさん…速いですって……!」
それは前世の僕ぐらいの年の少年であった。
ランタン片手に黒いマントを羽織っており…
綺麗な緑髪がつやめいている。
まるでマラソンでも走っていたような様子で、ぜぇはぁと荒い呼吸をしている
「……はぁ………あんた……
このてーどで…ひろーこんぱいしちゃうのに……
あんたをCランクにしょーしんさせたしけんかんとくも……さすがに見る目がないんじゃないの…?」
「……いや……あの時の試験監督はリスティアさんが代理してたでしょうに……」
「あれ……そうだっけ……?」
………Cランク……?昇進……?……試験監督……?…なんの話だろうか……?
「もう…ちゃんとしっかりしてくださいよ……
……ん?……………そこにいるのは…?」
どうやら少年は僕の存在に気づいた様子で、呑気にこちら側へと目を凝らす。
「!!!」
息を呑む音が聞こえた、少年の顔が硬い表情へと変わる。まるで蛇でも見るような眼差しだ。
その視線の先は…明らかに…僕の頭の上の…猫耳へと向けられていた……
「猫耳…………
………リスティアさん……まさか、この子って…」
……薄々考えてはいたが……やっぱりこうなるか……
どうやら、少年は…僕が魔女ではないかと疑っている様子だ……
…まあ魔女なのは普通に事実なんだけど……
「………いや……あたしに聞かれても……
………そんなのあたしに分かるわけないでしょ……
この子らがどれだけ凶悪でも…
本性をあらわすまでは……
ただの子どもと同じなんだから………」
警戒心を目立ってあらわにした少年の態度に反して、幼女は割と中立的なことを言っている。
「……でも……夜の森でランタンも持たずに、
しかもこんなに血まみれで猫耳の子ども、なんて、
逆に魔女以外いないと思いますが……」
そういえば僕の服は熊に襲われたせいで血まみれであった。
……よく考えたら、これ返り血みたいに見えちゃうよね。
それに、今の僕は、真夜中にもかかわらず、黒猫対策用のランタンとかの類を持ってない。
……これ客観的に見たら……もはや怪しいどころか現行犯レベルじゃん
「…まあ…今はまだすいてーむ罪のげんそくでしょ……」
なんか反応が優しいなぁ…
この子…もしかして意外とチョロい子なのでは…?
「だって、別にこのじょーちゃんがこーげきしてきても、かえりうちにすればいいだけの話だしね…」
前言撤回…単に脳筋なだけかも…
というか魔女ってそんな言うほど簡単に殺せるもののだろうか……?
「ってゆーかそもそも……あんたはなんでそんな血まみれなのよ……?
…そーゆータイプのファッション?」
「あー……これは…野熊に襲われて……命からがら…」
『レイちゃん、山みたいなサイズのでっかーいグマに襲われてたもんね…!』
ノア?……そこ話盛る必要あったかな…?
山みたいなサイズって比喩にしても大きすぎる気がするが…
「ふーん……黒猫のせいとかじゃないのね……?」
あっ……今の僕はランタン持ってないんだから、黒猫のせいってことにしたほうが絶対よかったじゃん…まあもう遅いけど。
「……で……もーひとりのじょーちゃん……
あんたにかんしてだけど……………
なんでちゅーにういてんの……?
それになんかはんとーめいだし……
……そもそもあんた人間?」
『ちょっとちょっと失礼ちゃん…!
…わたし…どこからどーみても普通の人間でしょ!』
空中浮遊半透明ロリは人間カウントでいいのだろうか…?
「はぁ……てゆーかそもそも…あんたらふたりは…一体どーゆうかんけーなのよ…?……友達?」
『そりゃもちろん…………姉妹だよ!…わたしがお姉ちゃんで…レイちゃんが妹ちゃん』
なんか勝手に家族にされてる…
まあ…実際の関係(魔女と、魔女に殺された被害者の構図)を言うわけにもいかないからね……
ここは話を合わせよう………
「いやいや、ノアより僕の方が年上だから…ノアの方が妹だよ。」
高校1年生として、さすがにここは譲れない。
『…レイちゃん違うよ、わたしがお姉ちゃんだから…!』
「いーや…僕の方が絶対お兄ちゃんだから」
『いやいや…わたしにお兄ちゃんは二人もいらないよ!』
「こいつらなんで話がくいちがってるのよ…?」
僕らの言い合いを幼女は奇妙なものを見るような目で見ている…
まあ…血まみれ猫耳ロリと半透明空中浮遊ロリは一応奇妙なものではあるけど…
そして少年の方はなぜか、さっきからずっと幼女の様子を、ちらちらと不思議そうな目で見ていた。
「……あんた…さっきからずっと変なかおしてるけど……どーかしたの…?」
「…えっ……あー…あの…さっきからずっと気になってたんですけど………リスティアさんは……
……浮いてるとか…半透明とか……食い違ってるとか………何の話をしてるんですか?」
「 『 「………???」 」 』 」
少年の言葉に、ここにいる少年以外の全員が首を傾げる…
浮いてる、半透明という言葉が何を指しているかなんてわかりきっている。
僕の隣で幽霊のごとくぷかぷか浮いている半透明のロリ…ノア以外、誰がいるというのか。
食い違ってるというのも…僕らふたりの主張が食い違ってることへの言及以外には、解釈の余地は明らかに存在しなかった。
「……あんたなにいってんの?
ういてるのなんて…あの子しかないでしょ…?」
そう言って幼女はノアが浮かんでいる方を指で指し示す。
しかし少年はそんな幼女を不思議そうな目で見ている。
「………????何を言ってるんですかリスティアさん……
そっちには……誰もいないじゃないですか……?」
「…………はぁ?……」 『……えぇぇ?!』
もしかして、この少年には…ノアの姿が見えてないのだろうか…?
幼女がその少年の発言の意味するところを理解した途端、その顔は急に海のごとく青ざめる。
「え……あ、あぁぁぁ、あぁ、あんた …
ま、まま、ま、まさか……
ゆ、ゆゆゆゆゆ、ゆ、ゆーれい…なわけ……?!」
『…………今更……?』
幼女は左手から魔法陣を展開されたかと思えは…
気がつけば、幼女の姿は木の上になく…
いつの間に移動したのか少年が立っているその背中まで移動していた。
…短距離テレポートみたいな効果の魔法だろうか?
幼女は泣きそうな顔で少年を盾にしようとしてわちゃわちゃしている……
「わ!ちょ!盾にしようとしないでください!!絶対に魔女よりリスティアさんの方が強いですって!!」
「ばかやろう!あたしは魔女なんてザコにビビってんじゃないの……!!ゆーれいだよ!!ゆーれい!!ぎゃくにあんたはこわくないの……!?」
…魔女のことを雑魚って
この幼女…こんななりして…実は結構強キャラだったりする?
「……ゆ、ゆ、幽霊?……でも今ランタン付けてますよね……?」
「てってててていうか……!!そーじゃん!!ランタン!!あんたなんでランタンあんのにそんなへーきそうなのよ!!!火の光をこくふくしたゆーれいとかもー!!!このよのおわりじゃない!!!」
二人ともすごいわちゃわちゃしてる
『あー……リスティアちゃん…ちょっと落ち着いて…「ひゃっ?!」 「ちょっとリスティアさん?!…魔力もったいないですよ?!」
ノアが何気なく一歩近づいたのに対して、幼女は反射的に魔法の火の玉を右腕からノア目掛けて発射する…
その速度は凄まじくノアに避ける暇もなく直撃しそうに思えたが……
ノアが霊体だからか…火の玉はノアの体を普通にすり抜けた……
「ち…近ずんないでよぉ…!!!」
「ちょっとリスティアさん…いい加減落ち着いてくださいよ…」
この子慌てすぎて新しい日本語生まれちゃってるじゃん……
……いやここ異世界だから新日本語というよりは新異世界語か…?
『……そんなにわたしの見た目怖いかな……?
もしかしてわたしの感性がおかしいだけ…?』
「…大丈夫ノア…それが普通の感覚だから…」
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かれこれ30分ぐらい経過……
「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……」
『やっと落ち着いた…?』
どうやら勝手に一人で騒ぐのも良い加減疲れたようだようで…やっと落ち着いた様子だ
「はぁ……はぁ……はぁ…………」
「……………………………………」
沈黙が続く…
緑髪の少年はこれどうすればいいのかな…という困惑顔で幼女とこちらを交互に見比べている。
幼女はノアを見つめてしばらく思案している様子だ。
「………あんた……危害を加えるつもりはないのよね…?」
『そりゃもちろん!!わたしは猛獣じゃないんだから人を襲ったりしないよ!!』
「………………ほんとーに?」
『うんうん…ホントホント!…』
「………………そう……………」
「……………あたしの名前はリスティア・ラピトールよ……
あんたの名前は…?」
『あっ……名前?……
わたしの名前はね……ノア・アーバ…あっ!……』
ノアは言葉の途中で不自然に口ごもった、一体どうしたというんだろうか?………あっ!
……そういえば今の僕の立場はノアの体を奪った魔女だった……
つまりノアがフルネーム名乗るのはまずいのか……
「ノア・アーバ…なにって…?」
『……わたしの本名は……
ノア・アーバ・キューティー・ブルーアイズだよ!!』
…さすがにそれは無理じゃない?!?!?!?
「……キューティーってどんなミドルネームよそれ……」




