旦那ちゃんは嫁ちゃんと踊りたい
古の踊りランバダ・・・。
旦那ちゃんは踊れないのです。
リズム音痴なのであります。
だけど、たまには踊りたい、そんな気分なのです。
旦那ちゃんは、古の踊りにランバダがあったのを思いだしました。
ラテンのリズムに乗って、若い男女が身体を密着させ踊り狂うダンス。
子どもの頃に、はじめて見た旦那ちゃんは、頭の中にそのダンスがこびりついていました。
官能的かつバブリーで刹那のはかなさを感じるような・・・。
80年代に忽然と現れた、腰をふるふるし密着するエロいダンス。
ある週刊誌ではこの踊りで妊娠までした人がいたと書かれていたとかいなかったかという、悪魔の踊りなのです(笑)。
当時は子ども心にホンマかいなと思いましたよ。
実に破廉恥だけど・・・淡く芽生えた青い性のはじまりに、当時は扇情をかりたてられたのです。
旦那ちゃんは、ふとそのランバダが頭に浮かび妙案を思いつきました。
(よし、やってみよう!)
旦那ちゃんは仕事が終わり、夕方頃、家に帰りつきます。
嫁ちゃんは、いつものように夕飯をつくっていました。
(よしよし)
旦那ちゃんは、そっとリビングに入ると、スマホを取り出し、YouTube動画からランバダを見つけ音量MAXでタップします。
突如、大音量で軽快なリズムが流れはじめます。
仕事で汗だらけの旦那ちゃんは、Tシャツを脱ぎ上半身裸となります。
それから腰を振りながら、なんちゃって雰囲気を醸しだし、台所に立つ嫁ちゃんへ密着を仕掛けます。
「♪ぴーぽらませい、やっぱみよはいはいほー♪」(※旦那ちゃんはランバダの歌の出だしをこう覚えている)
・・・・・・・。
「どうだい~」
と、ご機嫌な旦那ちゃんは、嫁ちゃんのお尻に腰をくっつけてぐりぐりぐり~。
(おりゃおりゃおりゃっ!)
と、調子に乗りぐるんぐるん腰を回す旦那ちゃんに、
「ちょっと、邪魔っ!」
嫁ちゃん、ヒップAttack一閃。
「ぐはっ!」
完全密着した旦那ちゃん自慢である股間の息子が、あらぬ方向へぐにゃり・・・のたうち回ります。
「ぐはっ!あ~、俺のおティン○ィンがっ!」
「仕事帰ってから、家事してんだから邪魔しないっ!」
「いたいよ~ママン~」
「痛くない。加減したっ!」
「してないよね、じぇったい」
「ランバダなら石井明美でしょうがっ!」
「まさかのチャチャチャっ!そっちの指摘?」
翌日。
(今度はこいつで決まりだっ!)
旦那ちゃんは「アラレちゃん音頭」をセレクトし、嫁ちゃんの元へ、めちゃんこめちゃんこと向かう旦那ちゃんなのでした。
懲りないね~。
・・・なんなんこの話(笑)。
ちゃん、ちゃん。
流行ったね~。