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Ⅱ.カレー
「昼ごはんは、カレーでいいよね?」
なんて、彼に聞いてみる。
「うん!ここと言えばカレー感ある。カレーが食べたいね」
と彼の返答が返ってきた。
カレーを買って席に向かう。
もう席に着く頃にはスタメン発表されていた。
「あ!間に合わなかったね。」
「あ、いいよ。別に」
試合開始が近づくにつれてファンの熱気は増していく。
彼が用意してくれた席は、前から20列目くらいの内野席だった。
「見やすい席だね」
「そう? 喜んでもらえてよかったよ」
携帯を見ると午後1時45分。少し遅めの昼ごはんになってしまった。
カレーを食べている間はお互い無言だ。
いや、食事のときはマナー的にに無言だろう
「もう始まるね」
と無言を嫌い、勇気を出して話しかけてみる。
「うん!楽しみだ!」
と口にカレーをつけながら彼が返答する。
それは、微笑みながら私は、お茶を飲む
「なんで、笑うのさ」
「口元見てみな」
「あ!」
と彼は口元を拭う。
なんて、うちに
スタジアムに球審のプレーボールのコールが響いた。