第一章 幼少期 0歳②ハイハイ
時は来た!
セアラよ!旅立つ時だ!
ダダダダダダ!
ダダダダダダ!
ハイハイができるようになり現在部屋を探索中なのである。
『シュウ兄!動けるっていいね!』
『セアラよ!この部屋の探索は終わった!次へ行くぞ!』
私は扉の隙間から抜け出そうと、全速力でハイハイした。
通常の3倍だ!
しかし、
「シュウ様駄目にゃー。こっちで遊ぶにゃー。」
乳母ネモンに追いつかれ定位置に戻されてしまった。
これが性能の違いというやつか…
『シュウ兄。一人で遊ばないで私と遊ぼう!』
仕方がないのでセアラと二人で鬼ごっこをする。
私の速さについてこれるかな?
セアラが鬼の為通常の3倍で逃げる私。
しかし、何故かすぐに捕まる。
何故だ…
『シュウ兄…部屋が危なくないようにテーブル等全くないこの部屋だと障害物ないから端っこで捕まるから!』
そうなのである。姉の話で私達がハイハイするためベッド以外の危険物は全て取り払われているのだ。可愛い姉達である。
セアラと鬼ごっこ等で遊んでいると姉三人が現れた。
「今日も可愛いですわ!シュウちゃん!セアラちゃん!」
「うん。可愛い。」
「このプニョプニョは犯罪!」
上から順番にサマーン姉、ファウ姉、フル姉である。
「シュウちゃんもセアラちゃんも私と同じ赤髪ですわ!なんて可愛いのでしょう!」
「サマーン姉。二人の目の色は私と同じブルー!だから可愛い。」
「ファウ姉。二人の行動力は私達と同じ!だから全て可愛い!」
姉三人が私とセアラの可愛さを語り合いながら、ほっぺやお尻をプニョプニョしてくる。
『私の可愛さは、罪だな!しかし前世44歳の記憶から三姉の会話は微笑ましく感じるな。』