第一章 幼少期 0歳①
知らない天井だ…
『はぁ…シュウ兄…何してるの?暇だし何か楽しい事して!』
セアラ妹は男心がわからないようだ。
そもそも0歳で何をしろと…
しかし、何もしないのもどうかと思うので、可愛い妹のために少し相手をしてやろう!
『妹よ!一発芸!赤ちゃんの雄叫び!』
オギャー、オギャー!
一発芸をしていたら乳母に抱かれたようだ。
「シュウ坊ちゃんは、オシメですかにゃ?乳ですかにゃ?」
用事等ないかえれ!とオギャーで返答するが伝わらないようだ。
何故用もないのにきたのだろうか?
『シュウ兄が泣くからでしょ!』
妹はわがままに育ったようだな。希望を叶えようとした兄の気持ちを蔑ろにするとは。
『シュウ兄。まだ私0歳だからね?育ち中だからね?』
乳母は猫耳のボインなネェちゃんだ。
名前はネモン。決して青い●星の恋人で歌が上手いなどではない。
しかし、赤ちゃんで意識があるのは凄く暇だな。
テレビも無ければゲームもないこの部屋。
そもそも身体が動かない!
ネモンにオシメを替えられながら、それが行われていないようにかっこよくきめてみる。
『セーアーラーちゃん!魔法おーしーえーてー』
『シュウ兄。私がわかるやけないよね?』
『相手して欲しいと言う割に、その返答はどうかと思うぞ?』
もう少し捻った回答で言葉遊びでもしたかったのだが、妹はあまり賢くないようだ。
セアラと念話をしてると、見慣れた幼女達が現れた。
『セアラ。私達の兄や姉は何人いるんだ?』
『兄4人姉3人だね。ネモンの話から今来てるのは姉3人で上からサマーン姉、ファウ姉、フル姉だね。』
サマーン姉は胸は無いが、女帝といった感じの赤髪姉。ファウ姉は不思議ちゃんっぽい青い髪の姉。フル姉は騒がしいオレンジ髪の姉だ。
3人は私とセアラを見たいため最近よく来る。
初めは遠くから見ていたのだが、私が笑顔で手を振ってからは近くまで来て、ほっぺ等をプニョプニョされている。
これも私の魅力だな!
しかし、たまに弱点を触られる。
そう、それが…
あ、足の裏だと!そこは…
キャッキャキャッキャ
「フル!そこはかわいそうですわ!」
「サマーン姉。シュウちゃんは喜んでる。だからわらってる。エイ!そこ!」
サマーン姉に注意されてもやめないフル姉。
「可愛いから私も参戦。ピキーン!そこ!」
とファウ姉がもう片方の足裏へ攻撃を開始する。
「可愛い…」と見守る体制になってしまったサマーン姉。
『セアラ!た、たちゅけて!』
キャッキャキャッキャと笑うしか出来ない私は念話でお願いをする。
『シュウ兄…私も0歳…動けない!』
何故か姉達は私ばかりに構い日々が過ぎていった。